戦後の日本を豊かにした最大の功労者は「日本株式会社」と言われています。
勿論、そんな会社はありませんが、日本の企業の活動を総して、そういう呼び方をすることがあります。
会社とは、「営利を目的として設立された社団法人」で「営利」とはお金儲けをすることですが、それだけではありません。
「営利の追求だけではなく、得た利益をその構成員に分けることも目的とする」。
つまり、会社が儲けるだけではなく、そこで働く人たちやオフィスや工場がある地域も恩恵を受けることがなくてはなりません。
今日の絵は、”舞鶴にて” F8号
辞書のひとつには「同じ志を持ってものごとを行う集団。仲間」また「サラリーマンが働く組織」とあります。
要するに「ひと」が主役なのです。
今から60年前、日本が戦争に負けてまもなくは「重厚長大」産業が主役でした。
鉄鋼会社、石炭会社、繊維メーカー、電機メーカー、銀行、自動車、情報通信と言った産業や総合商社などが業績を伸ばし、利益を生み出してきました。
時代と共に「花形産業」は変わってきたのです。
昔の国鉄がJRに、日本電電公社がNTTに、日本郵政公社も民営化され、政府がお金を出していたのを、民間の経営に任せようというものです。
規制緩和が進んで会社が病院や学校をも経営出来るようになり、会社の行う仕事の範囲がどんどん増えています。
お役所のやり方より、民間の方が決断が早く、効率的に仕事が出来るのです。
このように状況が大きく変化している中で、今までのやり方ではなく「日本株式会社」も変わらなくてはならないのです。
今のファンドや金至上主義では、「日本株式会社」は育たなくなり、日本の活力が削がれることを、充分認識しなくてはなりません。