流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

たまこまーけっと 12話 を語る

2013-07-05 22:26:28 | <たまこまーけっと>


Free始まりましたね。
今までの路線からまた違った作風で見るのが楽しみです。
京アニの姿もすっかり変わったな、と思いながら見れればな、なんて。

しかし王子、たまこがそこはかとない黒い言動してたけど、
王子は全身真っ黒とはこれ如何に。
黒スーツたちもそうだけど、それが現在のお上的な立ち位置なのかな、みたいな。



久々の驚き顔。
横顔で歯を描く人ってそういえば以前も見たような。






証。
たまこが商店街で生きてきたという証、
親父が商店街で生きてきた証。
たまこは暮らしの中で手に入れたもので、
親父はもう既に生き様として体に残っているっていう対比に痺れます。
これから娘がどこかに行ってしまうかもしれない、
自分がどこかに行ってしまうかもしれない、
そういう中でのこの見せ方。



ここの流れが個人的にはグッときたなぁ。
たまこ自身は体に染み付いたものがなく、
動揺が凄く大きいことがわかる。
10話でチョイちゃんが縫い物をしてるときに心が澄んでくるって言ってたけど、
親父の作業なんかは正にソレで、
逆にたまこは動揺を抑えられるようなものを持ってないっていうことで。
11話でみどりちゃんに手を差し伸べるたまこですが、
たまこ自身もみどりと同じ女の子なんだっていう、
そういう立ち振舞い。





だからこそのこの状態。
親父やあんこはともかく、たまこ自身はまだ母の死に囚われているということ。
そのことを腫れ物のように扱うんじゃなくて、皆で支える。
誰よりも始めに声をかけて過去に引っ張られるのを抑える。
決してたまこが母の死をキッカケに商店街に残ると言わせないための措置でもあるのかな。
母の死を商店街の今と絡めずに分離させることってとても大切なことだと思いますし。
というか大抵のアニメはそうしたトラウマからの救いとか成長とかを描いているわけで、
こうしてそれに引っ張られないように支えるっていう姿が個人的には新鮮にも思えます。



この小芝居の宙ぶらりん感が謎。



王子はどう見ても小物だし、喋り方も威厳がある風でもない。
ただその風格を見せる手の見せ方が印象的だったかなと。
手を出してデラたちの動きを止めてみたりとか、手の小芝居感が良い感じだったのかなと。
あとそうやって幼さを抑えつつも、それをチラ見させて来る感じがグッと来る感じというか。



やっぱチョイちゃんには印があるってことなのかなー。
この辺は想像の余地あり、ですね。
どうでもいいけど、車で送り出すところ、
一方通行の標識とかわざわざ見せてるのを見ると、
王子たちの居場所が商店街になく出て行かされる印象っていうのが強くて、
一緒に帰ったチョイちゃんがちょっと気の毒に思えてくる。



別れの予感を感じさせる画面がまた印象的でした。



しかしこの鳥、死んでるようにしか見えない。
デラが戻ってくる一連がご都合主義の塊みたいな感じなので、
真のご都合主義とは死を超越するっていうそういう見せ方だったりもするのかな。



おしまい。
ドラえもんのOP思い出した。
なんか終わったら帰ってきたドラえもん見たくなった。

脚本:吉田玲子
絵コンテ:石原立也 山田尚子
演出:石原立也
作画監督:池田和美
作画監督補佐:植野千世子 丸木宣明

最後の最後が石原、池田和美ペアで〆ってところに殻を破れ切れない印象っていうのを持っちゃうかな。
植野さんはなんかずっと名前を見かけていたような気が。
個人的には少々消化不良だったので、もう少し見たいアニメだったかな。
山田さん、堀口さんの新作でのご活躍に期待。


全体の印象としてはやっぱりというか、けいおん!と比べてみてしまうのが辛かった。
けいおん!は決していいイメージを持って見てたわけじゃないけど、
映画見て180°価値観をひっくり返されたので、そことどうしても比べてしまう辛さがあったかなと。
テープとレコードとかのアナログな趣味の地続き感というか、
学園音楽を捨てきれないところなんかは引っ張ってるなーとニヤリながらも楽しんでた所であり。
個人的にはかっこ良さがやっぱ欲しかったかな。

個人的に見てて引っかかってたのはウサギのイメージかな。
けいおん!でウサギとカメの話を引用するようにカメを印象づけてたけど、
この作品はウサギを象徴していて、なんでこうなったのかなっていうのがずっと気になってたんですよね。
商店街自体が敗北者であるかのようなイメージというか。
ただそういうものに囚われない生き方っていうのを前向きに描いていたのがいいのかなと思います。
そういう意味では、けいおん!で粗雑に扱われたウサギへの罪滅ぼしなのかな、なんて思ったりも。
まあどうでもいい話。

個人的に2話が凄く印象的だったので、また山田さんの演出する作品がみたいとも思ったり。
最近は京アニ作品全然見返さなくなったので、
また京アニの軌跡を振り返りながら新作を見て行きたいですね。


