●君の名は。
実は新海誠作品を劇場で見るって今回が初めてだったり。
秒速5センチメートル以降の新海作品はなぜか未見だったので(タイミングが合わなかった)、
今回は久々に新海作品見るぞっていうっていうのもあって楽しみな作品でした。
既に大部分を忘れてしまった気がしますが、
以下ネタバレ感想。
最初にOPがあるとか髪を切るとか事前情報を知っていたので、
あーOPってこれかーとかそういう意識で見始めたんですが、
序盤は見ていて何を見せられているのかがよくわからなくて困惑したな。
体が入れ替わって、それでどうなった?というのを事後的に周囲から聞かされるので、
肝心のところに遠回りされてる気がしてちょっと戸惑ったかなーというか。
女の子側、三葉の家族周り、父親との距離感などを見せられるのも妙な感覚だった。
田舎に退屈した女子が都会を目指すのを肯定しきってしまう戸惑いだったのかもしれない。
結果的に父親との決裂はよくわからなくて、結果的に田舎からも出てきているので、
彼女を縛る土地、死地としての意味合いしかないような気もしてくるかな。
神社関係のところは細かいところが多くて好きですね。
糸編んだりとか、儀式とか。
伝統工芸の再現が心地よく見えるカット割りと動かし方でグッと来るところでした。
最古の酒のシーンなんかはさり気ない男性視点っぽい感じが、
同級生の視点っぽく見えて、それが三葉に向けられているのが面白かったかな。
確かな主観的なモノの見せ方はしていないけど、ここは彼の視点なんだろうな、
という布石があるからこその面白さがあるかなと。
儀式と合わせて品のある見せ方に見えたかな。
まあ男のスケベ心ここに見たり、汚い、と言っても決して間違いではないと思うけど。
着飾っても所詮は穢れだし、性的な目で見るのを肯定するなっていうか。
そういう狭間が見えてくるようでもあったかな。
入れ替わってからも三葉の視点で描かれるのが長いが気になったかな。
田舎町に嫌気が差していた彼女が東京の街を歩いて行く様子なんかは楽しかったというか。
新海作品の映像美も合わさって印象的でした。
アニメに現実の町並みが出る嬉しさというよりは、現実にはこういうものがある、
っていうのを描き出される感覚があるのが新海作品の面白さですかね。
今回見ててfollowがカッコいいなぁと思ったんで、
映像としては花とアリス殺人事件に近いのかなと思ったり。
花アリの時は一歩間違えばグーグルストリートビューっぽい違和感が出てきそうな印象があったんですが、
今作はそういう引っ掛かりもなく、背景の変化が見て取れるのが綺麗で良かったです。
後半は走る芝居、疾走感がどんどん出てきますが、
序盤にfollowでじっくりとキャラと場面を見せてくれるので、
後半の疾走感、背景が流れていくのもよりいっそう印象的に映ったかな。
体が入れ替わったことが判明してから、スマホで日記を書いてやり取りしたりとか、
っていうのがメールでのすれ違いを描いていた新海作品っぽさ出てるなと思ったんですが、
肉体への直接の落書きだとかデジタル面でなはなくアナログな面が強いのが目を引かされたなぁと。
今ジョジョ第四部放送してるので何となくそれっぽいのを思い出してしまったな。
この現象もスタンド能力か、みたいな。
それはともかく、活字媒体で三葉の名を残すのは隕石の被災者リストに繋がるわけで、
デジタルではなくアナログに拘ってみたのはそういう記録の残り方の抗いのように思えたかな。
瀧が三葉と別れる際に名前ではなく気持ちを書いたのが面白い距離感のように思えたし。
名前を書いても忘れるだろう、でも気持ちは残るだろうっていう予想と、
気持ちを残そうとする価値観への共感からでしょうか。
実際は名前は忘れてしまうし気持ちも忘れてしまっているんだけども、
気持ちを伝えた世界で2人は再会したわけで、
気持ちを結ぶをことを優先したことが結果的に良かったっていうのが良いというか。
みんなもっと好きって言おうぜ、みたいな。
あとマッキーは何よりも残るものと信じられてるのが面白かったというか。
名前を書こうとマッキーっぽいの出した時は思わず笑っちゃいましたし。
今思いついたけど、あれでマジック、つまりは魔法の意図だったのかな。
2人をつなぐ決定的な魔法というかそういうものだったかな、みたいな。
デートの時に気になって東京行っちゃったりとかした三葉が可愛すぎて眩しすぎたな。
初めてのオフ会に胸をときめかせて突き放される感じかとも思いつつ、
期待に胸を膨らませる感じはやっぱ共感しちゃいますね。
前半で三葉をよく見せられているからこそかもしれない。
三葉という存在の死が、結果的にあの三葉をまだ見たいという気持ちにさせられてる感があって、
そこにそういうシーンが出てきて、それでめっちゃ切ないすれ違いやるとか、
もうニコニコして見るしかほかないという感じで身悶えしちゃう。
それで髪切っちゃったりもして。
そういう移ろいがやっぱ受け取りやすかったし、三葉により惹きつけられるところでしたね。
