A Challenge To Fate

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【えいたそ改革論】Chapter2『バカソング』でんぱ組/外道/乃木坂46/Theピーズ/山口百恵/細川たかし

2015年07月07日 00時51分29秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


最新シングル『おつかれサマー』は、アキバ発ヲタク系アイドル『でんぱ組.inc』の(ほぼ)初の『夏うた』で、(ほぼ)初の『タオル曲』と紹介されることが多いが、もうひとつ、初の『バカソング』であることを指摘したい。これまでも「でっかい夢目指してんだ!! バカにしたって ケッコーケッコー!!」(W.W.D).「楽しいことがなきゃ バカみたいじゃん」(でんでんぱっしょん)、「だからもっとしたい大バカな事 笑われたいり笑わせたり」(でんぱーりーナイト)と歌詞の端々に『バカ』を散りばめてきたヲタ女子が、遂に真正面から『バカ!!!』に挑戦した奇跡の歌=バカソングなのである。1曲中16回も『バカ』を連呼する曲は、数あるバカソングの中でも五本の指に入るに違いない。えいたそカラーのイエローをバックにヤンキー座りする6人の太々しさは、バカソング歌いの仲間入りを果たした自信の表れなのである。



●でんぱ組.inc『おつかれサマー』


「 おつかれサマー!」は、ゆずの北川悠仁とヒャダインこと前山田健一の共作!圧倒的にキャッチーなメロディーと夏全開のアゲアゲなサウンドが融合した、でんぱ組.inc流2015サマーソングが誕生!アレンジは、アニメ「けいおん!」などアニソン大ヒット曲を数多く手がけるTom-H@ckが担当。オリコンデイリーチャートNo.1を記録。

2013年10月リリースのシングル『W.W.D.II』のB面『ノットボッチ・・・夏』で、アンチサマーアイドル宣言したでんぱ組が、大きく成長してポジティヴに夏を歌った記念碑的楽曲。『夜露四苦』セリフはりさちーが個人的なベスト。みりんちゃんの巻き舌は、「夏のパッション!」大阪城野音の「Future Diver」冒頭のえいたそ巻き舌に匹敵する。




●しょこたん❤でんぱ組『PUNCH☆LINE』


中川翔子とでんぱ組.incのコラボ・ユニット、“しょこたん(黒塗りハート)でんぱ組”(読み:しょこたんだいすきでんぱぐみ)のシングル。タイトル曲は、TVアニメ『パンチライン』のオープニング主題歌で、作詞・作曲をヒャダインこと前山田健一が担当。

”黒塗りハート”と書くと呪いの歌のように感じるが、それとは真逆のはしたない萌えソング。二番のイントロで「バカ~ン♡(白抜きハート)」とお色気アニメ風の溜め息を吐くのはしょこたん☆中川翔子。ヲタ女パイセンならでは、照れちゃうほどの萌えボイスは、アカペラバージョンで聴きたいモノですな。




●乃木坂46『そんなバカな』


乃木坂46の通算7枚目となるシングル。タイトル曲に加え、カップリングにはテレビ東京系アニメ『NARUTO-疾風伝‐』のオープニング・テーマを収録。

筆者の調査によればアイドル界バカソングNo.1、合計24回『バカ』という歌詞が出てくる。でんぱ組とは真逆のクラスの人気者の優等生美少女軍団が歌うあっけらかんとしたバカソングは、何の衒いも無く素直に右から左へ通り抜ける。




●Berryz工房『バカにしないで』


Berryz工房の5枚目のオリジナル・アルバム『5(FIVE)』(ファイブ)に収録。日本では2008年9月10日、アップフロントワークス(PICCOLO TOWN)より発売。韓国では2008年9月17日に発売。

