都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
『ある少女の哲学 安珠 写真展』 シャネル・ネクサス・ホール
シャネル・ネクサス・ホール
『ある少女の哲学 安珠 写真展』
2023/1/18~2/12
シャネル・ネクサス・ホールで開催中の『ある少女の哲学 安珠 写真展』を見てきました。
東京に生まれ、パリコレに出演するなど国際的なモデルとして活躍した安珠は、帰国後に写真家に転身すると、文章を織り交ぜた物語性のある写真を手がけるなどして活動してきました。
その安珠の最新作約50点と映像、また過去の作品を交えて構成したのが『ある少女の哲学 安珠 写真展』で、いくつかの児童文学を素材に、少女が真理を求めて旅する無限の物語が紡がれていました。
「ある少女が大きなクローゼットの扉を開けると郷愁を誘う楠の葉の香り」などというテキストに連なるのが、「不思議の国のアリス」や「青い鳥」といった童話をモチーフとした世界による写真で、一連の作品を追っていると、あたかも少女と一緒に夢や幻の世界を旅しているような気持ちにさせられました。
カラーとモノクロームを交えた写真は、耽美的でかつ幻想的な雰囲気に包まれていて、「不思議の国のアリス」を体現するようなシュールな世界観にも心を引かれました。
ドイツの作家、エーリヒ・ケストナーが1949年に出版した絵本、「動物会議」を引用した作品も印象深いのではないでしょうか。
ケストナーは同作にて、かわいい動物たちを主人公にしつつも、戦争の愚行を繰り返す人間を痛烈に批判しましたが、絵本が世に送られてから約70年経った今もなお戦争は繰り返され、多くの子供たちが困難ない状況に置かれています。
「動物会議」の動物たちのように、会議へと招かれ、国境もない、恐怖から解放された世界を目指そうとする少女たちのすがたが思い浮かびました。
間もなく会期末です。2月12日まで開催されています。
『ある少女の哲学 安珠 写真展』 シャネル・ネクサス・ホール
会期:2023年1月18日(水)~2月12日(日)
休廊:会期中無休。
料金:無料。
時間:11:00~19:00。
*最終入場は18:30まで。
住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A13出口より徒歩1分。東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅5番出口より徒歩1分。
『ある少女の哲学 安珠 写真展』
2023/1/18~2/12
シャネル・ネクサス・ホールで開催中の『ある少女の哲学 安珠 写真展』を見てきました。
東京に生まれ、パリコレに出演するなど国際的なモデルとして活躍した安珠は、帰国後に写真家に転身すると、文章を織り交ぜた物語性のある写真を手がけるなどして活動してきました。
その安珠の最新作約50点と映像、また過去の作品を交えて構成したのが『ある少女の哲学 安珠 写真展』で、いくつかの児童文学を素材に、少女が真理を求めて旅する無限の物語が紡がれていました。
「ある少女が大きなクローゼットの扉を開けると郷愁を誘う楠の葉の香り」などというテキストに連なるのが、「不思議の国のアリス」や「青い鳥」といった童話をモチーフとした世界による写真で、一連の作品を追っていると、あたかも少女と一緒に夢や幻の世界を旅しているような気持ちにさせられました。
カラーとモノクロームを交えた写真は、耽美的でかつ幻想的な雰囲気に包まれていて、「不思議の国のアリス」を体現するようなシュールな世界観にも心を引かれました。
ドイツの作家、エーリヒ・ケストナーが1949年に出版した絵本、「動物会議」を引用した作品も印象深いのではないでしょうか。
ケストナーは同作にて、かわいい動物たちを主人公にしつつも、戦争の愚行を繰り返す人間を痛烈に批判しましたが、絵本が世に送られてから約70年経った今もなお戦争は繰り返され、多くの子供たちが困難ない状況に置かれています。
「動物会議」の動物たちのように、会議へと招かれ、国境もない、恐怖から解放された世界を目指そうとする少女たちのすがたが思い浮かびました。
間もなく会期末です。2月12日まで開催されています。
『ある少女の哲学 安珠 写真展』 シャネル・ネクサス・ホール
会期:2023年1月18日(水)~2月12日(日)
休廊:会期中無休。
料金:無料。
時間:11:00~19:00。
*最終入場は18:30まで。
住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A13出口より徒歩1分。東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅5番出口より徒歩1分。
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