【字幕】でんぱ組.inc「プリンセスでんぱパワー!シャインオン!」Music Video/Dempagumi.inc " Princess Dempa Power ! Shine On ! " MV
●XOXO EXTREME
2019年9月にオリジナルメンバーの楠芽瑠が卒業して以降、一色萌、小嶋りん、浅水るりの3人組で活動していたプログレッシブアイドル、キスエクことXOXO EXTREME(キスアンドハグ・エクストリーム)は、2020年8月に現役東大生・真城奈央子が、11月に現役女子高生・星野瞳々(研修生)が加入して5人組になった。其の5人でレコーディングした2ndアルバム『Le carnaval des animux-動物学的大幻想曲- 』をリリース。全曲動物の名前がタイトルになっていて、3分強の英語詞ロックナンバー「Altair(孤高の荒鷲)」、10分超えのミュージカル風組曲「ねずみは沈む船を見捨てるか」、3人組時代に発表された「フェニキスの涙」など、バラエティに富んだ曲が満載。変拍子や複雑な展開の多い楽曲はプログレと呼ぶしかないが、それを見事に歌って踊る5人のパフォーマンスは、他のどんなプログレバンドにも真似できまい。個人的にはフルートをフィーチャーした「十影」と「Hibernation(冬の眠り)」のライブ・パフォーマンスを観るのが楽しみである。
Ride a Tiger / XOXO EXTREME
●MANACLE
2020年3月にネクロ魔ことNECRONOMIDOLを電撃脱退した柿崎李咲と今泉怜に、元ネクロ魔の高辻ひなと元AIBECKの茉音が加わり9月にデビューしたニュー・グループ。「手錠に繋がれた日常からの解放」がコンセプト。ダークなゴシックロック、アップテンポのエレポップ、激しいダンスナンバーといった多彩な音楽性と、キュートな振付と切れ味鋭いダンスは、地下アイドル・シーンで頭一つ抜けたクオリティを誇る。実は筆者はデビュー・アルバム『Liberation』をまだ入手していないが、全曲披露された3月の初ワンマンLIVE『〜始まりの晩餐〜』の感動は未だに心の中で輝いている。5月23日『ボクらの復活祭〜MANACLE 1st ALBUM Liberation リリースイベント〜』が待ちきれない。
この年にして女子地下アイドルにハマっている筆者だが、ロックを聴き始めた中坊の頃から女子ミュージシャンや女子バンドが好きだった。というか男子の禊として幼時から女子への興味は大いに芽生えていた(幼稚園の学級会で同級の女子から「○○君からキスされた」と名指しで糾弾された想い出あり)ので、好きな音楽に好きな女子を求めるのは当然の成り行きだろう。だから1980年代に60年代サイケに目覚めた筆者がサイケ女子に憧れたのも自然だった。しかし、ジャニス・ジョプリンやグレース・スリック(ジェファーソン・エアプレイン)をはじめとして女性ヴォーカリストは多数いるが、全員女子のサイケバンドはほとんど見つからない。コンピレーションLP『Girls In The Garage』が出て、やっとオールガールのガレージ/サイケバンドが存在することを確認したが、各バンド1曲2曲では物足りなかった。パンク/ニューウェイヴ以降オールガールバンドは珍しくなくなったが、60年代の男性上位社会の中では女子がロックバンドをやることなど、非常識なことと思われていたに違いない。そんな時代に女子だけでロックバンドを続けることはイバラの道だったかもしれない。そんな時代を生き抜いた不屈のサイケ女子バンドは尊い。
●フェミニン・コンプレックス The Feminine Complex
メンバー:Mindy Dalton (g,vo), Judi Griffith (tambourine, vo), Lana Napier (ds), Pame Stephens (key), Jean Williams (b)
ナッシュビル州テネシーのメイプルウッド・ハイスクールの女子高生が結成。1966年秋にガールズバンドを結成しようとNapierとWilliamsがDaltonとGriffithを誘って結成。4人とも高校の女子バスケットボールチーム部員でもあり、チーム名と同じThe Povitsをバンド名にした。1967年にStephensが加入しバンド名をFeminine Complexに変え、ナッシュビルのパーティやクラブでライヴ活動を行う。男性グループばかりのローカル・シーンで全員女子のバンドは人気を集め67~68年にかけてテネシー州内をツアーするニューヨークでNBCテレビショーに出演し、1910フルーツガム・カンパニーと共演したこともあった。ナッシュビルのベテランA&R、Dee Kilpatrickが設立した新レーベルAthena Records第1弾アーティストとして契約しアルバム『Livin’ Love』を制作。デモテープはバンドで演奏したが、アルバムはセッション・ミュージシャンによる演奏だった。しかし68年秋に新学期が始まると、大学に進学したStephensが脱退、NapierとWilliamsもバスケット部に復帰するために脱退。DaltonとGriffithはデュオでバンドを続けようとするが間もなく解散した。