たまこまーけっと 11話 を語る

2013-07-02 22:20:04 | <たまこまーけっと>


サクサク行こうとかと。
今回はたまこの生活の中の新しい一面を見せてた印象。
デラちゃんモグモグしている辺りなんかも新鮮ですよね。



リアクションが1話っぽい。
1話は終わっていく行事っていうのが印象深かったので、
終わりに向かっていく作品がどういうものを託しているのか、
っていうのには意識的でいたいけど、どうなるんだろう。
まだ最終回見てない。





たまこがお后になる。
心の中のわだかまりを見せる風景としての星空ってなんだろう。
星空っていうと2話、9話の挿入歌入れてる辺りで印象的に使っていたけど、
ここの星空はまたその時から輝きを増していて、
宇宙っていう深みと少女たちの戸惑いをシンクロさせるような印象がしたかな。
しおりの語る急に変わっていく怖さっていうところで空が近づくような処理も、
宇宙が降ってくるような怖さ、ですよね。
山田さん的にはこういう星空はそういう印象なのか、っていうのが印象的。
2話もささやかな感じの星空だったしなぁ。



たまこの気持ちと商店街の人々。
商店街自体がもう長く持たないだろうっていう社会的な意識とのバッティングなのかな、とか。
そもそも2話のみどりちゃんのチョコを渡す相手を聞いた時の危うさがここに繋がってくるような感。
たまこの環境を変えようとする因子っていうのは色々ばら撒かれているわけで。
たまこが幸せになるルートってなんだろう?
幸せになるってなんだろう?
そういう作品になるかなっていう気がこの辺のやり取りからは感じたかな、と。
けいおん!が卒業とともに終わったことに関しての山田さんたちの葛藤をこの辺からは感じる。
まあテキトー憶測ですけどね。



メダルが今のたまこの幸せ。
この辺のたまこが印象的だったな。



幸せを運んで来るのは王子様。
しかしメダルは勝ち取ったからこその証、幸せであり。
うーん?

脚本:吉田玲子
絵コンテ:山田尚子
演出:北之原孝將
作画監督:池田晶子
作画監督補佐:内藤直 植野千世子

監督コンテ。
たまこを描けるのは監督ぐらいのものなのかなとも思ったり。
最終話感想はFreeが始まる前には書きたいデス。


たまこまーけっと 10話 を語る

2013-06-23 12:13:27 | <たまこまーけっと>


新作も始まるしな、って具合で10話。
まだ最終話まで見れてないし、見る前にBD発売しちゃいそうなので今のうちに。
どうでもいいけどモブの子可愛い。
今の気分はこういう子、かなぁ。



手合図。
こうやって合図を送り合う仲っていう内輪感。



チョイちゃんの針使い。
こういうところに京アニの丁寧さっていうのが発揮されているのかなと思います。
布に針を通して引く。
単純な作業でもありますがその縫う巧さ、速さっていうのを見せていくことで、
心が澄んでいく動作っていうのに説得力を持たせていてGOODですよね。
丁寧な仕事って見てて落ち着くものでもあると思うので。
メカ作画なんかもそうですけど、こういう決まりきった動作をどう魅力的に描くかがやっぱ鍵なのかなと。
ロボットはメカですけど、その前にキャラクターでもありますし、
細部を見せることがメカである証でもあると思うので。
今回の場合はこうした手作業で見る人間らしさっていうのがトキメク感じ、だったのかねぇという話。



みどりちゃんエロス。
この辺の髪が消える処理なんかはまたちょっと新鮮かなと。



個人的に引っかかったのはこの辺りかな。
放浪するみどりちゃん。
歩き方の小芝居感とかそういうところから心情を拾っていくのが楽しいし、
何より可愛いし。
ここでは左から右へと歩いて行く。



たまこの家の帰りか?でこのショット。
後ろ姿のみどりと手前の薄暗さから、みどりの心情を拾うようにしてるのがわかる。



こうしてディテールを見せる辺りなんかはどこか高雄さんっぽい。
というかこの回、けいおん!の高雄回っぽい。
けいおん! 11話 を語る
子どもたちの集まりだとか、後半のみどりの部屋の薬の置き方とか、
ところどころで引用なのかなっていうのが気になる感じ。







左へ左へ。
みどりの言い出しにくさ、簡単にいえば逃げが画面左側へ向かわせているのが気になる感じ。
右側にいたときは全然違う指摘だから右側にいる。
図星を突かれたときは左へ。
そういうみどりの立ち位置の意識の向け方が気になる感じ。

強歩で歩いているところで左にリターンしてお祈りしてみたかと思ったら、
切り返してマスターの視点からのみどりっていうのを見せてみどりを右側に置いたり。
足を見せたりするのは山田監督作品らしさ、ですよね。
今回は色々なところからの引用が目立つ回だったのかなという印象。

基本的に顔を合わせないやり取りなんかは結構好みな感じでしたし、
最後の方のみどりの部屋にある玩具箱から、
以前にもこういう感じのことがあったのかなとか、
色々見せようとしてたけど思ったより繋がってない感じだったかなぁ、と。
ちょっと欲張り過ぎようとした回とも言えるのかな、みたいな。





