トラフィックと並びアイランド・レコードを代表するロック・バンド、スプーキー・トゥースの6枚のアルバムが紙ジャケ再発された。その中には私にとって思い出深い1枚が入っている。彼らがピエール・アンリと共演した1970年のアルバム「セレモニー」だ。
ハード・ロックとミュージック・コンクレートの融合というアイデアに取り付かれたスプーキー・トゥースのキーボード奏者ゲイリー・ライトの独走という感じで制作されたこのアルバムは彼らの3作目であり、勝負作でもあった。結果はもろドラマティックなバンド・サウンドと無機的な電子音が一体化されることなく別々の世界で鳴り響くという希代の問題作。アンリの地元フランスでは高く評価されたらしいが肝心の英米でメディア、ファンから酷評され、プロジェクトを推進したゲイリー・ライトが脱退することになったという怨念のこもった作品だ。
しかしロックとエレクトロの融合が当たり前になった現代から見るとこの試みは早すぎただけであり、リリースされた当時ほど奇異には感じない。それよりもピエール・アンリの名前をロック・ファンに知らしめた歴史的な1枚ということが出来るだろう。実際私もこのアルバムでアンリを知り興味を持ったひとりだ。
失敗作
40年後は
名盤だ
指を突き抜け頭に釘を打つジャケットもグロテスクで秀逸だ。
ハード・ロックとミュージック・コンクレートの融合というアイデアに取り付かれたスプーキー・トゥースのキーボード奏者ゲイリー・ライトの独走という感じで制作されたこのアルバムは彼らの3作目であり、勝負作でもあった。結果はもろドラマティックなバンド・サウンドと無機的な電子音が一体化されることなく別々の世界で鳴り響くという希代の問題作。アンリの地元フランスでは高く評価されたらしいが肝心の英米でメディア、ファンから酷評され、プロジェクトを推進したゲイリー・ライトが脱退することになったという怨念のこもった作品だ。
しかしロックとエレクトロの融合が当たり前になった現代から見るとこの試みは早すぎただけであり、リリースされた当時ほど奇異には感じない。それよりもピエール・アンリの名前をロック・ファンに知らしめた歴史的な1枚ということが出来るだろう。実際私もこのアルバムでアンリを知り興味を持ったひとりだ。
失敗作
40年後は
名盤だ
指を突き抜け頭に釘を打つジャケットもグロテスクで秀逸だ。