●ウマ娘 プリティーダービー Season 2 13話
今回は会長の言葉によりセリフのないビワハヤヒデの思いを代弁していて、
トウカイテイオーの復帰という複雑な意味合いのレースにおける、
出走するウマ娘たちの心情を一括に締めてるのが印象的だったな。
ビワハヤヒデの心情や彼女をライバル視するテイオーなど、
難しい局面を考えず、レースにただ勝ちたいという、
そういうシンプルなものに置き換えているのが見やすくて良かったなと。
1期のスペシャルウィークの見せ方が良くて、
2期はどうなるのかなとおもっていたんですが、全くの杞憂でしたね。
今作はテイオーを取り巻く競馬ファンたちの思いを描いていて、
奇跡の復活を遂げるトウカイテイオーというのを皆で見守る形になっていて、
それがグッと来るところでした。
明らかに1期のスペシャルウィークの応援とは違う、
目の前のテイオーの頑張りに対して胸を打たれる展開でグッと来ました。
自分もう泣いちゃってるなと思ったら画面の中のキャラもみんな泣いていてちょっと驚きましたが、
それぐらい大きなものが描かれたレースだったのかなと思います。
ただやっぱりどうなんだろうな、
テイオーが勝つというこの展開を、
自分たちはこのアニメというご都合主義が跋扈するメディアで、
この勝ち筋をどう受け止めたらいいんだろうなと、
思っていて気になったのがマックイーンの描写。
レースを見に行くことができないマックイーン。
柵と影による見えない壁、一歩を踏み出せない囚われの姿、
やや演出意図の強い画面でちょっと気になる。
実況でメジロ家の~と出てから、
息を切らせて走るテイオーの描写とマックイーンの行き来。
マックイーンがどうして重い腰を上げる気になったのか。
それは自分が一緒に走る姿をそこに思い描いたからなのか、とか。
だからこそ今のテイオーを見なければとなったのか。
ちょっと気になるシーンだったかな。
ここも演出意図の強いカットでしたね。
というかマックイーンの関わる描写は非常に意図の強いカットになってる。
光の指すその先の景色は果たしてどのようなものなのか。
一歩を踏み出せないマックイーンのためらう表情芝居、グッときます。
そこで目にしたのは先頭を狙うトウカイテイオーの姿。
信じられないものを見た、と目を丸くするマックイーンのインパクト。
美しいお嬢様が見せる表情からの逸脱に目を引かれる。
そんな中でテイオーが思い描くのはいつものマックイーンの姿。
マックイーンのためにも勝ちたいという思いと、
それを受け取ったマックイーンの顔の表情から察するに、
その思いの強さにどれだけ打たれたか。
自分の走りをしようともがくテイオーに思わず声が出るマックイーン。
もう今にも泣きそうなところに、
か細く出る声にマックイーンの思いのすべてが詰まってる感じで良いですね。
テイオーがいっていいのか、
というのはアニメというメディアからの引っかかりですが、
テイオーがくらいついっていけたのはマックイーンがいたからだ、
っていうのがマックイーンの描写から痛いほど伝わってきて、
当事者であるマックイーンが驚くほどのことなのだから、
もうそれでいいのではないだろうか、と思えたというか。
史実でテイオーが勝っていたとしても、
それをもってテイオーが勝つだけでは物語にならないと思うんですよね。
だからマックイーンがテイオーの奇跡を受け取るという、
そのインパクトをもって描写されてるのが個人的にグッとくる感じでした。
会長も思わず熱のこもる表情。
1期の偉そうな態度はどこへいったのかと思うほど。
これが父の顔かという感。
咆哮とともに1話と同じく駆け出すトウカイテイオー。
高速で走るレースの中で溜めを作るのは虚構めいた感じですが、
ローアングルからのダッシュは迫力のある画面でかっこいいですね。
あまり気にしてませんし、
史実反映なのでどうでもいい話かもしれませんが、
1話とは逆向きに走るレース展開になってますね。
スマホ片手に泣きながら応援するのメッチャ現代だな、
って感じでアガりますね。
たぶん自分一人で見てたらこんな感じだろうな、みたいな。
良いシーンで笑わすなと言いたいけど、
こういうコメディタッチがアニメっぽい感じ。
ウマ娘、往年のアニメっぽい展開を彷彿とさせつつ、
現代的なところが非常にグッときますね。
勝利した後で。
マックイーンとの間にはまだ断絶がある思わされる。
そして間にある細い道が、これから彼女たちが歩む道のような予感がある。
怪我をしたマックイーンがまた走れるのかどうかというか細い道というか。
ラストカット。コイントスでの出走。
マックイーンがまた走れるかどうかはコインの裏表のように運が絡む。
それを掴み取って二人がまた走り出すラストが綺麗で良かったですね。
肝心のゲームが難航していてこれは一生世に出ないではないか、
と思っていたら2期が始まり、アプリも配信が始まるなど、
テイオーの復帰にかけるような待ちに待ったアプリが、
また良い出来なのが非常に悔しいというかうまく持っていったなというか。
自分もプレイしてますが、出来の良さに感服してしまう感じ。
しばらくは勢いも続くと思うので、アニメ3期に期待したいところですが、
1期から含ませていたテイオーが終わったので、
次はどうなるんでしょうね。
そういえば久々に1期見返してたら2期のネタバレしてるじゃんって感じで、
よく2期作ったなという感。
2期は個人的にツインターボで泣きに泣きまくったので、
ゲームでも育てたい感。うーむ見事に術中にハマっている。
史実とかは抜きにして、アニメとして今後どういうものが見れるのかな、
という期待があるので今後に期待。
しかしキャラデの方経由かシンフォギアの方が結構参加されているので、
売れたアニメを作った人たちが別スタジオでまた売れたアニメを作っている、
という点も個人的に良かったなと思ったな。
売れることだけが大事じゃないですが、やっぱ売れるのは大事だと思うので。
次回作を楽しみに待ちます。