この辺は3話からの引用ですよね。
小川さん自身の演出回。
なんかでろ、なんかでろっていうのはアイディアを出そうと頑張る姿でもありながら、
たまこたちへちゃんと出来なかったことを話すことっていうのを絡めてる感じなのかな。
前回のシーンと合わせて印象に残る場面かなと。
たまこまーけっと 3話 を語る



この辺の望遠はみどりの行き場の無さでもあるのかなぁ、とも。
商店街のところは左へ左へと行けたけど、
ここではもう余裕が無い感じっていうのがあるのかなと。
奥の集まりに向かってしまう、素通りできない感じっていう。



あと今回気になったのはこうやって覗きこむような場面っていうのが多かった気が。
手前にナメで見せるというか、
部屋というか壁を手前に見せて中を覗くようなショットっていうのも結構見られたような。
この辺はある意味高雄さん的とも三好さん的かなとも思える。



照明というか風景の同ポジも結構ありましたね。
場を繋ぐのに結構多用していた気がするので気になりました。
合わせて場面場面で照明を映してるのも気になった。
これもどこかしらの引用、なのかな。
武本回の照明の見せ方に引っかかりは確かにあったけど。



上でも書いたけど、
薬の置き方がどこかけいおん!を思い出させますよね。
やっぱあそこら辺の引用なのかな。



このへんの紙の処理は氷菓かなと。
氷菓 17話 を語る
クシャクシャにした紙と焦げてしまった紙の質感って、
要は台無しになったしまった紙っていうことなのかな。
氷菓のあの紙の処理は演出、原画、撮影の方との合わせ技っぽい気がしてましたが、
やっぱ撮影側のアイディアの比重が大きかったのかな、とも。
この辺は小川さんの石立回リスペクト的な感じとも思えるけど、今後次第ですかね。



文化祭。
たまこたちの衣装とかダンスも印象的ですけど、
バックのキャラクターを引き立てる緑色っていうのがみどりちゃん回と合致する感じで良かったかなと。
色合いは今回特にキマってる感じがしたかな。
商店街放浪してる辺りのみどりちゃんとか、
制服の色とみどりちゃんの髪の色合いから凄く場面で引き立ってて印象深かったですし。



同じことをする砕けたやり取りがまた良い。
最後に頭のやり取りにに繋がって、
チョイちゃんが部外者的な立ち位置を取るっていう狙いなのかな。
ただチョイちゃんにあるたまこたちとの壁を明確にしたかっていうとちょっと疑問符が付く感じ。
あと最後までみどりちゃんの心情をちゃんとフォーカスして欲しかったかなというのも。

脚本:横手美智子
絵コンテ・演出:小川太一
作画監督:丸木宣明
作画監督補佐:植野千代子 内藤直

小川回は文化祭って感じなのかな。
3話に続いての登板で色々楽しい回だったな。
新作でまたどういうものを見せて下さるのか楽しみ。


たまこまーけっと 9話 を語る

2013-05-06 00:58:37 | <たまこまーけっと>


若き日。
足を振って歩いてるところとか、
こういう歩くことを楽しむような明るい雰囲気とは裏腹のBGM、
そして日傘と既に他界した母のイメージを見せるアバンでいい導入だったのかなと。
あと若日の父の勘違いがなぜなのかよくわからなかったけど、
本編見てようやく気づくなど。
名前ネタって作中で呼ばれないとEDクレジットくらいしか手がかりが無いので、
まあ分かりづらいネタになってくるような、というか。
しかし豆大のリアクションや母の否定するリアクションのたまこ感など、
見てて楽しく、キャラクター間のつながりも垣間見れる内容でグッと来る感じ。



チョイちゃん料理。
じいさんが座ってるアングルのはずなのにそこからチョイとデラのやり取りを強調するために、
こういったアングルを持ってくるトリッキーさ。
芝居のやり取りの充実感、アニメ的デフォルメの説得力に楽しさ、レイアウトのトリッキーさ、
やっぱり三好回はエッジが効いていて痺れますね。

このちょっと前もあんが部屋をクルッと遠回りして逃げていく辺りとか、
チョイがくるのが恐らく見えたためかちょっと遅れて部屋を横切って行ったり、
画面外の心理を読ませる内容でまた目を引きます。
そして朝の作業からアバンの風景と繋がるような、
昔を思い出させるノスタルジックさがまた惹かれるシーンで、
頭から飛ばしてるなーとグッと来ます。



ちょっと内股で外に足を投げるように走ってくる。
こういう走りって1話でデラを投げる辺りとか2話のラスト付近の走りでも見れたけど、
やっぱ三好さんの手が入ってるんだろうか。
どれも三好さんが関わってる話数ですし。
たまこが商店街に帰ってくる辺りとか他のシーンでも似たような描き方してますし。

しかし今まで体育館脇で3人でバトン回していたことを考えると、
新部長?になってからというか新体制になってから随分違った様相になったのかなバトン部。
まあ今までも体育館で順番で練習はしていたんだろうけども。



