鎌倉のあじさい寺「明月院」へ。3年ぶりに6月中の土日も開門します

鎌倉の古刹であじさいの名所として知られる明月院。境内に咲くあじさいは数千本にも及ぶとされ、特に見頃の6月には毎年多くの人々で賑わってきました。



しかしコロナ禍において密集や混雑を避ける観点から、一昨年と昨年の6月の土日は閉門となったため、拝観は平日に限定されていました。

それが今年は3年ぶりに6月の土日も開門し、平日ともに8:30より17:00まで拝観することができます。(最終受付は16:30まで)



先日、神奈川県立近代美術館鎌倉館の『松本竣介展』へ出向いた際、北鎌倉へと足を伸ばして、明月院にも少し立ち寄ってみました。



総門左手の拝観口より境内に入り、桂橋を渡ると、山門前の参道の両脇に植えられたたくさんのあじさいが目に飛び込んできました。しかしまだ5月末だったゆえか色づいている花はさほど多くなく、やはり見頃は6月に入ってからのようでした。



明月院の創建は今から約860年前の1160年、この地の武将で平治の乱で戦死した山内首藤俊通の菩提供養にため、俊通の子が明月庵を建立したことにさかのぼります。そして約100年後の1256年には、鎌倉幕府の執権だった北条時頼によって、同じ地に最明寺が建立されました。しかし時頼の死後は廃絶しました。



すると時頼の子、時宗は、蘭渓道隆を開山とし、最明寺を前身とした禅興寺として再興させます。そして1380年には関東管領の上杉憲方が伽藍を整備し、寺域を拡大させると、足利義満の時代には関東十刹の一位となりました。この時に明月庵は支院の首位として明月院と改められます。



さらに時代が進むこと明治時代、禅興寺は明治初年に廃寺となります。そして現在に至るまで明月院だけが残されました。



明月院はあじさいだけでなく、枯山水公園や開山堂、また明月院やぐら、さらにはハナショウブ開花期と紅葉の時期のみ公開される本堂奥の庭園など見どころが少なくありません。



今年の6月は久しぶりに土日も多くの人々が明月院のあじさいを愛でることになりそうです。



最新の拝観、および開花情報について鎌倉観光公式ガイド、または鎌倉市観光協会のTwitter(@kamakura_kyokai)をご覧ください。

「明月院」
拝観料:高校生以上500円、小中学生300円。
 *本堂奥庭園公開:拝観料と改めて500円。
拝観時間:9:00〜16:00
 *閉門は16:30
 *6月は8:30〜17:00
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189
電話:0467-24-3437
交通:JR線北鎌倉駅より徒歩10分。
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