極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

三色菫とラーメンサラダ

2009年03月16日 | 創作料理


紫と黄色と白の座り良さ 背向きて吾は荒地の菫




ニ寒四温。腰痛のリハビリのジム通い。今日は久しぶりに力
強く泳ぎ疲れ気味。季節は春夏が一番良いのだが、敢えて還
暦越えに少々自己嫌悪。岩だらけ冬の荒地をめだす。伊能忠
敬には行かぬが無理が出来ぬが旅立とう。三色スミレViola
tricolor l.var.hortensis DC(Pansy
))は西欧の人たちは、ローマの
時代からスミレをバラやユリの花とともに愛した。「花嫁の
床にはリリー 主婦の髪にはローズ 亡き乙女にはバイオレ
ット」とシェリーの詩にあるバイオレットはパンジーではな
い。


私のこと忘れないでねパンジーに深くかがんで幼児言えり  鳥海昭子



パンジーはフランス語のパンセ(考える)から起きたもので、
三色菫と呼ぶのは、3つの色[黒紫・黄・白]の三色が染め分
けになっているから。このパンジーはヨーロッパ山岳地帯か
ら北欧に分布していた。1812年頃から英国で野性品の改良が
行われ、1835年頃には四百品種ができた。1864年に日本に渡
来、以来スミレの妙なる匂いと花弁の色深さを愛するように
なった。フランスで思索と呼ぶ「パンジー」、ギリシャ神話
には、愛の神キューピッドの放った矢がはずれて、純白のス
ミレに当たったので、その矢傷で三色菫が生まれたとある。
花言葉は「物思い」。


サッポロ一番 塩らーめん ミニどんぶり 

メタボ対策に二食制にトライしている。朝食はところが、サ
ッポロ一番の『塩らーめん ミニどんぶ』(サンキョウ食品)
にはまっている。上蓋を取り、湯を少な気味に注ぎ、ネギを
たっぷり入れ、卵をいれてエキストラ・バージン=オリーブ・
オイルを小匙程度垂らし、ラップし約1分強電子レンジで加
熱するだけで結構うまい。そんなこともあり、朝めざめに閃
きが。旨い出汁を開発し作り置きし、即席ラーメンのスープ
の素に直前適量加えスープだけ別に仕込む。問題はラーメン
の栄養医療学的な見地から麵と具を見直す、つまり具を新た
に加える。さらに問題の乾麵の改良だ。


 
Mark Bittman,“Food Matters”

マーク・ビットマンは『食材』で食生活の改善が健康だけで
なく、地球環境の改善にも役立つ-夕食でステーキを家族四
人が口にすると家の電気をつけっぱなしにし、3時間スポー
ツ多目的車(Sport utility vehicle)を乗り回すことと同じという。
オーガニック主義でなく野菜中心の食生活のための75のレ
シピを提示している。ラーメンだけでは偏りがあるが、それ
でも彦根には麺類『をかべ』、現在の「
近江ちゃんぽん」が
ある。ちゃんぽんの食べ方は、まずはそのまま、素材の旨み
が凝縮した優しいスープの味わいを存分に堪能する。しばら
く食べ進めて半分くらいの量になったら、レンゲに半分程度
のお酢を加え、よく混ぜてスープがまろやにより深みのある
味わいに変化する。顧客偶然の試食から広まったというが、
酢の効能が広く認知されていて合理的なラーメンもある。


パンジーの花 よくみればどれもこれも
             小鬼のごとくわれをにらむも  葛岡丈二


Mark Bittman Mark Bittman

ネットで検索してもラーメンに関する情報は多い。日本人は
ラーメン好きだ。自問する『なぜ、ラーメンが好きなのか』
と。そもそも、ラーメンの起源は中国または日本の中華料理
とされるが、現在の日本のラーメンは中国とは異なる日本独
自の食文化とされる。語源は、中国北部の麵の一種「拉面(
ラーミェン)」という説がある。中国語の「拉」とは「引っ
張る」という意味で、拉面は蕎麦やうどんのように切り分け
て長細い形にするのではなく、手で引っ張り麵が作られる。


 生麺

ラーメンの構成は、「麵」「スープ=タレ+出汁」、「油」
「具」。麵は小麦を原材料とし、多くの場合は鹹水を入れる。
専門店の多くは自家製麵を打つ。無鹹水麵、蕎麦を混ぜた麵、
唐辛子を混ぜ込んだ麵などもあり、量産されている麵の中に
は添加物としてプロピレングリコールを使用して食感を向上
させる場合が多い。

