ついに雨・・・・。 7月上旬から続いていたプログラムで、雨で予定を変えたことは一度しかなかった。 それも小幅・・。 今回ばかりは、メーンプログラムであった、旭岳ロープウエイに乗って姿見の池まで上り、ミニガイドツアーを受けることができませんでした・・・。 雨より風の影響で、肝心のロープウエイが動きませんでした。
しかし、麓の秋深まりつつある天人峡近くの森、そして、色づき始めた東川町キトウシの森でショートなガイドツアーをねおす・大雪山自然学校のKAZUがコーディネイト。
キトウシの森でも、森のコミュニティセンター(公民館)活動・通称コミュ森が始まりつつあります。 広葉樹を中心とした明るく気持ちのいい森です。ここで森のようちえん、森林療法・森林ウォーク活動、馬をつかった林床・下草処理などが恒常的に行われようとしています。 北海道の地方中核都市をすぐ近くに配した好立地で、地域外からの交流活動だけでなく、地域内でも森を利活用した楽しい場づくりが始まります。
清華大学附属高校の校長先生と先生とKAZUも記念写真。 中国の高校生達との交流も夢ではなくなりました。
黒松内2泊を含めた5泊6日の道内ツアーはこれで終了。 皆さんと共に札幌まで戻り、私と引き続き黒松内で研修する中国人2人と私は夜遅く、黒松内ぶなの森自然学校に戻りました。
今日の行程は、苫小牧のなごみの森へ。ここは、ねおすのいぶり事務所・(いぶり自然学校)が運営事務局を担う、森づくり活動を展開しています。 工業団地化を図った場所でしたが、思うようにゆかず、空き地が広がっています。 その一角を苫小牧市民の森づくりの体験の場として、森の公民館活動というコンセプトで活動が行われています。 そのプログラムを体験。 修学旅行など一度に多くの参加者が来た時には、簡単な徐伐作業、木工クラフト、ウッドチップづくり、薪づくりなどが同時進行する形で展開されています。
いぶり自然学校のボランティアさんだった方々が、エンリットという自然体験活動団体を形成し、利用者だった人がプログラムを提供するまでになっています。 エンリットのまゆみさん提供のランチもクオリティが高い!!
朝はお天気も心配されましたが、なんとか本降りはさけつつ、時折ぱらつく雨程度でしのげた一日でした。 大沼と言えば、中国人にとっては、「燃えろアタック」の主人公の故郷。 朝はバレーボールでリクリエーション。
その後は、洞爺湖へ向かい噴火跡の遺構公園と環境省のビジターセンターを見学。多少の観光もと考えたのですが、環境や自然に興味をもっている方々でしたので、お昼ご飯の時間も短縮てまで、遺構公園の被災住宅やビジターセンターの展示の方法などに大いに関心をもっていました。 中国の環境汚染は昭和40年前後からの日本の公害問題と同様です。国が大きい分だけその汚染も大きい。しかし、本質的には当時の日本と同じ課題を抱えています。経済優先の中で健康や安全が後回しにされ、企業の利益追求の結果とも言えます。 これに危機感を持つ人々は一般庶民にも広がっており、草の根NGOだけでなく、今回の視察団の多くを占める学校の教員(今回は北京や清華大学附属中高等学校の校長もいる)も同様で、子どもたちへの環境教育への普及への熱意を持っています。
校長先生からの質問で、「環境や自然保護の思想を啓発し、また、広めてゆくには何が大切か?」とありましたが、私は、「情熱とパワー」だと答えました。 校長先生は、手を打って、「その通りだ、私もそれしかないと考えていた」と応じられました。 もちろん、組織のマネージメントや対象となる人々や体制にどのように向かってゆくかのマーケティングも必要でしょう。 しかし、活動をし続けるためには、同じ情熱を持つ人々と出会い、それをネットワークし、力としてゆくことが大切です。 社会政治体制は異なっても、人々や生き物の基本的生存こそ第一優先すべきだと考える人々は世界共通のお互いの理解性を持っていると感じた瞬間でした。