1996年にTeenbeatレーベルが『Livin’ Love』とデモテープ集を再発し、広く世に知られるようになった。
Feminine Complex - Hide & Seek
●エース・オブ・カップス The Ace Of Cups
メンバー:Mary Gannon (b), Marla Hunt (org, p), Denise Kaufman (g, hca), Mary Ellen Simpson (g), Diane Vitalich (ds)
1967年にサンフランシスコで結成。バンド名はタロットカードの「カップのエース」から取られた。1967年春にデビュー、同年6月ジミ・ヘンドリックスのゴールデン・ゲート・パークでのフリー・コンサートのオープニングを務める。気に入ったジミはメロディ・メイカーのインタビューで名前を出して推薦した。サンフランシスコのマトリックスやアヴァロン・ボールルーム、フィルモアの常連バンドとしてジェファーソン・エアプレイン、グレイトフル・デッド、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サービス、ザ・バンドなどと共演し注目を集める。レコード契約の話もあったが、条件的にマネージャーが同意せず決まらなかった。また70年代になるとメンバーの結婚・出産などで活動に支障をきたし、72年に活動を停止した。2003年にACEレコードがデモやライヴ音源の編集盤『It's Bad for You But Buy It!』をリリース。それぞれ別の道に進んだバンド・メンバーは折に触れて共演してきたが、2011年にフェスに出演したことをきっかけに再結成の話が進み、2018年に正式な1stアルバム『Ace of Cups』、2020年に2nd『Sing Your Dreams』をリリースした。70歳超えのロックバンドである。
"Stones" by the Ace of Cups band — Footage from Revolution, 1968
●フィメール・スペシーズ The Female Species
メンバー(60年代):Vicki Gossett (vo,g), Ronni Gossett (vo,b), Linda Peters (g), Dawna Uyeno Snow (key,vo), Michelle Molner (ds)
1966年カリフォルニア州ウィッターでヴィッキーとロニーのゴセット姉妹がビートルズに憧れて結成、ビーハイブヘアとミニスカートのガールズバンドになった。60’sヒット曲のカヴァーに他にゴセット姉妹のオリジナルナンバーも手掛けた。1966年にアセテート10インチレコードを制作。しかし正式なレコード契約を得ることなく初期メンバーは脱退し、70年代、ゴセット姉妹はメンバーを変えながらラスベガス、ロサンゼルス、ナッシュビルへと活動拠点を移しながら活動し、80~90年代はソングライターとしてナッシュビルの音楽出版社と契約して作曲活動を続けた。彼女たちの活動をまとめた編集アルバム『Tale Of My Lost Love』が2021年にリリースされた。前半は60年代ガレージロック/サイケデリック時代の録音、後半はポップス/フォーク/カントリーに移行した70年代の録音を収録。ガレージサイケ期のメランコリックなナンバーはレアサイケの傑作。70年代のカーペンターズに通じるポップセンスも悪くない。Spotifyの同アルバムにはCD2としてカバー曲を含むガレージナンバーが追加されていて、とてもいい。
ruth weiss / we are sparks in the universe to our own fire
Text by 剛田武 Takeshi Goda
DL/CD : Edgetone EDT4217
Set 1
ruth weiss – poetry
doug lynner – serge synthesizer (the mystery serge)
hal davis – wooden log
Set 2
ruth weiss – poetry
rent romus – alto, soprano saxophones, flutes
doug o’connor – double bass
hal davis – wooden log
1. 90 – set one
2. BYPASS LINZ – set one
3. silly city – set one
4. 18th DAY – set one
5. re: ELECTION — fact or fiction – set one
6. 2018 THE CIRCUS IS IN TOWN – set one
7. looming above its neighbors – set one
8. FORTY – FIRST DAY THE RETURN – set one
9. CHI CHI CHI – set one
10. 90 – set two
11. BYPASS LINZ – set two
