『小さい頃は神様がいて: 堀越達人』 Kanda & Oliveira

Kanda & Oliveira
『小さい頃は神様がいて: 堀越達人』
2022/4/20~5/14



Kanda & Oliveiraで開催中の『小さい頃は神様がいて: 堀越達人』を見てきました。

1985年生まれのアーティスト、堀越達人は、少年や少女をモチーフとしたポートレイトなどを手がけ、国内外にて展示を行ってきたほか、中之条ビエンナーレに参加するなどして活動してきました。



その堀越の新作を中心とした個展が『小さい頃は神様がいて』で、主に2021年と今年に描かれた絵画といった38点の作品が公開されていました。



まず目を引くのが少年たちのポートレイトで、ぼんやりと毛布にくるまって前を見ていたかと思いきや、完全に後ろ姿であったり、中には目隠ししているなど、はっきりと表情を伺える人物は多くありませんでした。



それに街角を歩いているすがたながらも、夢の中を覗き込むような幻想的な雰囲気も感じられて、現実と夢がないまぜになっているような世界が広がっていました。



またトイピアノやお化けのようなオブジェ、それに誰もいないベッドなども置かれていて、一連のポートレイトとともに、たとえば少年時代の記憶をもとにした物語を追っているような気持ちにさせられました。



半地下のような1階から開放感のある3階へと至る、ギャラリーの複層的なフロアをうまく活かした展示だったかもしれません。まるで子どもの頃に歩いた知らない道や、友達と出かけた公園での出来事を連想させるようなノスタルジックな雰囲気も魅力に思えました。



さて会場のKanda & Oliveiraですが、今年2月、千葉県船橋市にオープンしたばかりの新しいギャラリーです。



これは不動産を手がける株式会社西治が、創業の地に建てたもので、日本人ディレクターの神田(西治コレクション創設者)とフランス人マネジャーのウリエズ(オリヴェラは母の姓)が掲げる「多文化間の対話を促進する」というヴィジョンの元に生まれました。



黒いぶし瓦の外観と7つののこぎり状の屋根を組み合わせた建築を特徴としていて、3つのフロアには一部に窓も設置されるなど、自然光を取り入れた内部空間が築かれています。(1階展示室の入口の段差にご注意ください)



最寄駅はJR線、東京メトロ東西線の西船橋駅で、北口から千葉街道(国道14号)を東へ約10~15分ほど歩いた左手にあります。*京成線の海神駅からも歩いて10分弱。



オープニング展では「NISHIJI COLLECTION」として同社の企業コレクションが公開されましたが、今後も現代美術を中心にさまざまな展示が行われます。千葉発の気鋭のギャラリーとして、これからの活動にも期待できそうです。



日、月、火曜日がお休みです。

予約は不要です。5月14日まで開催されています。*写真はすべて『小さい頃は神様がいて: 堀越達人』展示作品、およびKanda & Oliveiraの内観と外観。

『小さい頃は神様がいて: 堀越達人』 Kanda & Oliveira
会期:2022年4月20日 (水) ~5月14日 (土)
休館:日、月、火曜日
料金:無料
時間:13:00~18:00 
住所:千葉県船橋市西船1-1-16-2
交通:JR線、東京メトロ東西線西船橋駅北口より徒歩約12分。
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