 醤油ラーメン

タレは醬油味・塩味・味噌味の種類を決める、「かえし」と
も呼ばれる調味料。尚、味噌の場合はペースト状が多く、塩
の場合は粉末の場合もあり必ずしもタレ状ではないことがあ
る。1種類の出汁に対して、醬油・塩・味噌といった異なる
タレを使うことによって味のバリエーションを作っている。
タレと出汁とを分けるのは味のバリエーション以外に、味を
一定に保つという意味があり、常に火にかけて煮続けている
出汁に直接味付けをしてしまうと、調味料の風味が飛びが味
が悪くなり、また煮詰まることで塩分が濃くなってしまう

出汁は様々な素材を煮込むスープの土台。ラーメンの場合、
この出汁のみを指しスープと呼ぶことが多い。近年はタレの
種類に合わせ出汁も数種類とることも多い。鶏ガラ、豚骨、
牛骨、鰹節、鯖節、煮干し、あご、昆布、炒り大豆、椎茸、
玉葱、長葱などがよく利用される。臭み消しに生姜や大蒜な
どの香味野菜・香辛料が使われ、リンゴなどの果実も使われ
る。即席で出来て、昔懐かしい味がする辻学園調理技術専門
学校の林繁和先生考案の秘伝万能ラーメン出汁の材料の紹介。
①青ネギ(白い部分) 3本(3mm角程度)、②にんにく
1片、③サラダ油 大さじ1、④ゴマ油 大さじ1、⑤シャ
ンラージャン(香辣醤) 小さじ1。

※中華料理用語

 香辣醤



作り置きする『粉出汁』をミキサー(なければフード・プロ
セッサ)でつくる。3センチくらいの角切りにし、フライパ
ンで軽く空炒りしてからミキサーにかける。フライパンで空
炒りするやり方の他、レンジでチンしても昆布が乾燥してミ
キサーしやすくなる。鰹はそのままの状態でミキサーに。煮
出しは好みで頭、はらわたを取りミキサーに。小さい物はそ
のままでも。かける前に空炒りしてから使うと頭があっても
苦みが少なく無駄がない。干し椎茸は大きいので手で割って
からミキサーに。上バレは薄いのですぐに粉だしができる。


昆布 粉だし 昆布 かつお 粉だし 鰹節  煮干し  干し椎茸

出汁は奥が深く家庭で粉体できるものには限りがあり市販品
の旨味成分を購入する方が結果オーライで良いかもしれない。
また、出汁の素の素材も多いので舌で選択するしかない(

地仲卸『伏高
』)。


フロリダ3.jpg ラーメン・サラダ

いまラーメン・サラダが流行っているが、これはマーク・ビッ
トマンの主張は理にかなっている。ただ、マヨネーズの多様
や中華料理の‘炒(チャオ)’や‘焼き’がないので風味に
幅がなくなるのは気にいらない。麵を炒めるのも手だろう。
工夫の余地でもっと旨くなるはずだ。ところで、旨味とはな
んだろう。うま味物質は蛋白質や核酸に富んだ細胞の原形質
成分に多く含まれ、主として蛋白質の豊富な食物を探知する
ことに適応して発達した味覚であると考えられている。


アミノ酸の一種であるグルタミン酸は植物に核酸の一種であ
るイノシン酸は動物に多く含まれることが多い。
現在、天然
から取れるうま味成分は、主として発酵工業の手法で人工的
に製造され、うま味調味料として使われ、主成分のl-グルタ
ミン酸ナトリウムの他に、グアニル酸とイノシン酸を添加し
相乗効果を出すとされる。
その他に、トリコロミン酸、イボ
テン酸、貝類に含まれるコハク酸やコハク酸ナトリウムにも
強いうま味があり、またレモンに含まれるクエン酸やリ
ンゴ
酸などの果実酸類にはうま味を高める作用があるという


味蕾(みらい、英:Taste buds)は食べ
物の味を感じる小さな器官で、人間
の舌には約10,000個の味蕾がある。

味覚は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つが基本味に
位置づけられ、基本味の受容器はヒトの場合おもに舌にある。
基本味が他の要素(嗅覚、視覚、記憶など)で拡張された知
覚心理学的な感覚としての味は、風味(flavour)と呼ばれる
ことが多い。認識の過程を味わうという。味覚受容体細胞の
分布は主に舌で、軟口蓋(口の奥の上面)、喉頭蓋、および
口と喉に広く分布する。


パンジーは思案する花かなしきは 忘るるに委せ風と遊べり  木村草弥


さて、最も頭を悩ますのは乾麺。生麺であれば問題がないが
これをどうするかだ。いまのところ乾麺に適量の湯を注ぎ、
氷で覆い、電子レンジ加熱することぐらいしか頭に浮かばな
い。生麺の加工からだといろいろ考えもあるのだが、カップ
麵を使って‘サラダラーメン’をつくるにはもう少し試行錯
誤が必要。実証試験でとれた家庭菜園でとれた野菜やハーブ
使いオリジナルなラーメンづくりに成功したらブログで紹介
しよう。
  
                               

コメント
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