あと国語の授業で黄昏時は誰そ彼が元というのをやっていて、
君の名は。の別タイトル的な意味合いがあるのかなと思えたり。
花澤香菜が先生役だったので、言の葉の庭を見てないのを強く反省したシーンでもあり、
やっぱり新海作品の国語はいいなと思えたり。
雲のむこう、約束の場所で一番好きなのが音読のシーンだったりして、
正に新海作品によって国語の授業を描かれる楽しさを知ったので
(自分が出会ったのはガガガやベターマンのが先立ったかもしれないけど)、
また新しい一面を見れたなという感じがあって楽しかったですね。
彗星の作る夜空の美しさは言うまでもなく。
冒頭で落ちてくる隕石なんかは天地の感覚が気になる感じでまた面白かったな。
なんというか雲を突き破ったところで天地が逆転するんじゃないか、
という世界をまたぐような印象のある画だったので。
彗星が割れるのも分岐のある未来を描いているんでしょうが、
話的に瀧が過去へ干渉することを含め1つの時間軸という印象があるので、
多元的なものを描きつつも運命的な要素を排除しきっていないのが好印象かな。
そういう世界線もあるかも、という可能性を示唆されるのも食傷気味なので。
彗星の絵や星の絵、回想シーンなんかも印象的でしたね。
板野サーカス的なカメラワークってやっぱ新海さん好きなのかな。
彗星の軌道の作りが印象的でしたね。
回想シーンは吉成兄的な印象があったんですが、四宮義俊さんという方でした。
電車も相変わらず出てきましたけど、電車の中から見る風景ではなく、
外から見たところっていうのが気になったかな。
電線を見せていくのは安定しない心情っぽくて好きなんですが、
それが今回は違った印象だったので気になったというか。
まあ頭に浮かんでるのが秒速の冒頭だけなんでアレですが。
ご神体のあるところがもののけ姫っぽいぞみたいな、
そもそも酒を飲むのがサンに口移しで食べさせられたの思い出すぞみたいな、
ジブリ関係の方が入ったことでそんなことを考えてしまったり。
色々なスタッフの方が入って新海作品もだいぶ変わったなという気が。
雲のむこう、約束の場所をレンタルで見たとき、
ちょうどSHUFFLE!放送中で監督やってた細田直人さんの名前を見つけてなんかスゲェ、
って思ったのを思い出すような感覚もあったかな。
スーパーアニメーターたちの名がどこに向かっていくのかを含め、
今後のアニメ業界はどうなっていくのか気になる作品でもあったかなぁ、と。
他にも色々あった気がしますが、とりあえずこんなところで。
実は新海誠作品を劇場で見るって今回が初めてだったり。
秒速5センチメートル以降の新海作品はなぜか未見だったので(タイミングが合わなかった)、
今回は久々に新海作品見るぞっていうっていうのもあって楽しみな作品でした。
既に大部分を忘れてしまった気がしますが、
以下ネタバレ感想。
最初にOPがあるとか髪を切るとか事前情報を知っていたので、
あーOPってこれかーとかそういう意識で見始めたんですが、
序盤は見ていて何を見せられているのかがよくわからなくて困惑したな。
体が入れ替わって、それでどうなった?というのを事後的に周囲から聞かされるので、
肝心のところに遠回りされてる気がしてちょっと戸惑ったかなーというか。
女の子側、三葉の家族周り、父親との距離感などを見せられるのも妙な感覚だった。
田舎に退屈した女子が都会を目指すのを肯定しきってしまう戸惑いだったのかもしれない。
結果的に父親との決裂はよくわからなくて、結果的に田舎からも出てきているので、
彼女を縛る土地、死地としての意味合いしかないような気もしてくるかな。
神社関係のところは細かいところが多くて好きですね。
糸編んだりとか、儀式とか。
伝統工芸の再現が心地よく見えるカット割りと動かし方でグッと来るところでした。
最古の酒のシーンなんかはさり気ない男性視点っぽい感じが、
同級生の視点っぽく見えて、それが三葉に向けられているのが面白かったかな。
確かな主観的なモノの見せ方はしていないけど、ここは彼の視点なんだろうな、
という布石があるからこその面白さがあるかなと。
儀式と合わせて品のある見せ方に見えたかな。
まあ男のスケベ心ここに見たり、汚い、と言っても決して間違いではないと思うけど。
着飾っても所詮は穢れだし、性的な目で見るのを肯定するなっていうか。
そういう狭間が見えてくるようでもあったかな。
入れ替わってからも三葉の視点で描かれるのが長いが気になったかな。
田舎町に嫌気が差していた彼女が東京の街を歩いて行く様子なんかは楽しかったというか。
新海作品の映像美も合わさって印象的でした。
アニメに現実の町並みが出る嬉しさというよりは、現実にはこういうものがある、
っていうのを描き出される感覚があるのが新海作品の面白さですかね。
今回見ててfollowがカッコいいなぁと思ったんで、
映像としては花とアリス殺人事件に近いのかなと思ったり。
花アリの時は一歩間違えばグーグルストリートビューっぽい違和感が出てきそうな印象があったんですが、