12. silly city – set two
13. 18th DAY – set two
14. re: ELECTION — fact or fiction – set two
15. 2018 THE CIRCUS IS IN TOWN – set two
16. looming above its neighbors – set two
17. FORTY – FIRST DAY THE RETURN – set two
18. CHI CHI CHI – set two
executive producer rent romus;
all poems by ruth weiss, music tracks 1-9 by doug lynner, 10-18 by rent romus, doug o’conner, hall davis
recorded by michael zelner november 18, 2018 at simm series outsound presents outsound.org musicians union hall local 6 san francisco
mixed/mastered by john finkbeiner at new, improved recording
ジャズとポエトリー・リーディングの組み合わせによるコンサートやレコーディングは現在でもしばしば行われている。両者のコラボレーションがポピュラーになったのは50年代半ばのアメリカのビート・ジェネレーションの影響だと言われる。そんなオリジネーターの一人が1928年6月24日生まれのビート詩人、ルース・ワイス(小文字でruth weissと綴る)である。1949年にシカゴのアーティスト・コミュニティ・ハウスに住んで詩作に励んでいたワイスは、ある日友人の誘いで階下で行われていたジャズ・セッションに参加することになり、実験的にポエトリーとジャズのコラボレーションを始めた。1952年にサンフランシスコへ移り、ストリート・ミュージシャンと共演したり、毎週水曜日にザ・セラーというクラブでジャズとポエトリーのジャム・セッションを開催するなどして、ジャック・ケルアックやニール・キャサディ等と共にサンフランシスコのビート・カルチャーの中心的存在となる。それ以来21世紀に至るまで、詩作だけでなく脚本家、パフォーマー、アーティストとしてウェストコーストのアート・シーンで活動を続けてきた。トレードマークの鮮やかな髪は1948年の反戦映画『緑色の髪の少年 (The Boy with Green Hair)』へのトリビュートだという。彼女のユニークな生涯は2020年にドキュメンタリー映画『ruth weiss, the beat goddess』として公開されている。
ruth weiss, the beat goddess Documentary Official Trailer
2020年11月16日(月)に配信されたでんぱ組.inc『THE FAMILY TOUR 2020 ONLINE FINAL!!〜ねぇ聞いて?宇宙を救うのはきっと……〜』でえいたそこと成瀬瑛美がグループから卒業することが発表された。筆者はその前日にブログで<えいたそモダニズムEpisode35『でんぱチルドレン』>を公開したが、それは、えいたそ本人や他のメンバーが「絶対見てね」と強調していたので「配信ライヴで何かが起こりそう」という胸騒ぎがしたためでもあった。だからといって覚悟が出来ていた訳でもなく、アンコールで「えいたそからお知らせがあります」と言ってファンに向けて手紙を読み始めた時には茫然自失、というより夢を見ているような非現実的な感覚に思考停止に陥った。引退ではなくソロでアニソンシンガーや声優を目指すとのことで、涙どころか満面の笑顔でハキハキと手紙を読む瑛美の健気さは、2014年2月7日の生誕カラオケイベントで初めて間近で見て「なんて前向きで明るい子なんだろう」と感動した印象そのままだった。アイドルを生きるという決意は、装いでも飾りでもなく、瑛美の生き方の本質に違いない。そのことは2021年2月2日深夜に放映されたTV番組『フリースタイル・ティーチャー』の優勝決定戦で見せたラップバトルのライムにそのまま刻まれている。えいたそ優勝おめでとう!
でんぱ組に同じ名前の曲があるが、関係あるかは不明の5人組アイドルグループ。2018年にワンマンライブを観たが、2019年にメンバーが完全に入れ替わって再始動。「ストーリーを巻き戻せ(rewind the story)」と歌うこの曲のコンセプトは“闘う”。2021年のストーリー女子のテーマは戦闘なのであろうか。
1. Paul Mouriat / My Girl
2. 頭脳警察 / ふざけるんじゃねえよ
3. Brigitte Fontaine / Comme a la Radio
4. 大森靖子 / PINK
5. Nocturnal Emissions /
When Were You Last In Control Of Your Dreams And Aspirations?