あんこを追いかけるもち蔵。
引きでの絵が印象的なシーンだったな。
けいおん!の京都修学旅行回でも橋と走りと望遠が印象的で、
あんこを見せるシーンはそこに似たような感じで引っかかり、
ここのもち蔵の引きの走りで道曲がるところの動きだったりがまた細かく印象的。
というかもち蔵の下校シーン、もち蔵たちとの距離を一定に保ちながら移動するカメラっていうのを、
TUで見せながらその背景の中であんこ歩かせたり車走らせたりしてて、
結構情報量の多いシーンになっていますね。
電線の情報量も目を引かれますし。



折り紙。
暇つぶしに日本の遊びをしているチョイちゃん。
しかしなぜ皆日本語ペラペラ?それはアニメだから。
たまこまーけっとはアニメであることを恐れていないっていうのがキモな気がするけど、
この辺はどう見ればいいんだろうなと思っていたり。

しかし兼用レイアウトで定位置ポジションを獲得し、
客をもてなすチョイちゃんはもう既に北白川家でのポジションを獲得したということなんだろか。
膝立ちしてるのとかメチャ目立ちます。



たま蔵のだらし無さ。
こういう一面に共感するっていうかね。



さり気なくもないけど、当たり前のようにお湯をかけているシーンが出てると、
餅つきの準備っていうのに触れてるなと興味深いです。
杵と臼があって餅を付いてれば餅つきとしては十分な気もするけど、
今回は餅の日の祭り事としてちゃんと準備して、周囲が掛け声をかけて盛り上げてる、
っていうのを見せてて商店街という地域に密着してるからできる行事っていうのを見せていたり。
雑学じゃないけど、やっぱりこういう当たり前をどのように見せるのかがキモなのかなと思います。



チョイちゃんはふしぎな踊りを踊った。
折り紙だったり餅つきだったり、日本の文化に触れながらチョイちゃんの国の踊りを披露したりと、
なかなかやり取りが国際的な感じに。そういう話だったのかは定かではないけど。



逆手で顔をかく。
あんま成功してる感じはしない芝居だったけど新鮮な感じはしたかな、と。
デラがあんこに追いついてくるところとかまたデラを崩して見せていて、
そのデフォルメの芝居の説得力がまたあって見てて楽しかったな。



歌の秘密。
父が歌を歌ってる所で立ちすくむたまこの情感がまたグッと来る。
映画けいおん!からくるアップを印象的に仕上げる見る撮影もまたそれを補強してくれてて印象的。



石立的俯瞰。
だけど師匠は三好さんだったことを思うと流石師匠と掛け声もかけたくなる。
今回はこうして照明器具のさらに上から見せる俯瞰を何度も見せていて印象的だったな。





劇中歌がそのままEDに。
2話と同じく劇中歌をかけながら空にPANしていくのはやっぱ狙ってやってるのかな。
個人的に2話のみどりの追うカメラが劇中歌と合わせて凄く魅力的で、
やっぱあの回がミソなんだろうなと思えるんですよね。
そういえばあの回はコンテは山田さんだったけど演出は三好さんだったか。
やっぱお二人含めスタッフの間の打ち合わせがあっての出来なんだろうな。
そういうのが垣間見れるようであるのもまた楽しいかなっと。



最後の父の表情の穏やかさが非常に印象的でした。
なんか凄く和むというか。
この穏やかさなんだなぁと思います。

脚本:吉田玲子
絵コンテ・演出:三好一郎
作画監督:内藤直
作画監督補佐:植野千世子

三好回っていうのはもう三好さんにどうしても意識が向いちゃうけど、
若手の内藤さんが作監でまた植野さんが補佐に入っていたりと、
そっちもちょい気になる。というか植野さんの三好回の作監率高いような、と。
今回は氷菓の三好回に続いておじさんメイン回って感じで、
そういうのを狙っての回だったのかなと思ったり。
また別作品での三好回が楽しみです。


たまこまーけっと 8話 を語る

2013-05-05 15:54:48 | <たまこまーけっと>


とりあえず最後までと思いたまこまーけっと感想。
7話に続いてチョイちゃん紹介回。
レコード屋でのやり取りの中でチョイちゃんがお辞儀をする辺りはちょっと目を引かれたな。
これはお礼を言うのにちょっと膝を曲げる動作が入るような動きを入れて、
西洋の女性のお辞儀、カーテシーをしているように見えるんだけども、
その動きを見せずに画面の外に置いて、視聴者が理解しないとわからない動作になっている。

これって考えてみると不親切な作りとも思えるんですよね。
一応王室にいた子なのだからこういうお辞儀をするだろう、
っていうキャラ付けなんでしょうけど伝わらない人には伝わらないですよね。
自分もよく解説見て、ああ、あれはそういうことをやっていたのか、
と気付かされることがよくあります。
だからここでの見せ方も見る人を試しているようなショットだなーと感じました。

ただ大事なのは上下した動作で、わからない人はわからないだろうし、
分かる人にはすぐわかる省略とも思えるので、
手間を省くいいやり方、とも思えるんですよね。
うーん、実際どうなんでしょうね。



