ドイツの現代音楽家カールハインツ・シュトックハウゼン氏が12月5日に亡くなった。ECMのジャズ・トランぺッター、マーカス・シュトックハウゼン氏の父上である。11月22日に亡くなったフランスの振付師モーリス・ベジャール氏に続いて20世紀を代表する現代芸術の巨星がまたひとつ墜ちた。1928年生まれというから79歳での往生である。50年代から電子音楽を中心に数々の問題作を世に提示してきた人である。ドイツ人らしい几帳面な作風は同時代の作曲家ブーレーズやノーノなどと比べて特徴的であった。電子音楽に生楽器や声を導入する方法は、ジャーマン・エレクトロニクスやプログレッシヴ・ロックなど前衛的なロックにも大きな影響を与えた。最近ではノイズやエレクトロニカの文脈でも再評価されていた。代表作の「テレムジーク」はスロッビング・グリッスルの未発表曲といっても通用するほど時代を先取りしていた。70年代終わりには総演奏時間28時間というオペラ作品を作った変態的作曲家であった。
去りてゆく
モダンアートの
影ひびく
私の大好きなフランスのミュージック・コンクレートの第一人者ピエール・アンリも同年代である。可能であれば存命のうちに来日してくれないものか。
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影ひびく
私の大好きなフランスのミュージック・コンクレートの第一人者ピエール・アンリも同年代である。可能であれば存命のうちに来日してくれないものか。