老子は、老聃(IMEパッドで出すと「耼」この字になってしまいます。略字体なのか間違いかどっちかだね)」。諸子百家のうち道家はこの老子の思想を基礎としています。後に確立された道教は老子を始祖とします。「老子」の呼び名は「偉大な人」を意味する尊称と考えられています。書「老子」(老子道徳教)を書いたとされるがその履歴については不明な処が多く実在が疑問視されたり存在したとされる時代について激しい議論がなされています。道教のほとんどの宗派で老子は神格化され崇拝されて三清の一人の太上老君の神名を持ちます。
最高神・元始天尊 「道」を神格化した霊宝天尊(太上道君) 老子を神格化した道徳天尊
三清・玉皇大帝-黄帝・西王母・七仙女・八仙・関羽・嫦娥・媽祖・鐘馗・雷公・電母・太上老君他。
針の好んで読む西遊記には玉帝を始め数多くの神々がいます。関羽は三国志に出てくる英雄。鐘馗は張飛がモデルで二郎伸君の門番をしているし嫦娥は月に住む女官で美人さんです。寿老人は南極老人と碁を打ってるし、太上老君は「とつつ宮」で金丹を練っています。
論語で有名な孔子(孔丘)が礼節、仁義を謳ったら老子は「大道廃れて仁義有り」。「お前が禮とか仁義で縛ったお陰で人間、男女の自然な道が閉ざされてしまった。」というのがあります
天下に水よりも柔弱なる物はなし
水は丸い器に入れれば丸くなり、四角い器に入れれば四角になる。万物に恩恵をあたえながら、少しも自慢することなく、つねに低い所へ位置する。そのあり方はきわめて柔軟で謙虚だ。それでいて硬い岩でも打ち砕く力を秘めている。一見、主体性がないように見えるが、その実つねに低いところへ流れようと強固な主体性を秘め、何も為してないように見えながら、万物に恩恵を与えている。時には水蒸気となり氷となって、
その姿は臨機応変、自由自在。人間もかくありたいもの。今持っているものに満足し、ありのままの姿を喜びなさい。何も欠けていないと悟れば、全世界が自分のものとなる。
大器は晩成す。:「大きな器はいつまでも完成したように見えない。
大方は無辺也。:大きな四角はその辺が見えない。
大巧は拙なるが如し:本当に巧妙なものは稚拙に見える。
天網恢恢疎にして漏らさず:天の編み目は粗いが何一つ漏らさない。
柔は能く剛を制す:
これは我らが少林寺拳法では「剛能く柔を断つ」という対句になっています。