鳥。
大きな白い丸みの上から鳥が飛んでいくと。
太りまくったデラをあざ笑うのと同時に、
秋を感じさせるラストとかけてくるような演出が印象的ですね。
けいおん!以降の武本回で鳥を見せる演出っていうのは引っかかる部分かなぁ、と。





AIRの武本さんのコメンタリで星空を溜めて見せてそれから満を持して見せる、
みたいな演出的なことに触れていたので武本回の溜め、
っていうのは意識してきた部分で。
今回はそういうのはなかった気がするけど、
ここのナメで見せてからまた制服をナメて見せるインパクト、
っていうのはやっぱり狙ってた部分だったのかな。
本来ならかけてある制服をナメで見せるっていうのはできない見せ方ですが、
あえて壁ぶち抜いて見せてるっていうのを自然に受け入れてもらうためのナメ、
だったのかなーという憶測というか。
しかし制服の良さを語るチョイを制服越しに見せるっていうのはちょっと過剰な感。



水の処理が綺麗ですね。
この辺は第3話とも繋がるようなシーンなのでまた印象的です。
こういうシーンはやっぱ監督や誰かしらの意図が強いシーンなのでしょうかね。
最後にどういうシーンに繋がっていくのか楽しみ。
たまこまーけっと 3話 を語る

今回はスポットライトを浴びるデラ、ここの木漏れ日の他にも、
光を使った部分っていうのが印象的でした。
懐中電灯で見つかっちゃうあたりの処理も目を引いたかな。
あと木漏れ日は影を落として奥行きを狙うというよりは、
模様としての綺麗さを狙いにした感じでしたね。
やっぱ影の落とし方っていうのは意図してる部分があるのかな。





夜が明けてうさぎ山商店の看板に当たる光が消えたら、
今度は学校へとスポットが当たる。
うさぎっていうマスコットを一番際立たせた回だったように思います。
ラスト付近でまたうさぎを見せる辺りも、
商店街の一員としてのチョイを意識させるようでまた印象的でしたし。
ここでは商店街から学校へと場所を移すことを商店街の看板に当たる変化と、
学校にある?うさぎの銅像へカメラを向ける変化で意識させてる感じ。
またチョイがうさぎを触ることで仲間というキーワードをより際立たせています。
ここは商店街も学校もうさぎがシンボルということを言っている流れですし。
そういうのも印象的かな、と。



みどりちゃん可愛い。
デラの周りの星とか、なんか石立さんを連想してしまうな、とか。
今回はキラキラ使う場面が多くてちょっと気になった。





照明の変化。
店の雰囲気っていうのを照明に求めてるのが面白いですね。
店の雰囲気っていうのは商品の並べ方だったりからして違いますが、
決定的に違うのはコレだっていう見せ方をしてるのが印象的というか。
こういう光こそがこの作品っぽさなのかな。
しかし客商売でタバコ吸いながら接客って凄い。





チョイちゃんへのプレゼント。
服の手触りっていうのを意識させられる処理が目を引かれますね。
上のチョイが手で持ってる辺りの色トレスの処理とか。
チョイが嬉しそうに感触を確かめてるのとか、
ああいう質感がやっぱグッと来る感じというか。
かんなが英語で説明する辺りも、
アニメではありがちなやり取りを新鮮に感じさせてくれて良かったな。
その流れに乗るようなみどりも。
ああいう恥ずかしさを隠すような小芝居感っていうのは、
前半の先生の失敗をネタにしたやり取りでもあり、
その連続感の中から出てくる日常感がやっぱりグッと来る部分なのかな、と。

脚本:横手美智子
絵コンテ・演出:武本康弘
作画監督:植野千世子

というわけで武本回。
また毛色の違う回で楽しかったな。
新作でどういうものを見せてくださるか期待。


たまこまーけっと 7話 を語る

2013-03-17 23:21:51 | <たまこまーけっと>


冒頭からいきなり背景動画っていうのには驚かされた。
京アニで背動だとほとんど3Dでやってる感じですが珍しく手描き。
それで壁の落書きなんかも見せてくる豪華さとか。
石原さんだったら3Dとかで見せても不思議じゃないと思ったけどうーん。
しかしチョイちゃんいつの間に北白川家にいたのか。



鳥はとりあえず光を浴びる対象って感じなのかな。
何かと太陽バックにしたりとか、そういう場面多いし。
映写機的なところあるけど、
そういうのって意識してるところだったりするんだろか。



ここの処理はまたちょっと妙な感じだったな。



石立さん的俯瞰って感じたの久々な気が。
kanon以来?
ちなみに自分が今回言ってる石立的の例。
http://yaplog.jp/lucyman/image/734/627
中央右のやつです。



ケツだけ星人。
京アニ作品でお尻描いてるなぁ。



こうやって手を意識させるようなのって武本さんを最初に思い浮かべてしまう。
しかしこの手の見せ方はカッコイイなぁ。
気を引き締めると言って拳を自分自身に近づけるようなところとか、
その身を縮める動きっていうのを意識させてくれるのがグッと来る感じというか。
主観でそういうキャラクターの心情を意識させるようなポーズを意識させる、っていう新鮮さ。