午後14時過ぎからは、登別フォレスト鉱山へ。 登別市の宿泊体験施設を地元NPOももんがクラブが指定管理者として運営しています。 概要説明を受け、実際にMTBツアー、ボードクライミング、鉱石探しとアクセサリーづくりのプログラム体験をしました。 かの校長先生、御年67歳! 初級の壁をクリアー。 さらには、私が提案したブランドクライム(目かくして、下からのアドバイスを受けて登る活動)にも果敢に挑戦。 ビレー(確保)をしていた、施設職員の若者に、「君、60を超えても彼のように好奇心とチャレンジ精神をもちつづけんだそ」と思わず解説してしまいました。 私も先生を見習いたと思います。
夜は、自炊の水餃子づくり。 11人の中国人の見事な連携で、小麦粉から日本から見れば肉厚な皮をつくり、たっぷり肉の水餃子が大量に完成しました。
みなさん、あまり飲まないんだなあ。 一本の缶ビールで10回くらいは乾杯するけれどね。
フォレスト鉱山のスタッフのえんめぐと山水自然保護中心の理事、北京大学附属中高の校長とも意見交換。 高校生ボランティア体験旅行が生まれるかもしれませんね。
大沼ふるさとの森自然学校を訪問。
ここは、JR北海道と協働した企業CSRの自然学校が体験活動と地域交流活動を行い、森づくり、馬の飼育など農場が別組織で運営された活動現場です。 ねおすの出身者のキャンプネームが、みやもっちゃん(あもん)、もんきぃ、みすたー、ビルマ(NOTSから)、菊ちゃん、Qちゃんがコアメンバーとして活躍しています。 宿泊施設は貨車を改造した大部屋と福島の子ども達への保養プログラム「福島キッズ」の受け入れのために作った仮設の宿泊ロッジがあります。
お昼は大沼牛飯弁当をいただきました。
そして、放牧されたばん馬を森の中に探しにゆき、馬搬活動を体験。
ちょうど滞在していた、空中で伐木(枝)をする空師の特殊伐採も見学。 遊びでないツリークライミングの妙技と道具を見せて頂き、体験もしました。
特大のしいたけも発見。
食べさせて頂くお礼に、ほだ木の整理もチームワークよろしく展開。
夜は、ジンギスカンに焚き火を囲み、過ごしました。
昨夜中国から8人の視察団を迎えて、いよいよ今日から4泊5日の道内ツアーが本日から始まります。 北海道の自然体験活動・自然学校の現場をまわります。視察団は一ヶ月滞在研修中の2人は中国で自然学校を経営したい人、そして、北京大学や清華大学の附属中高等学校の校長、技術専門学校の校長等学校教育関係者がほとんですが、中国の自然保護団体・山水自然保護センターや、日中の旅行をビジネスとして考えている人もいます。
最初の視察は、我、自然学校、黒松内ぶなの森自然学校。 5年生の水産業体験プログラムをシュミレーション的に回る午前中。 高台から寿都湾を遠望して地形と地図を照らし合わせ、寿都湾と水産業の町全体を見渡したあとに、町におります。水産業は漁師さんだけではなりたっていない、さまざまな役割、仕事の人たちがいることを体験的に見せてゆきます。 セリ(今回は実施中には訪問せず)、小売店、鉄工所、加工所・・、流通も含めて水産業全体を体験的に学びます。
郷土資料館の昔のニシン漁の様子を見に行くと、寿都教育長がご在籍だったので表敬訪問。
お昼は、地域コミュニティレストラン・風のごはんやさん。 地域との交流も意識して中国人一行を案内。
ぶな林ガイドの初めに行うアクティビティを体験して、森に入りました。
見る、聴く、触れる、嗅ぐと感性を刺激しながら、興味を喚起するガイドを体験して頂きました。 小さな感動を生む声掛けは、同じモンゴロイドです。日本人をガイドするときと変わりません。
帰りには受精させるための鮭を捕獲してたいけすを見学
感性豊かな人たちです。 帰って、鮭すごろくに興じていました。
夕方四時前に、さらに8名の中国からのお客様が到着。
道内の自然学校を巡る視察・体験ツアーです。 国立大学附属小中学校の校長先生や管理職や先生、農業専門学校の校長、海外留学を手がけている教育事業者、山水自然保護センターの責任者が参加者です。 夕方にオリエンテーションを始め、明日からは、黒松内、大沼、登別、苫小牧、旭川と道内の自然体験活動・自然学校の現場を巡ります。