イオンシネマ天童で見てきました。
田舎におけるイオンの偉大さを感じました。
もう最終の時間帯での鑑賞だったためか客は自分1人だけで、
なんだか落ち着かない感じもしましたが新鮮な体験ができたかなという感じでした。
以下ネタバレ感想。
見る前の予告から死んでしまう恋人がドライブ中に余所見をしているのが気になっていて、
安全意識低すぎて死んじゃうのかなぁとか色々想像していたんですが、
彼にとって真っ直ぐな道は脅威ではないっていうことの現れなのかなと思った、かなぁ。
波という複雑な動きをするものが、彼にとっては不吉なものだったんだろうな、みたいな。
波に乗っているヒーローを見つつも、自分は最初はその道には進まない。
以前からの夢はあっても、ヒーローへの憧れから人を助ける職業に。
物語で感じる歪さは、彼の真っ直ぐさに繋がる描写だったのかなと。
最初に絵作り的に感じたのが予告のドライブと火事での出会いのシーンかな。
主人公は階段を駆け上がる、後輩も階段をのぼる、
でも彼ははしごを伸ばして一気にくる。
2人のように過程を踏むのではなくすっ飛ばしてくるのが後輩との対比にもなっていて気になった。
恋人が最後に主人公たちを助けるところも直線的に天に向かうだけで、
波に乗る主人公が自分の力で助かる側面もあったので、
人を助けるというのもこうした直線的な形だけで、あとは他の人がカバーしていたのかなとも思えたり。
後輩との別れのとこはマスクの光の反射で後輩泣いているのかな、
という風に見れたのが印象的だったかな。
主人公が凄く可愛いかったので、
ケモノヅメ的なイメージでセックス祭りをやるのかと覚悟をしてましたがそんなことはなかったですね。
行為の絵は完全な対面ではない絵でもあったので、そのズレも気になったかな。
あと主人公が左手で食事をしだしたりとか、そういう複雑なことをやってしまうのとか、
あれも一種の対比でもあったのかな。
主人公の服のはだけ方だったり光で服が透けて体のラインが見える感じだったり、
エロスは意識させてくれるけど爽やかな絵で見ていて見ていて気持ちが良かったな。
しかし主人公、冒頭の大量のダンボールに始まりイルカのアレを街中で連れまわしたり、
やっている絵面が抱き枕を抱えて街を歩くオタクみたいな印象と変わらなくて、
そこが見ていて途中ちょっとつらくも感じた。
倒錯はしていない健全さがあるのに、はたから見たらそう見える辛さ、みたいな。
徐々に恋人の死から立ち直ろうとしてライフセイバーになろうとする一連で、
人工呼吸の練習が描かれていて、プロメアと繋がったなと勝手に思いつつ、
口を合わせることへの抵抗感に触れるのかなと思っていたら、
恋人の死に様を思い出して逃げ出してしまうというのが、
正に今色々なことから逃げることを再認識させられている印象でした。
恋人の死というトラウマが人工呼吸にまつわる全ての問題を、
主人公の中で克服することができないというのを明確な死のイメージで描かれていて、
こういう触れ方もあるのかと驚かされたというか。
恋人妹が可愛くて、これは妹可愛いで盛り上がる作品だと思ったら正にそういう反応ありありで。
その妹を助ける形、そして助けられる形で主人公がトラウマを克服して恋人が離れていくのを見て、
彼が自分の役目を終えたと感じたっぽいのも印象的かな。
自分じゃない誰か、しかしその相手は自分の血を分けた兄妹で主人公と同性、
というのは気になる形でもあったけど、物語中は主人公と恋人の関係で結んでいて、
他者を入れない感じだったのは逆にもやもやするけども綺麗だったかな。
最後に一緒に波に乗るのかなと思ったんですが、
主人公の軽快な動きで締めくくられていて、
これが一番求められていたもの、彼女の生きていく姿なんだと思ってそこでグッと来たな。
あとスマホを合わせてイルカの絵を作るとか、
本人たちには見えないものをこちらに見せるなど、
ああいう繋がり感を意識した絵を躊躇なくやれるところも湯浅演出だと感じるかな。
喫茶店での描写や歌についてはあまり見ることができなかった感。
その辺旧作を踏まえつつ見たいところでもあるかな。
湯浅監督も最近は多作ですが、
今作はかなり楽しみにしていた1作だったので、
