◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「歯に力をふみしばって」って?

2017-11-05 10:24:23 | 言葉についてあれこれ
                                  歯は丈夫!

 「あしたも晴れ!人生レシピ」で、「台本を読んでいて、特に過労だったりしますとね、けっこう歯に力を、ふみしばって読んでいて」と言ったのは賀来千香子です。歯を食いしばって理不尽な仕打ちに耐え続けた末に奥歯が割れるという経験をした私ですから、「ふみしばって」と聞こえたときは耳を疑いました <( ̄д ̄)エ、ナニナニ?
 また、そのすぐ後に「夜はきっと相当でしょうと先生におっしゃられ」と言ったのには非常に驚きました。眠っているときも無意識に歯をぎゅっと噛み締めているようで、マウスピースを装着して眠るように医師から勧められたそうです。先生がそのようにおっしゃったのです。
 この番組は、興味のあるテーマのときだけ録画しておいて見るのですが、美術鑑賞がテーマのときに「足が延びなかった」と言ったのはゲストの佐藤藍子。「苦手意識があって足が向かなかった」という意味です。講師(画家・アートディレクター)は「疲れがどーっと出る」ではなく「疲れがどーっと取れる」と言い、賀来千香子は「難しく考えないで」と言うべきところで「難しく考えなくて」なんて言うのですから、ずっこけました。
 睡眠がテーマの回では、気になることがあると寝付けないとか、よく眠れないとか、「それが悩みです」あるいは「悩んでいます」と言うべき場面で、なんと、賀来千香子は「お悩みです」なんて言いましたからね。セリフではなく、自分の言葉でしゃべるとこうなるのですね。もはや、ちょっと間違えただけというレベルではなく、日本語をまともにしゃべれていません。
 進行役の高市佳明アナも、収納がテーマのときに「いろんなサイズの仕切りが、今ホームセンターなどに売っているので」と言ったのですが、アナウンサーがこんなことではいけません。そういえば、「ごごナマ」で、かっぱ橋道具街からリポートする小松宏司アナウンサーが「本当にいろんな物が売ってますよね」「和菓子の道具が売ってあるスペースです」「道具が売っているだけではありません」と言うのを見ましたが、NHKで20年近くアナウンサーをやっていてもこんな( ̄д ̄)?
 「王様のブランチ」のブランチショッピングで、70歳ぐらいの女性がファンデーションを塗ったら10歳ぐらい若返って見えるのですよ、世の中にはいろいろなものがあるのですね。それで、「小じわが目立たなく見えるよ」と言った若い女性( ̄д ̄)! それを言うなら「小じわが目立たなくなるよ」でしょ! そのまま言っちゃうこの人もこの人ですけれど、原稿を書いたのは誰だ?
 久しぶりに美術館に行って大人気の展示を見てきたときのことですが、小さな絵を見ながら若い女性が「見様見真似では怖い」と言ったのが耳に入り、どういうことかと思い、その女性が去った後、絵をよ~く見ました。画面全体に雪が降っているのですが、雪の一片一片(ひとひらひとひら)が頭蓋骨の形になっています。ふ~む、本当は「見ようによっては怖い」と言いたかったようで。
 「YAHOO!ニュース」で「猫たちが靴下のにおいにハマるのはなぜ?」という見出しを見付けて記事(7/16 9:10配信 @DIME編集部)を読みました。「外から帰ってきた飼い主さんの靴下には、家にいる飼い主さんとは違う匂いがするそう。嗅覚の優れている猫は、その匂いを嗅ぎ取っているのだそうなんです」ですって( ̄д ̄)!
 「靴下には」に「匂いがする」と続けるのはおかしいですね、「靴下は」です。「靴下には」だったら「においがついている」等にしないといけません。それと、「~のだそうなんです」って? 「外から帰ってきた飼い主さんの靴下は、家にいるときとは違うにおいがするそう。嗅覚の優れている猫は、そのにおいを嗅ぎ取っているのだそうです」でしょ。書いたのはいわゆるライターですよね、どうなってるの、日本語 <( ̄д ̄)>?
コメント
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