花屋さんがコケる前後も細かく動き見せるなぁと思いましたけど、
このたま蔵のアクロバティックな動きには驚かされたなぁ。
石立さんっぽいなぁと思わずにはいられないです。



ちょっと焦る。
こういうちょっとした間のギャグテイストの狭間がどこか新鮮に感じられたかな。
また湯あたりしてないかな?っていう心配をしているんだけど、
表情的には呆れがあるような感じというか、間の抜けた感じとか。



ウルウル。
今回はマスターは出てこないけどレコードは出てくる。
レコードのディテールが甘いのは単純に北白川家の機器が安っぽいってことなのかしら。

けいおん!もだけど、
アナログ志向なところっていうのはやっぱ京都っぽい、っていうイメージかな。
氷菓もだけど文集作ったりだとかも原稿用紙書くところからだったし。
アナログとデジタルっていうのはもう少し意識しときたい感じ。
鳥の存在とか。



この戸を引いて調理場に入るところなんかは結構反復して見るシーンな気がする。
ここの切り替えがやっぱキモになるところになるのかな。



チョイちゃんの腕振り回すデフォルメした動きとか可愛く感じられたし楽しかったな。

脚本:吉田玲子
絵コンテ:内海紘子
演出:石原立也 石立太一
作画監督:池田和美
作画監督補佐:引山佳代

内海コンテで石原・石立演出ってまたレアな組み合わせ。
個人的には石原さんがどう作品を料理するか楽しみだったんだけど、
なかなか見えづらい感じだったかな。

新キャラも出てきて楽しいんだけど、終わってみないとまだダメかな、という感じ。
けいおん!も終わってみるまではうーんって感じでしたけど、
今はけいおん!は終わっているので、どうしてもけいおん!への意識が前に出てきて辛い感じ。
どこかで切り替えたい。


たまこまーけっと 6話 を語る

2013-03-09 22:52:53 | <たまこまーけっと>


人がいない!
今回は光の使い方の波が結構あったような印象。
アバンでの不気味さを演出する暗さから、
幽霊話をしている商店街連中の集まりの明るさというか。
キャラクターに寄った時のあの明るい色見なんかは正に京アニ的だよなぁと。
暗い話の中でああいうカラーが目立つのがちょっと印象的だったかなと。
たまこでああいう処理してる画面ってそんなにない気がするので。
やっぱ鳥という存在をどういう風に置くかを考える意識、
っていうのが演出さんごとに違うのかもなーとも思えるけど、うーん。



喫茶店の内装がちょいちょいわかってくる面白さというか。
回によって何を見せたいか変わってきてるのがわかる面白さかなと。
河浪回で喫茶店のお約束復活とか見ると、
やっぱ本筋に戻していく役回りになってるのかなと思ってみたり。
割りと今回はたまこを中心に皆が世話を焼くっていう1、2話っぽい感じだし。

ピンク制服いいななんて思ってたら映画けいおんのEDのアレだったんですね。
あの時空的なニュアンスの意味合いもあるのかな。
『たまこまーけっと』のピンク色の制服に見る山田監督の「盛夏服」萌え疑惑
ピンク色制服のみどりちゃん可愛いなー。



コンベックスで女の子の肩幅を意識させることで存在感を出してますねー、なんて。



水平器描いてるのとか初めて見た。
かんなちゃん職人だなぁ。
あの道具箱見るとインパクトとかも持ってるのかなって思うけどどうなんだろ。
かんなちゃん関係の設定資料見てみたいな。



うらめしやー。
手首のポーズが様になってていい感じ。



うらめしや~。
髪のホツレなんかに反応しちゃうな。



この距離感というか位置をわざわざ知らせるのはなんなんだろうなって。
今回は同ポで見せるようなところもあったけど、
ここもその一環で見せてるような感じだったのかな。
メガネのお姉さんが主役になる回があるんだろうか。
というかこのアニメ眼鏡キャラ結構いるような気がするけど、普通か。



アバン同様また人がいなくなった商店街。
というか店閉めた商店街。
暗い商店街に新キャラが1人。
たまこが商店街に人がいないということに気づくシーンの対比や、
お化け屋敷という人集めイベントで新キャラがくるなど、
こうやって色々繋がって見せてくるようなところが狙いだったのかなーとか。
まあどうでもいい話。

脚本:横手美智子
絵コンテ・演出:河浪栄作
作画監督:引山佳代
作画監督補佐:門脇未来

横手美智子は3人いるという話を昔聞いた時、なんとなく怖いなーって思ってた。
というわけで氷菓からの河浪&引山回。
横手美智子さんが京アニで脚本やってるのって初ですよね。
今あの作品のシリーズ構成やってるけど、その流れなのかなんなのか、気になる。
ハレグゥからっていうのはあるんだろうけど、うーん?