つんく♂プロデュースのハロー!プロジェクト所属のアイドルユニット。2012年まで全く興味がなかったが、でんぱ組にアイドル童貞を奪われて以来多少は勉強したので、ハロプロ軍団のパワーは充分承知している。実際台風直撃の大雨の日に秋葉原のハロプロショップに大森靖子のイベントを観に行ったこともある(濡れ鼠になって辿り着いたら、時間を間違えて終わったところだった)。℃-uteとの違いが分からないまま、Berryz工房は2015年3月に活動休止した。




●後藤真希『愛のバカやろう』


やはり{つんく}の作詞作曲でソロ・デビューとなった、後藤真希のマキシ・シングル。オリコン初登場1位という事実が、モー娘。&プッチモニにおける彼女の人気のスゴさを物語っている。

モーニング娘。第3期のメンバーで大ヒット『LOVEマシーン』のセンターだから、ずいぶん昔のアイドルと云うイメージだったが、実はまだ29歳、全然現役である。今年2月に一般人男性と結婚し、つい先日第一子妊娠を明かしたばかり。無事に出産されることをお祈りしたい。




●山口百恵『プレイバックPart2』


『プレイバックPart2』(プレイバック パート・ツー)は、1978年5月にリリースされた山口百恵の22枚目のシングルである。「赤い衝撃」以来となる50万枚以上のセールスを記録。

『バカにしないでよ そっちのせいよ』と啖呵を切る百恵ちゃんの姿は『プレイバック』と云う曲名よりも印象的だった。すでにアイドルよりもアイコンと呼ぶに相応しかったや山口百恵の「菩薩性」を高めるのに「バカ」という台詞が果たした役割は少なくない。「天照(アマテラス)」であるえいたそ☆成瀬瑛美にとっても同様に「バカ」と歌うことでトキメキを増す効果があるのは確かである。




●Theピーズ『バカになったのに』
 

1989年11月に新人としては破格の2枚同時アルバム発売。The ピーズ、衝撃のデビューアルバム『グレイテスト・ヒッツ Vol.1』に収録されたデビューシングル「バカになったのに」。

『バカ』であることを最大の武器にした、バンドブーム最大の収穫のひとつ。88年に下北沢屋根裏で対バンした時は、生意気だけど憎めないガキンチョという印象だった。当時星の数ほどいたバンドの中でTheピーズだけがしぶとく生き残っているのは、やはり最初にバカになったからに違いない。アラフォーになった現在も最高にマイペースなバカ親父ぶりが輝いている。




●怒髪天『俺様バカ一代』


Vo.増子直純、G.上原子友康、B.清水泰而、Ds.坂詰克彦からなる“R&E(リズム・アンド・演歌)”バンド、怒髪天の2007年発表のミニアルバム『リズム&ビートニク』に収録。荒っぽくも切ないオトコ心に染みる1枚!

このバンドも結成31年の歴史を誇る。バンドブーム期にメジャーデビューするも挫折しインディーズに戻り、しぶとく活動して21世紀に再デビュー、2014年1月に初の武道館公演を行う。頑張ればいつかは夢が叶うなどと夢物語を言うつもりはない。単なる『オヤジだよ!全員酒豪』を標榜するバカ一代絵巻である。方や『アキバだよ!全員ヲタク』のでんぱ組としては、バカソングで夢を叶える気持ちで応じて欲しい。




●外道『ロックンロールバカ』


外道(げどう)は、日本のロックバンド。1973年にデビューし、1976年に解散、その後メンバーの脱退や復活などを繰り返し、現在も活動中。ミッキー・カーチスがプロデュースし、後にジェフ・ベックと共演した。

「ロックバカ」と自称する者は多数いるが、警官に「この外道!」と叫ばれた加納秀人(vo,g)が結成した外道は、ステージ衣装に着物、ステージに鳥居、万歳三唱、三三七拍子などのパフォーマンスがうけ、暴走族に絶大な支持を得た本物のバカに違いない。現在も加納は外道を名乗りライヴ活動に勤しんでいる。




