極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

コスモテルのフルーツハンター

2010年09月01日 | 時事書評



三叉路に 広がる白き 雲とうみ  光る多景島たけしま 流れる眺望






【フルーツハンター】

苛烈な暑さとでもいえるだろうか? ソフ
ト制作していると彼女が「パソコンの画面
が勝手に動く」と言うことで、原因調査と
解決で時間が取られ正午越えとなり、ジム
で簡単に水泳とサウナをこなし、帰りは湖
岸をオープンで走り気分転換をはかる。多
景島はハッキリと見渡せ水面に光が映える。
それを見ているだけですっきりとした気分
にさせてくれる。有り難いことだと思いな
がら帰ってくる。



テレビでは民主党代表選挙の共同会見が放
送されていた。各局のコメンテータの話を
まとめてもピント来ないだけでなく不快な
気分にされる。日本の保守自立派の小沢に
対し進歩的市民派の菅の激突は「民営  vs.
官僚
」の戦いの様相を見せつつある。もっ
とも、その意識があるかどうかどうか分か
らないが、引き込まれているように思われ
る。そんな中ある評論家の「独裁か民主」
風のコメントが一番にカン・・に触った。


日本ベジタブル&フルーツマイスター協会

やっと夜9時過ぎ、昨日机の上に残してお
いた3冊の本に手にする。その1冊にアダ
ム・リース・ゴウルナー著の『フルーツ・
ハンター 果物をめぐる冒険とビジネス』
(立石光子訳)。著者はカナダの若手ジャ
ーナリストとか。ブラジルを皮切りに、世
界各地のジャングルや工場を訪ね、ドリア
ン、ミラクルフルーツなど食べ歩き、人類
と果物の長い関係を多角的に描いている。
果物がなぜ性的な連想と結びつくのかとい
った理由や、改良を重ねて作った果物が人
を使い、種が広範に移動し存続を図る繁殖
戦略、文学と宗教、人類学や動植物学の知
見を駆使し次のように述懐する。


 ポヴァティ・レーン果樹園でリンゴの
 伝統種を栽培しているスティーヴン・
 ウッドが、あの秋の日、ぽくとふたり
 でエソパス・スピッツェンバーグをか
 じりながらいったことを思い出した。
 自分はもう何十年もリンゴを相手にし
 てきたというのに、これまで学んだも
 のといえば、ほんの二、三種類のリン
 ゴを自分の地所でどう育てればいいか
 ということだけだ。「果物について知
 れば知るほど、自分の知識などたかが
 知れているとわかってくる」

 キルケゴールはこう書いている。「い
 ずれ決定的な瞬間がおとずれ、すべて
 が逆転する。それ以降は、この世には
 理解できないものがあるということを
 徐々に理解していくことが肝要になる
 」果物はぼくたちを、永遠に不可知な
 る世界まであと一歩というところまで
 連れていく。そこを過ぎれば、自然界
 は崩壊し、超常現象の世界に入ってし
 まう。
 
そして彼は「充分に学んだ。充分に学んだ
からこそ、これから先も充分に知り尽くす
ことなどとうていできないと知っている」
が「この先、オーストラリアの奥地に出か
けて、ブッシュに自生する果物を味見する
機会はまずない(中略)果物の魅力にはき
りがないのだ」と過剰なまでの果物の新種
発見や新種改良の研究開発にいささか食傷
気分でこう結ぶ。「人間は思想を隠すため
でなく、思想を持ってない事を隠すために
語ることを覚えた
」(「あれかこれか」)
というキルケゴールの引用でおわるからに
は「○○○・ハンター」シリーズが始まる
のかなという勝手な憶測が生まれる。

  Adam Leith Gollner

※“Psychology and Scientific Risk Management

 Esopus Spitzenburg

2冊目は『野菜のソムリエ「ベジタブルキ
ッチン」』。こちらは絵本といった方が良
いくらいだ。勿論、野菜も果物も紹介され
ている。その違いは?と聞かれると咄嗟に
答えられない。「野菜というのは一年草で
あり、果物というのは多年草である
。簡単
に言えば、食用にするため畑などに作る植
物が野菜。木などになる果実で食用となる
物は果物。つまり、トマトやスイカなどは
野菜の方に当てはまるわけです。ミカンや
ブドウなどは果物の方に当てはまるわけで
す。野菜は種をまいて半年で収穫できる。
実を食べる果物は種をまいて数年育ててで
きた実を食べる物」という解説が分かりい
い(↓)。