たまこまーけっと 5話 を語る

2013-02-24 17:07:14 | <たまこまーけっと>


今回はみどりちゃんたちの恋心を以前からより立体的に見せていく回だったかなという印象。
2話がみどりからの仕草ではなく周囲から徐々にあぶりだしていくような感じだったので、
今回はより踏み込んだ回になっていたと思うけども、個人的に気になるのはそのさじ加減かなぁ。
たまこまーけっと 3話 を語る
3話で鳥にかかる影の話をしたけど、
今回はアップでより強調されてるのが引っかかる感じ。
もち蔵と話してるところも影で鳥の形を作ってみたりとその存在感を強く描写し、奥行きを作ってる。
ただ3話のようにそっと添えるものではなく、芝居として強調してるところを見ると、
今までの文法から外れていて非常に気にかかる感じ。

ただ今回はそもそもいつもの商店街の話ではなく、
喫茶店も出てこない、お約束から少し離れたところにある回だったので、
こうした毛色の違う回っていうのは狙ってやってるんだろうけども。



海の景色。
ここはTUで徐々に海、地平線に寄って行ってるけど、
誰の視点なのかっていうのがちょっと引っかかる。
たまこたちはドアを開けて部屋の前にいるけど、
外の景色を見ているのかという引っ掛かりというか。



こうやって密着PANで見せるようなところを京アニ作品で見ると新鮮かも。
ここはみどりちゃんの視点っていう感じになるのかな。



月の光を背に。
前回は神輿の上で太陽を背にしていたけど、
今回は海に反射する月光か、と。
この光の中で語られる言葉っていうのが月の光のような切さなを感じさせてくれるけど、
上と同じ話でこうやって鳥を大きく見せることで語らせるようなところ、
っていうのに違和感があるかな、と。



今回は地平線を見る鳥の同ポジなんかもやってたけど、
太陽や月を直接見せず、花火を見せているのなんかを見ると、
星の輝きではなく、一瞬で散ってしまう刹那的なところをピックアップするようなところが気になる感じ。

けいおん! 4話 を語る
中二病でも恋がしたい! 12話 を語る
花田さんの脚本回って花火とか一瞬の光が照らすものっていうをよく使ってるのかなという印象。
たまこたちともち蔵が一緒になって騒げるのもこういう一瞬で、
そしてその一瞬の積み重ねが作るところのドラマっていう風になるのかな。
この辺はまあどうでもいい話というか。



街の俯瞰風景。
こういう視点で描き出されるのもちょっと新鮮かな。
作品世界の街の雰囲気も、ちょっと視点を外せば見慣れた何処かの風景になる可能性。
見慣れない景色を見ることで描き出すっていうのが今回のテーマだったのかな、
なんて思える締め方で印象深い感じ。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:太田里香
作画監督:秋竹斉一

太田さんの演出回。
氷菓の演出回そういえばまだ感想書いてなかった。
水着回担当みたいになってますけど今後どういうものを見せて下さるのか楽しみ。

しかしこの作品、けいおん!で見せたような山田監督の二面性があまり前に出てない気がする。
デザインと楽器の作る画面設計がけいおん!の絵の魅力、堀口さんの魅力だったけど、
本編で見せるような女子高生を生温かく見守る視点と、
EDのようにキャラクターたちに別の視点を加える事で見えてくる別のけいおん!があったわけで。
けいおん!はその本編とEDの落差が魅力になっていたと思うんだけど、
この作品はそうした落差を感じられる部分が、監督の二面性を感じる部分が少ない。
あるんだけど、けいおん!みたいなわかりやすい落差じゃない、というか。
今後はもう少しその山田監督の二面性を注視していきたいなという感じ。

なんだかんだでもう7話まで放送しているらしい。ヤヴァイ。


たまこまーけっと 4話 を語る

2013-02-11 00:05:44 | <たまこまーけっと>


あんこ姫。
日笠陽子が母親役っていうのもなんだかな。
まだ自分の中では澪ちゃんだし。
あとまだ幼いあんこが過去回想っていうのも引っかかる感じ。
他のキャラクターのが年も食ってるし思い返すことも多いんじゃないかと思うんだけど、
最初にそういうことをやるのがあんこっていうのが。
まあありふれたことなのでどうでもいい話ですが。



みどりちゃんが気になる。
立ち姿が妙に印象的というか。
今回はみどりちゃんをミドルな距離で見せるところが多いというか、
あんこ以外の主要なメインキャラは画面から距離を取られてる感じで、
その立ち位置の微妙さが今のあんことの距離感なのかなと思えばいいのかな。
その中ではみどりちゃんの立ち姿が目立ってたかなという印象。
今回のみどりちゃんは作監の池田さんの色気なのかなーって思ったけどどうなんだろう。



餅をついてる機械、アップでは手描きで引きではCG。
こういう切り替えが少し気になったかな。
背景と馴染んで見せるための処置なのかなーというか。
あくまでキャラクターを立たせる置き方してるのかなというか。