●パール兄弟『バカヤロウは愛の言葉』


80年代を代表する無国籍ロックバンド、パール兄弟の86年のメジャー・デビュー・アルバム。パール兄弟のテーマソングとも言うべき「未来はパール」、デビュー前からの人気曲「バカヤロウは愛の言葉」、北野武も好きだという「ハレ・はれ」など代表曲が収録された名盤。

サエキけんぞう、窪田晴男、バカボン鈴木などが結成したニューウェイヴバンド。侍姿で「エレキでもどうだい」と歌うPVを最初に観た時、脱力感とともに未来はこれかも、と勘違いした想い出がある。サエキけんぞうはでんぱ組.incの名付け親、という事実を照らし合わせると、『おつかれサマー』の「バカ」は”愛の言葉”に他ならない。パールなでんぱの神神のお告げかもしれない。




●細川たかし『心のこり』


「心のこり」(こころのこり)は、1975年4月に発売された細川たかしのデビューシングルである。1975年の年間第8位に輝いている。当初は「私バカよね」という曲名だったが、新人のデビュー曲ということであいさつ回りに不都合が生じるため、「心のこり」に改題された。

小学校の頃家族で観ていたテレビ番組は歌番組であれバラエティであれ演歌もアイドルも歌謡曲も全く違いはなかった。だからフィンガーファイブやキャンディーズやピンク・レディと一緒にぴんからトリオやちあきなおみや八代亜紀やクールファイブの歌を口ずさんだ。「私バカよね~おバカさんよね~」というオカマっぽい歌詞は学校でも人気だった。大人から子供まで通じる流行語といえば今年は「あったかいんだから」くらいだろうか。「おつかれサマー」はちょっと分が悪い。その意味では『バカ』というのは永遠の流行語大賞と言える。




●大島渚『カリフォルニアの青いバカ』


漫画家であるみうらじゅん、喜国雅彦を中心に結成され、1989年6月24日にTBSテレビの深夜番組「三宅裕司のいかすバンド天国」に初出場。その後同番組の輝く!日本イカ天大賞にも出場した。自称・税金対策バンド。代表曲に「カリフォルニアの青いバカ」などがある。

大島渚は、平成元年の浮かれた気分を音楽面で象徴するTV番組『イカ天』の浮かれた気分を象徴するふざけたバンドではあるが、頭のいいオトナが結成しただけに、実力や内容はかなりハイレベルだった。コミックバンドや冗談音楽は下手な奴らには出来ない、という通説を証明する。「カリフォルニア」と「青」と「バカ」の関係は、ユングの唱えた集団的無意識への痛烈なカウンター思想に違いないが、読者の誰ひとりとしてそんなことに興味はないだろうから、ここでは詳述はしないことにする。




●The Who『Won't Get Fooled Again(無法の世界)』


無法の世界(Won't Get Fooled Again)は、イギリスのロックバンド、ザ・フーの楽曲。1971年にシングルリリースされた。作詞・作曲はピート・タウンゼント。アルバム『フーズ・ネクスト』収録。

『バカソング』は日本だけのものではない。『バカ』は英語でa fool; a simpleton; a stupid person; a blockhead; an idiot、フランス語でbête(ベット)、sot(ソ)、idiot(イディオ)、âne(アーヌ)、crétin(クレタン)、conard(コナール)、ヘブライ語でשוטה、שׁוֹטֶה、韓国語で고주、어리석은、얼간이의。そのなかでも、えいたそが憧れているという噂のあるピート・タウンゼンドが書いた『バカソング』がこの曲。俺たちを規制する体制に『二度とバカにされてなるものか』と改革を誓う歌詞は、『えいたそ改革』の根幹を成す思想に違いない。ここでもまた、えいたそのピート愛が証明される結果になった。



【えいたそ♥ピート説】でんぱ組.inc@立川たましんRISURUホール 2015.4.25(sat)

【えいたそ改革論】Chapter 1『パイナップル』浅井健一/松田聖子/ブルーハーツ/時東ぁみetc.

バカという
バカげたことは
バカなこと

えいたそ☆成瀬瑛美 in Paris July 4-6, 2015
                    
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