今作はそういう引っ掛かりもなく、背景の変化が見て取れるのが綺麗で良かったです。
後半は走る芝居、疾走感がどんどん出てきますが、
序盤にfollowでじっくりとキャラと場面を見せてくれるので、
後半の疾走感、背景が流れていくのもよりいっそう印象的に映ったかな。
体が入れ替わったことが判明してから、スマホで日記を書いてやり取りしたりとか、
っていうのがメールでのすれ違いを描いていた新海作品っぽさ出てるなと思ったんですが、
肉体への直接の落書きだとかデジタル面でなはなくアナログな面が強いのが目を引かされたなぁと。
今ジョジョ第四部放送してるので何となくそれっぽいのを思い出してしまったな。
この現象もスタンド能力か、みたいな。
それはともかく、活字媒体で三葉の名を残すのは隕石の被災者リストに繋がるわけで、
デジタルではなくアナログに拘ってみたのはそういう記録の残り方の抗いのように思えたかな。
瀧が三葉と別れる際に名前ではなく気持ちを書いたのが面白い距離感のように思えたし。
名前を書いても忘れるだろう、でも気持ちは残るだろうっていう予想と、
気持ちを残そうとする価値観への共感からでしょうか。
実際は名前は忘れてしまうし気持ちも忘れてしまっているんだけども、
気持ちを伝えた世界で2人は再会したわけで、
気持ちを結ぶをことを優先したことが結果的に良かったっていうのが良いというか。
みんなもっと好きって言おうぜ、みたいな。
あとマッキーは何よりも残るものと信じられてるのが面白かったというか。
名前を書こうとマッキーっぽいの出した時は思わず笑っちゃいましたし。
今思いついたけど、あれでマジック、つまりは魔法の意図だったのかな。
2人をつなぐ決定的な魔法というかそういうものだったかな、みたいな。
デートの時に気になって東京行っちゃったりとかした三葉が可愛すぎて眩しすぎたな。
初めてのオフ会に胸をときめかせて突き放される感じかとも思いつつ、
期待に胸を膨らませる感じはやっぱ共感しちゃいますね。
前半で三葉をよく見せられているからこそかもしれない。
三葉という存在の死が、結果的にあの三葉をまだ見たいという気持ちにさせられてる感があって、
そこにそういうシーンが出てきて、それでめっちゃ切ないすれ違いやるとか、
もうニコニコして見るしかほかないという感じで身悶えしちゃう。
それで髪切っちゃったりもして。
そういう移ろいがやっぱ受け取りやすかったし、三葉により惹きつけられるところでしたね。
あと国語の授業で黄昏時は誰そ彼が元というのをやっていて、
君の名は。の別タイトル的な意味合いがあるのかなと思えたり。
花澤香菜が先生役だったので、言の葉の庭を見てないのを強く反省したシーンでもあり、
やっぱり新海作品の国語はいいなと思えたり。
雲のむこう、約束の場所で一番好きなのが音読のシーンだったりして、
正に新海作品によって国語の授業を描かれる楽しさを知ったので
(自分が出会ったのはガガガやベターマンのが先立ったかもしれないけど)、
また新しい一面を見れたなという感じがあって楽しかったですね。
彗星の作る夜空の美しさは言うまでもなく。
冒頭で落ちてくる隕石なんかは天地の感覚が気になる感じでまた面白かったな。
なんというか雲を突き破ったところで天地が逆転するんじゃないか、
という世界をまたぐような印象のある画だったので。
彗星が割れるのも分岐のある未来を描いているんでしょうが、
話的に瀧が過去へ干渉することを含め1つの時間軸という印象があるので、
多元的なものを描きつつも運命的な要素を排除しきっていないのが好印象かな。
そういう世界線もあるかも、という可能性を示唆されるのも食傷気味なので。
彗星の絵や星の絵、回想シーンなんかも印象的でしたね。
板野サーカス的なカメラワークってやっぱ新海さん好きなのかな。
彗星の軌道の作りが印象的でしたね。
回想シーンは吉成兄的な印象があったんですが、四宮義俊さんという方でした。
電車も相変わらず出てきましたけど、電車の中から見る風景ではなく、
外から見たところっていうのが気になったかな。
電線を見せていくのは安定しない心情っぽくて好きなんですが、
それが今回は違った印象だったので気になったというか。
まあ頭に浮かんでるのが秒速の冒頭だけなんでアレですが。
ご神体のあるところがもののけ姫っぽいぞみたいな、
そもそも酒を飲むのがサンに口移しで食べさせられたの思い出すぞみたいな、
ジブリ関係の方が入ったことでそんなことを考えてしまったり。
色々なスタッフの方が入って新海作品もだいぶ変わったなという気が。
雲のむこう、約束の場所をレンタルで見たとき、
ちょうどSHUFFLE!放送中で監督やってた細田直人さんの名前を見つけてなんかスゲェ、
って思ったのを思い出すような感覚もあったかな。
スーパーアニメーターたちの名がどこに向かっていくのかを含め、
今後のアニメ業界はどうなっていくのか気になる作品でもあったかなぁ、と。
他にも色々あった気がしますが、とりあえずこんなところで。