黒松内の白井川地区の水田農家Iさん宅を訪問して、合鴨農法について取材をして来ました。「BYWAY後志」という 後志で元気に活躍する人々に焦点を当てた雑誌を年2回ほど、有志編集委員で発刊しているのですが、その記事として、「黒松内のもち米と酒」をとりあげる取材です。
Iさんは、4町八反の水田を耕作しています。他に畑では大根、大豆、小麦やジャガイモを生産する農家です。そのうち、8反を合鴨有機農法で手掛けています。肥料も「ぼかし」と呼ばれる有機肥料(堆肥ではありません)を自分で作っています。
黒松内は、もち米団地という施策でもち米だけを作っています。開花時が冷涼なことから、気候に適した作付となっています。今年は、雪解けが遅いこともあって、まだ田植えが終わっていません。例年より10日は遅れているとのこと。一方合鴨は6月初めに田植えが終わるということを予定してヒナを仕入れています。
植えた直後は根が水中の土壌に活着していません。大きな合鴨を入れてしまうと、苗の根を抜いてしまうのです。そこでまず、ヒナから田に入れます。稲の生長にともなってヒナも大きくなるのですが、今年は、苗の成長も遅く、ちょっと大きなヒナを入れなればならないかもと心配しておられました。(ここでダジャレるつもりはない)
このコメは、黒松内の「お酒」になります。 北海道のもち米、合鴨農法によるもち米酒です。焼酎は「ぶなのしずく」、日本酒は「ぶなのせせらぎ」という銘柄です。なかなかいけます!! ぶなは、「木へん」に「貴っとい」と書きます。(当て字)
合鴨を使うと雑草を食べてくれるので除草剤が必要なくなり、有機で田んぼを作ると初めは収量は落ちるが3年目くらいになるともどってくる(多少は少ない)、土壌もよくなるし、イモチ病にもかからない、だから農薬散布もしない、手間が少なくなる、
であるなら、どうして、すべて有機にしないのか・・・。
ここに、日本の農業、農業全体の矛盾がある。
除草のために全てを合鴨にしたら、それを管理する初期投下の資材が莫大にかかる、合鴨の流通が限られていて処分費用もかかる、それを回収できるのか・・、作付面積が多くなれば合鴨の管理の手間が増えることになる(一反に7.8羽でないと畦の管理ができない)、ヒエを合鴨は食べないのでヒエだけ残る。それは機械ではとれないので、手作業になる。 その労賃などを付加して値段を上げたら消費者は買わない・・・。
だから、自分で楽しんで、できる範囲でしかやれない・・・。
「合鴨で水田全てはできないが、合鴨でやるようになって考え方が変わった」とIさんは、言います。
変わったのは・・・「楽しんで農業をやろう」ということ。
「自然の中で、自然に農業をやれば、必要なだけは、本当はとれるんだ」
「農家は、本当はそれを知ってんだ。」
「日本の農業は、莫大な肥料や農薬、資材費がかかるような仕組みにされてきた、と考えるようになった・・・おかしい」
まだまだ、たくさんの 農業、農業施策の矛盾をお聞きしました・・・。
合鴨が大きくなるまで、取材を続けます。 そして、本が発行された後も 収穫まで黒松内の水田を見てゆき、「農業」について考えてゆこうと思います。
Iさんは、4町八反の水田を耕作しています。他に畑では大根、大豆、小麦やジャガイモを生産する農家です。そのうち、8反を合鴨有機農法で手掛けています。肥料も「ぼかし」と呼ばれる有機肥料(堆肥ではありません)を自分で作っています。
黒松内は、もち米団地という施策でもち米だけを作っています。開花時が冷涼なことから、気候に適した作付となっています。今年は、雪解けが遅いこともあって、まだ田植えが終わっていません。例年より10日は遅れているとのこと。一方合鴨は6月初めに田植えが終わるということを予定してヒナを仕入れています。
植えた直後は根が水中の土壌に活着していません。大きな合鴨を入れてしまうと、苗の根を抜いてしまうのです。そこでまず、ヒナから田に入れます。稲の生長にともなってヒナも大きくなるのですが、今年は、苗の成長も遅く、ちょっと大きなヒナを入れなればならないかもと心配しておられました。(ここでダジャレるつもりはない)
このコメは、黒松内の「お酒」になります。 北海道のもち米、合鴨農法によるもち米酒です。焼酎は「ぶなのしずく」、日本酒は「ぶなのせせらぎ」という銘柄です。なかなかいけます!! ぶなは、「木へん」に「貴っとい」と書きます。(当て字)
合鴨を使うと雑草を食べてくれるので除草剤が必要なくなり、有機で田んぼを作ると初めは収量は落ちるが3年目くらいになるともどってくる(多少は少ない)、土壌もよくなるし、イモチ病にもかからない、だから農薬散布もしない、手間が少なくなる、
であるなら、どうして、すべて有機にしないのか・・・。
ここに、日本の農業、農業全体の矛盾がある。
除草のために全てを合鴨にしたら、それを管理する初期投下の資材が莫大にかかる、合鴨の流通が限られていて処分費用もかかる、それを回収できるのか・・、作付面積が多くなれば合鴨の管理の手間が増えることになる(一反に7.8羽でないと畦の管理ができない)、ヒエを合鴨は食べないのでヒエだけ残る。それは機械ではとれないので、手作業になる。 その労賃などを付加して値段を上げたら消費者は買わない・・・。
だから、自分で楽しんで、できる範囲でしかやれない・・・。
「合鴨で水田全てはできないが、合鴨でやるようになって考え方が変わった」とIさんは、言います。
変わったのは・・・「楽しんで農業をやろう」ということ。
「自然の中で、自然に農業をやれば、必要なだけは、本当はとれるんだ」
「農家は、本当はそれを知ってんだ。」
「日本の農業は、莫大な肥料や農薬、資材費がかかるような仕組みにされてきた、と考えるようになった・・・おかしい」
まだまだ、たくさんの 農業、農業施策の矛盾をお聞きしました・・・。
合鴨が大きくなるまで、取材を続けます。 そして、本が発行された後も 収穫まで黒松内の水田を見てゆき、「農業」について考えてゆこうと思います。