A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二 Solo@下北沢Lady Jane 2016.8.14(sun)

2016年08月17日 00時07分38秒 | 灰野敬二さんのこと


明日は敗戦71年目
灰野敬二 (g, vo, etc) Solo

start 7:30 pm 2 stages
charge:¥2,900 (予約¥2,400)+ Drink Fee

向日葵が咲き乱れあぶら蝉が鳴き続けているというのに、8月15日の暦には「月遅れ盆」とあっても「敗戦」の文字は無い。



2014年12月以来1年半ぶりに灰野敬二が下北沢Lady Janeに登場。しかも初のソロライヴ。会場的に爆音を出せない状況で約2時間どのような演奏を聴かせるのか興味は尽きない。2000年以降に灰野のライヴに通い始めた筆者にとって、爆音ではないソロライヴと言えば西早稲田のジェリージェフと新宿ゴールデン街のバー裏窓が思い浮かぶ。



ジェリージェフに灰野は2002年〜2004年の間10回以上すべてソロで出演した。殆どがギターと歌だけの演奏で、サンプラーを多用した音のレイヤーの中で瞑想的な音世界が繰り広げられた。何処へ連れて行かれるのか分からないスリルは、その頃早稲田大学の公開講義で「僕は毎回やることが違う」と語った灰野の言葉を裏付けるものだった。



一方裏窓で2003〜2005年に開催されていた「裏窓十人劇場」に灰野は5回出演した。狭いバーの一番奥のトイレの前のスペースをステージに見立て、カウンター席と立見の客の息がかかりそうなほど狭い店内でノーPAで演じられる歌は、場末の飲み屋街に似合いの演歌や歌謡曲を灰野独自に解釈した哀秘謡。10人だけが体験できる秘密の儀式だった。



この日のLady Janeに於けるソロ演奏は、上記二つと異なりパーカッションを中心にしたものだったが、中野Plan Bでのパーカッション&ダンスとも異なり、身体の動きを減じて、物体同士を接触(打ち、叩き、擦り、撫でる)させることで生じる現象=音を大気中に解き放つ試みだった。その姿勢はタンバリン、シンバル、ポリゴノーラ中心の第1部はもちろん、シュルティボックス、クラシックギター、エレクトリックギターも奏でた第2部も同様だった。とりわけ演奏回数を重ねるごとに新たな奏法/新たな倍音/新たな共鳴が生まれるポリゴノーラの可能性は、既存の「音(Sound/Noise)」の概念を問い直す挑戦(Challenge)と言って然るべきだろう。



音への挑戦者 A Challenger To Sound & Noise
無音への挑戦者 A Challenger To No Sound No Noise
運命への挑戦者 A Challenger To Fate



灰野敬二 ポリゴノーラ パフォーマンス
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