見ることができて良かったです。
田舎におけるイオンの偉大さを感じました。
もう最終の時間帯での鑑賞だったためか客は自分1人だけで、
なんだか落ち着かない感じもしましたが新鮮な体験ができたかなという感じでした。
以下ネタバレ感想。
見る前の予告から死んでしまう恋人がドライブ中に余所見をしているのが気になっていて、
安全意識低すぎて死んじゃうのかなぁとか色々想像していたんですが、
彼にとって真っ直ぐな道は脅威ではないっていうことの現れなのかなと思った、かなぁ。
波という複雑な動きをするものが、彼にとっては不吉なものだったんだろうな、みたいな。
波に乗っているヒーローを見つつも、自分は最初はその道には進まない。
以前からの夢はあっても、ヒーローへの憧れから人を助ける職業に。
物語で感じる歪さは、彼の真っ直ぐさに繋がる描写だったのかなと。
最初に絵作り的に感じたのが予告のドライブと火事での出会いのシーンかな。
主人公は階段を駆け上がる、後輩も階段をのぼる、
でも彼ははしごを伸ばして一気にくる。
2人のように過程を踏むのではなくすっ飛ばしてくるのが後輩との対比にもなっていて気になった。
恋人が最後に主人公たちを助けるところも直線的に天に向かうだけで、
波に乗る主人公が自分の力で助かる側面もあったので、
人を助けるというのもこうした直線的な形だけで、あとは他の人がカバーしていたのかなとも思えたり。
後輩との別れのとこはマスクの光の反射で後輩泣いているのかな、
という風に見れたのが印象的だったかな。
主人公が凄く可愛いかったので、
ケモノヅメ的なイメージでセックス祭りをやるのかと覚悟をしてましたがそんなことはなかったですね。
行為の絵は完全な対面ではない絵でもあったので、そのズレも気になったかな。
あと主人公が左手で食事をしだしたりとか、そういう複雑なことをやってしまうのとか、
あれも一種の対比でもあったのかな。
主人公の服のはだけ方だったり光で服が透けて体のラインが見える感じだったり、
エロスは意識させてくれるけど爽やかな絵で見ていて見ていて気持ちが良かったな。
しかし主人公、冒頭の大量のダンボールに始まりイルカのアレを街中で連れまわしたり、
やっている絵面が抱き枕を抱えて街を歩くオタクみたいな印象と変わらなくて、
そこが見ていて途中ちょっとつらくも感じた。
倒錯はしていない健全さがあるのに、はたから見たらそう見える辛さ、みたいな。
徐々に恋人の死から立ち直ろうとしてライフセイバーになろうとする一連で、
人工呼吸の練習が描かれていて、プロメアと繋がったなと勝手に思いつつ、
口を合わせることへの抵抗感に触れるのかなと思っていたら、
恋人の死に様を思い出して逃げ出してしまうというのが、
正に今色々なことから逃げることを再認識させられている印象でした。
恋人の死というトラウマが人工呼吸にまつわる全ての問題を、
主人公の中で克服することができないというのを明確な死のイメージで描かれていて、
こういう触れ方もあるのかと驚かされたというか。
恋人妹が可愛くて、これは妹可愛いで盛り上がる作品だと思ったら正にそういう反応ありありで。
その妹を助ける形、そして助けられる形で主人公がトラウマを克服して恋人が離れていくのを見て、
彼が自分の役目を終えたと感じたっぽいのも印象的かな。
自分じゃない誰か、しかしその相手は自分の血を分けた兄妹で主人公と同性、
というのは気になる形でもあったけど、物語中は主人公と恋人の関係で結んでいて、
他者を入れない感じだったのは逆にもやもやするけども綺麗だったかな。
最後に一緒に波に乗るのかなと思ったんですが、
主人公の軽快な動きで締めくくられていて、
これが一番求められていたもの、彼女の生きていく姿なんだと思ってそこでグッと来たな。
あとスマホを合わせてイルカの絵を作るとか、
本人たちには見えないものをこちらに見せるなど、
ああいう繋がり感を意識した絵を躊躇なくやれるところも湯浅演出だと感じるかな。
喫茶店での描写や歌についてはあまり見ることができなかった感。
その辺旧作を踏まえつつ見たいところでもあるかな。
湯浅監督も最近は多作ですが、
今作はかなり楽しみにしていた1作だったので、
見ることができて良かったです。