鈴鹿なる 山の峰々 越え征きて 恋しき姉と 結ぶ日を待つ
【挫折と自分探し】
親父バンドコンテストや懐かしのグ
ループ歌手の再結成が相次いいるが、
映画『BECK』は そんな青春期の原
点回帰を促すものだ。映画の序幕で
佐藤健扮する田中幸雄(ユウキ)の
ナレーションではじまる。「16歳
でオレは終わってしまった。オレは
つまんない奴、ず~っとこのつまん
ない日常が続いて行くのだろうか思
っていた。あの男に出会いまでは」。
そうだ、大受験戦争から落ちこぼれ
たわたし(たち)が送る学園生活の
心の空虚さと重なり合う。そして、
目標を失った溺れた者は掴む藁を探
す。放課後、校庭の隅の見窄らしい
クラブハウスに集まり、リードギタ
ーリストの呼びかけで三人が集まり、
学園祭のフォークソング演奏を準備
していた懐かしい記憶をダブらせつ
彼女と夫婦割引で鑑賞した。
『BECK』(ベック)は ハロルド作
石による少年漫画作品。全34巻。ハ
ロルド作石の漫画『BECK』を原作と
した青春映画。原作1巻から10巻まで
の内容を元に映像化だ。1999年から
2008年まで月刊少年マガジン(講談
社)で連載し、2002年に第26回講談
社漫画賞少年部門受賞している。2004
年10月から2005年3月までアニメを放
送する。2010年9月に実写映画化。
作品の世界は『ゴリラーマン』や『
バカイチ』『ストッパー毒島』と同
一世界で、時おり他作品の登場人物
が脇役的に登場している。平凡な毎
日に不安を持っていた主人公の少年・
田中幸雄(通称:コユキ)は、南竜
介との偶然の出会いによって、音楽
の世界に入り込むことになる。南竜
介・田中幸雄を中心にバンド:BECK
(ベック)・英語名:Mongolian Chop
Squad(モンゴリアン・チョップ・ス
クワッド、M.C.S)が結成され、失敗・
挫折を繰り返しながらも、音楽への
信念を原動力に一歩ずつ前進してゆ
く様を描いている。
漫画、アニメ、実写版とも編集技術
の違いはあっても、物語のエスプリ
にブレはない。エンディング時には
映画館観客の平均年齢が20代とわ
たしたちとはジェネレイション・ギ
ャップが大きいのだがそれを感じさ
せない一体感が劇場に余韻として残
った程だ。これは『借ぐらしのアリ
エッティ』『花みずき』を凌ぐ作品
だ。暫し、青春回帰だ。
石川正俊
【視力のデジタル化】
世界で最も多くのロボットを製造、
そして利用している国が日本。 そ
んな中で東京大学工学部の石川正俊
教授が「ブックフィリッピングフォ
ルダ」を開発した。250ページの本
を1分間で取り込むことができると
言う。これはハイスピードカメラで
動体視力測定や高速動作ロボットの
開発研究から生まれたものだという。
※『ハイスピードカメラと龍馬暗殺』
● 動体視力
動いている物体を視線を外さずに持
続し識別する能力を「動体視力」と
呼ぶ。動体視力には横方向の動きを
識別する(1)DVA動体視力と(2)
前後方向の動きを識別するKVA動体
視力がある。球技に関する能力の多
くは動体視力と密接な関係があると
言われ、訓練により動体視力は向上
するといわれている。
ただし、動体視力と静止視力は全く
別のものと考えられており、静止視
力が高くても動体視力が高いとは限
らない。動体視力は年齢とともに低
下するため、75歳以上の運転者が運
転免許を更新する場合に義務付けら
れる高齢者講習では、運転適性検査
の一つとして動体視力検査が行われ
ている。
● 深視力
運転免許の試験及び更新での視力検
査で行なわれることもある「深視力」
とは、遠近感や立体感を正しく把握
する能力のこと。三桿法の奥行き知
覚検査機にて、3本の黒く細い棒が
並び、その中央の棒が往復的に動き
それを2.5m離れたところで正面から
見たときに、並んだと感じた地点で
ボタンを押し、その時の誤差が3回
測定し平均2cm以下でないとならな
い。
石川教授の「ブックフィリッピング
フォルダ」は「高速フォーカスビジ
ョン」などの研究成果が基礎となっ
ている。とりわけ「高速・高解像力
の液体可変焦点レンズ ーダイナモル
フレンズー」はそのコア技術だ。
これは、われわれも研究開発してき
た、液体界面を屈折面とした可変焦
点レンズ技術が中心となる。液体界
面は、変形が容易であることに加え、
理想的には形状が球面となるため可
変焦点レンズの屈折面として適し、
液体の濡れ性が電気的に制御できる
ことを利用して面の曲率を制御する
方式は複数の企業により研究・開発
され、実用に非常に近い段階に入っ
ているのだ。つまり、光学系の小型
化・省電力化を実現するためのキー
デバイスとなるのだ。
そのデバイスの構成は、積層型ピエ
ゾアクチュエータを利用。高速応答
を実現する駆動原理と、実用的な収
差量の可変屈折面である液-液界面と
を組み合わせる。教授等の可変焦点
レンズは、上の図のように堅い容器
の内部に2種類の互いに混ざらない
液体を入れた構造を持ち、2種類の
液体は容器内に作成された円形開口
で互いに接し、この部分が光線を屈
折する面として機能。界面形状はピ
エゾアクチュエータが伸縮すること
に伴う容積変化を利用して変化させ
ている(この方式では液-液界面がダ
イナミックに変形する→ダイナモル
フレンズ(Dynamorph Lens)と呼称)。
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【特許】P2010-135872A
「撮像装置及び撮像方法」
【課題】
回転運動と並進運動を同時にしてい
る撮像対象物の外周の展開画像を得
ること。また、撮像対象物の回転速
度が不安定であったり、不明であっ
たりする場合にも歪の少ない展開画
像を得ること。
【解決手段】
本発明に係る撮像装置は、撮像対象
物に回転運動と並進運動を同時に行
わせる搬送部と、撮像対象物が撮影
範囲内で少なくとも1回転するよう
に設置されたエリアセンサと、エリ
アセンサにより時系列に沿って撮影
された複数の画像の少なくとも一部
分を繋ぎ合わせて、撮像対象物の外
周の展開画像を作成する画像処理部
と、を有することを特徴とする。
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時間がないのでこの技術については
改めて考えてみる。