970gの野菜の例










1日350g摂取量の根拠は?それなりの記事
掲載は見つけられたが量のイメージがつか
めないので暫くネット検索するとあった。
これを見てこんなに食べれるものかと。牛
肉で250gのボリュームから比べると沢山食
べなきゃならないのかと考え込んでしまう
が、そのことは置いておいて「ナバナ」と
いう野菜に目がとまった。



ナバナ(Brassica campestris:oleifera group)フ
ウチョウソウ目アブラナ科アブラナ属の1
〜2年草。アブラナの在来種の一つ。中国
では、2世紀頃から記載があり、その後多く
の品種が作り出された。このためツケナ
原産地は中国と言っても過言ではない。日
本へは、奈良時代以前に渡来しアオナとよ
ばれた。春先に若い茎や葉を食べる菜は、
茎立とか折菜、種子から油をとるアブラナ
などが作られた。アブラナ(菜種)の花をさ
していたが、現在はアブラナ科の野菜の中
で花、葉、茎を利用するものをナバナとよ
ぶという。葉や花のつぼみなどを食用にす
るという。菜の花、油菜と同じだから身近
にあり、栄養価が高く、ビタミンEが多く
含まれて、多量摂取による弊害を相殺する
ビタミンCが多く含まれているので食用野
菜として優等生であるばかりか、バイオ燃
料としても転用可能なのだが、緑藻類の方
が効率が良いので食材改良の方に関心が行
く。このことはまた別に掘り下げてみる。

表 食品カロリー栄養素成分表/栄養価

菜花(100g中) -なばな・ナバナ・菜の花-
熱量(カロリー)        33kcal
タンパク質   4.4g ビタミンD   0μg
脂質   0.2g ビタミンE   2.9mg
炭水化物   5.8g ビタミンK  250μg
βカロテン  2200μg 亜鉛   0.7mg
レチノール   0μg カリウム   390mg
ビタミンB1  0.16mg カルシウム   160mg
ビタミンB2  0.28mg   2.9mg
ナイアシン   1.3mg  0.09mg
パントテン酸  0.73mg マグネシウム    29mg
ビタミンB6  0.26mg マンガン  0.32mg
葉酸  340μg リン   86mg
ビタミンB12    0μg 食物繊維   4.2g
ビタミンC   130mg コレステロール    0mg



果樹園芸学(Pomology)は語源は果実(pome
の科学(logy)だ。しかし現在広い意味での
果実はfruitであり、pome は仁果類(リンゴ
や梨)を意味。よって厳密な意味では、Po-
mology
とはリンゴや梨など仁果類の科学と
なり、ブドウ(Vitis)学は Viticulture、カン
キツ(Citrus)学はCitricultureとなり、ブドウ
学会、カンキツ学会がある。ちなみに、欧
米で栽培が盛んなブドウは樹(tree)ではな
く、つる性植物( vine  )という考え方)。
Fruit Scienceとしたほうがすっきりするかも
しれない。これだとイチゴやトマトなども
含まれる。




果樹園芸学はさらに研究分野別に品種、分
類、育種、繁殖、栽培、管理、生態、生理、
病理、昆虫、土壌、栄養、貯蔵、流通、加
工、経済、歴史、文化などに細分化される。
病理は植物病理学として、昆虫は昆虫学、
経済は農業経済学で扱うケースが多い。バ
イオテクノロジー、生理活性物質で分野を
形成しているとされる。学術的な本なので
特にコメントすべきことはない。いや、コ
メントすべきことは『極秘情報』だかオー
プン・ブログになじまないのでプライベー
ト・ブログということに。^^;

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※「ブルーベリー研究」



※「オリーブ研究」



※「オレンジ研究」


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コメント
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