6. Tony Conrad with Faust / The Side Of Man And Womankind
7. 山崎ハコ / かざぐるま
8. Klaus Schulze /
Velvet Voyage : Destinationvold
9. King Crimson / 21st Century Schizoid Man
10. Devo / Uncontrollable Urge
11. Yes / Roundabout
12. 佐井好子/ 春
13. 佐々木好 / ストレート
14. さだまさし / 檸檬
15. となりきんじょ / 青い眼の木馬
16. Far East Family Band / 時空間の洪水
17. Gary Panter / Tornader To The Tater
18. Renaldo & The Loaf / Lime Jelly Grass
19. Gong / Radio Gnome Invisible
20. Ptôse / Waiting For My Soul
21. Julverne / Pasticcio
22. Henry Cow / War
23. Mike Oldfield / Tubular Bells
24. Zoltan Jeney / Om
25. The Velvet Underground & Nico /
I’m Waiting For The Man
26. Wire / Reuters
27. Third Ear Band / Mosaic
28. Pierre Henry / Lévitation
29. Faust / Why Don't You Eat Carrots
30. Area / Il Bandito Del Deserto
31. マジカル・パワー・マコ / チャチャ
32. Slapp Happy / Casablanca Moon
33. Phew / Closed
34. Pink Floyd / Astronomy Domine
35. The Fool / Fly
36. Fred Frith / Hello Music
37. Evan Parker / Monoceros 2
38. Nick Drake / Fly
39. ジャックス / からっぽの世界
40. ふきのとう / 水色の木もれ陽
41. Synanthesia / Minerva
42. XOXO EXTREME / フェニキスの涙
レコードに
萌える心は
恋心
Hungry like the Wolf / XOXO EXTREME feat. Silent Of Nose Mischief
テレワーク環境に慣れて自宅でパソコン相手に一日過ごすのが日常になりつつある。時折、人数制限あり/声出し&移動禁止のライヴイベントや、レコードストアデイ(毎日)のために外出することはあるとはいえ、1年前の自分から見たら現在のリアルライフは「引きこもり生活」なのではなかろうか。そこで頭に浮かぶのは<世界公認引きこもりアイドル>であるでんぱ組.incのことである。7月30日にオンラインライヴ「THE FAMILY TOUR 2020 ONLINE 〜夏祭り編!!〜」を開催して以降、何度かフェスでオンラインライヴがあったが、主な活動はメンバー個別の配信トークや別プロジェクト「ねもぺろ from でんぱ組.inc」(=鹿目凛、根本凪による「令和のネオあまアイドル」をテーマにしたでんぱ組.incのスピンオフユニット)、「LAVILITH ラビリス」(=でんぱ組.inc「相沢梨紗」とex.妄想キャリブレーション「桜野羽咲」によるツインボーカルユニット)であった。
【でんぱ組.inc】なんと!世界公認 引きこもり【歌ってみた】
筆者の推しメンえいたそこと成瀬瑛美さんもでんぱ組の一員としてオンラインイベントに出演したり、LINE生配信でトークをしたり、プリキュア映画のイベントに出演したり、結構忙しく活動している。筆者は2020年8月8日(土)にオンラインで開催された【でんぱ組.inc】LIVE DVD/BD『THE FAMILY TOUR 2020 ONLINE』発売記念イベント⚡️@ヴィレッジヴァンガードにて、瑛美さんから「チルドレン」というお題を頂いた。ここ最近のお題は、筆者が接触の際に身に着けた衣服やアクセサリー、さり気なく口にした言葉から連想して瑛美の頭に浮かんだお題をいただく場合が多く、それは他人は知らない二人だけの秘密であった。しかし、コロナ禍でリアル接触が望めない現在、オンラインという公衆の面前でお題のやり取りをしなければならないジレンマに、オレだけでなく瑛美も戸惑っているに違いない。実際に瑛美と一緒にオンラインイベントに参加したねもこと根本凪が、オレの質問にお題で答える瑛美を見て「わあ、面白い文化ですね!」と興味津々の様子だった。オレとの秘密の関係を知られた瑛美は少しはにかんだように一瞬目を伏せたかと思うと、一転してその反動で爆裂する笑顔を見せて、画面の反対側で赤面するオレの心は熱く萌えあがった。