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PUNK'S NOT DEAD!!!と拡声器で大声で喧伝する気はないが、還暦を数年後に控えた老境に差し掛かったオレは、四十年以上前に耳にしたパンクロックのドキドキを今再び追体験する喜びを味わっている。それはノスタルジーではなく、心の中に隠れていた十四歳の自分がパンクの形而学的魔法によって意識の上層部へ浮揚するメカニズムであり、古い瘡蓋を破って新たな細胞皮質が再生される新陳代謝システムに他ならない。若返りとは異なり、自分の意識は生後約20400日を過ぎた雄型ホモサピエンスの脳味噌に相応した年輪が刻まれたままである。問題は足腰つまり肉体であるが、約5年前から数知れず身を置いて来たアイドル現場で鍛えて来たお陰で、多少のモッシュ/リフト/ステージダイブ/クラウドサーフ程度ならビクともしない強靭なボディを手に入れている。復刊した雑誌『BURST GENERATION』で特集されている人体改造のように一目で分かるものではないが、地下ドルヲタ活動はヲタクの心と身体を改造しより良い人生をもたらす健全なスポーツなのかもしれない。それを証明するために、10月14日の体育の日に新宿歌舞伎町とゴールデン街付近のライヴハウス数カ所で開催された『カッパンク2019』というイベントに足を運んだ。
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今年9月1日に新木場STUDIOCOASTで開催された『PUNK LIVES! 2019』に続くパンクロックフェスティバルに参戦。新宿ロフト、ACB、Nine Spiceの3会場4ステージで3日間開催の都市型フェスである。初日が台風19号のため中止になったが、台風一過の翌々日冷たい雨が降る10月14日体育の日の歌舞伎町界隈はスパイキーヘア+鋲付きライダーズ+タトゥースタイルのパンクスが傘もささずに往来する非日常空間になった。
⇒【PUNK LIVES! 2019】ラフィンノーズ/スタークラブ/ロリータ18号/ライダーズ/ニューロティカ/コックニー・リジェクツetc.
●ナックルチワワ @LOFT BAR
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しばくぞ零ちゃん率いるファンシーアニマルパンクバンド。アイドル辞めて身体が鈍ったと言う零ちゃんだが、パンク界のアイドルオーラ全開の爆裂パフォーマンスに朝から汗びっしょり。
【MV】ナックルチワワ「PET CAT」
●NoLA @NINE SPICES
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NINE SPICEは比較的若いバンドが出演。2年前小岩Bush Bashで観て以来のノイズコアバンドNoLA、長身のヴォーカルTakeruが客席に乱入する破天荒なパフォーマンスとヘヴィ且つパンキッシュなサウンドでリフレッシュ。
【OFFICIAL MV】NoLA / KNOWHERE feat. HAYATO (MEANING / NO EXCUSE)
●THE JET BOYS @LOFT BAR
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オナニーマシーンのギタリストでもあるオノチン率いるガレージパンクバンド。途中までしか観れなかったが、ファンパンク精神全開の開かれたステージはいつ観ても楽しい。
The Jet Boys - live @ KAPPUNK April 2016. LOFT Bar, Shinjuku, Tokyo
●アレルギー @LOFT
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80年代日本のポジティヴパンクを代表するバンド。ヴォーカルの宙也の呪術的なパフォーマンスが往時を彷彿させる。ベース中西智子のクールな表情がマゾ心をくすぐる。
アレルギ- / 「蘇生~Anabiosis LIVE DVD」SPOT
●経血 @NINE SPICES
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爆裂女子のヲタクの間で評判になっていた茨城出身のバンド経血を初体験。音源を聴くとCOMESやメルトバナナを思わせる金切り声が印象的だが、ダークな曲やプログレ風サウンドもありヴァラエティに富んでいる。voまりの不思議なエロスに目眩がした。
経血 - 2017.11.18『ツトムナイト』水戸90EAST
●ナオミ&チャイナタウンズ @LOFT BAR
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バッドボーイズスタイルのロックンロールバンド。楽しく賑やかなステージはストイックを気取るパンクスの心を潤ませる。女性ドラマー、ナオミのカーリーヘアが最高。
ナオミ&チャイナタウンズ/ブギママ
●THE RYDERS @LOFT
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スタークラブと並んでオレ的再評価著しい80sパンクの雄。シンプル且つポップなパンクロックは幾つになってもスリルを求める心を掻き立ててくれる。オレがロックを聴く理由がココにある。
THE Ryders '25s /I'VE GOT THE ENERGY
●MEANING @ACB
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ACBは若手/ローカル中心で、パンクの概念を拡張するスタイルのバンドが多い。オーディエンスも若めで女子が多い気がする。結成15年となるハードコアバンド、ミーニングは客席を巻き込んで激烈なパフォーマンスを見せる。精巧なツインギターの絡みが素晴らしい。
MEANING -BLACK OR WHITE(OFFICIAL VIDEO)
●めろん畑 a go go @ NINE SPICES
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カッパンクには地下アイドルが出演するのが嬉しい。数日後にZepp Divercityでワンマン公演を控えためろん畑のステージはヲタクの期待と相俟って会場全体をめろん色に染めてしまった。ルンちゃん推しではあるが、メンバー全員の輝きに心がときめく。
めろん畑a go go『イカすぜIDOL』MV
●爆裂女子 @NINE SPICES
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ナックルチワワと並ぶカッパンクのオレ的目玉。パンクロックアイドルとしてデビューして1年半で本当のパンクフェスに出演できることは確実に未知を切り開いている証拠だろう。前日に誕生日を迎えひとつ大人になった都子ちゃんの狂気を増したパフォーマンスをはじめ、5人全員で突進するステージはパンクよりも自由だった。
爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
●Rebel Priest @LOFT BAR
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この日の夜は自分のDJイベント『盤魔殿』があるので最後まで観ることが出来ず残念。帰り際にロッカーに荷物を取りに寄ったロフトバーで観たカナダの3人組Rebel Priest。メタルとサイケとロックロールとパンクが融合されたサウンドは海外ならでは。
REBEL PRIEST - Electric Lady (OFFICIAL VIDEO)
歌舞伎町
パンクの色に
染めてやる
NINE SPICESの最後THE STALIN Yのステージにナックルチワワのメンバーが乱入。生で観れなくて残念。
おはしばくぞ👴🏻
— しばくぞ零ちゃん@ナックルチワワ東京店 (@BOSS_reichan) October 16, 2019
KAPPUNK でのMAD STALIN Y メンバー
の皆様と💗 pic.twitter.com/LfMYNudIV4
THE STALIN Yにナックルチワワの零ちゃん登場②#ナックルチワワ#THE STALIN Y #KAPPUNK2019 pic.twitter.com/KKmU1VDP9l
— がちゃ (@badbeattrip) October 14, 2019