あかんべー。
親父には娘たちの文句は筒抜けらしい。
前回の鏡の関係というかを踏まえながら見ると、
また鏡か、という感じになる。



今回の話はあんこがメインであんこの部屋がメインになっていくけど、
そこを縦横無尽に横断していく存在であるたまこっていうのが少し気になる。
2話で2人の部屋がカーテン1枚の壁で繋がってることは触れられていたけど、
今回はたまこの部屋はクローズアップされず、
あんこの部屋を無断で横切っていく姿が挿入される。
ハッピを着てかわいい?という尋ねる辺りとかこの横切っていく姿が、
今まで描かれてきたたまこの黒い部分と繋がる部分なのかな、と思ったり。







喫茶店も今回はお休み。
しかしあんこの思い出に入り込んでいく姿から商店街から出られないしがらみに、
終いにはクローゼットに隠れてしまうなど、
あんこが商店街から抜けだせずに逆に深く隠れてしまう姿と、
商店街に属しているのにも関わらず祭りの中で孤独になっているマスターの対比が気になる感じ。



アンモナイト。アンっていうところだけ被ってるっていう話だろうか。
けいおん!でも博物館行ってロゼッタストーン見たりしてたけど、
こういう未知との遭遇っていうのは作品世界のカウンターとして入れてる感じなんだろか。
今回のあんこってずっぽり商店街側の人間であることをひたすら隠すわけだけど、
外の世界の未知の人間もそういうあんことコミットしたいっていう意思が描かれてて、
商店街での生活は決してマイナスじゃないっていうのを描いているのかなと思ったり。
祭りの面倒臭さに触れながら、思い出と現在の肯定から描かれる祭りっていう感じだったんだろか。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:北之原孝將
作画監督:池田晶子

今回のキモがあんこが好きな男の子の意外性からちょっと外れた感じで気になる。
そんなことは些細な事で、もっと別にやりたいことがあったのかなー、という印象。
サプライズとしてもっと最大限にりようできたんじゃないかと思うので。
この辺を演出の力量と取るかこの話数の狙いから外れているからそこまで狙わなかったと取るか。

とりあえず4話で見て思ったのはたまこからどんどん距離をとるような見せ方をされてるように思う。
たまこまーけっとってタイトルだけど、あんまたまこがクローズアップされない違和感というか。
外堀を埋めていって形作っていく作品になっていくのかなー。
5話まだ見てないんで、またどうなってるのか楽しみだな。


たまこまーけっと 3話 を語る

2013-01-30 22:35:45 | <たまこまーけっと>


3話。
今回も反復が目立つ回だったのかなと思います。
朝霧さんの鳥さんキャッチや商店街に入ってからの流れや、
たまこと朝霧さんの距離感の変化など、
似たような構図を使いながらの差異が目立つ回だったのかなと。
あと耳が目立ってた、かな。



自己紹介。
朝霧さんを紹介する上でのイベントなのかなーなんて思ったけど、
たまこが北白川さんと呼ばれる距離感の方が大事だったのかなという感じ。
朝霧さんがたまこの自己紹介を聞いてからのやり取りというのが興味深いかなというか。
改めてたまこが苗字で、聞きなれない名前で呼ばれることでの距離感が、
朝霧さんの持っている距離感にシンクロしていくような感じだったのかなーと。
GOODの指立とかもここで見せてたり。



バトン部って体育館の主役ではないんだなー、とか。
いつも体育館の脇で3人でいたりとか。
バトン部は他に主将がいるっぽいけど、どういう部なんでしょうね。
朝霧さんの視点っぽくたまこたちを見せて、
去ったら外からたまこたちを見せたりとか、
朝霧さんから見たバトン部の楽しそうな姿を大事にしている感じ。





今回はキャラクターを追うカメラワークが印象的だったかなと。
ここのシーンだったら朝霧さんが画面から出ていくまで鳥を追わないようにしていたり。
ほかのシーンでもキャラクターの仕草に合わせて付けPANしたりして動きを印象付けたりしてて、
そういうところが楽しく引っかかる感じでもあったかなーとか。



これが幸せエスカレーターというか、
温かい商店街っていうのを外部に意識させるところなのかなーと。
たまこにコミットしていくと、商店街の人も芋づる式に手厚く面倒を見てくれるみたいな。
この商店街に対する朝霧さんの印象っていうのははっきり見せてないのが何とも言えない。
朝霧さんを通して、たまこと友達になるということはどういうことか、
っていうのが描かれていて、それが引いては商店街への評価にも繋がる感じなのかな。
その辺は今後の楽しみなんだろか。



朝霧さんは洋食派らしい。



こういうメガネもコンタクトも外してますよ、
っていう芝居をどうどうと入れてくるところに痺れますね。

たまこと朝霧さんは同じメガネ仲間でありながら少し違う、
鏡の関係のように見えて少し違うっていうのが個人的に気になるところかなーと。



鳥にかかる影。
シリアスなシーンになると強く影を落としたりとかして雰囲気を変えたりしてますが、
今回は鳥がそれを引き受けている感じがするかな。
朝霧さんへの恋心を持ち、こうして複雑な影を落としてやることで、
キャラクターの心情のメタファーを代わりに引き受けている感じがするかなと。
と同時に鳥の存在感、世界での存在感を、奥行きをつけるという狙いもあるんでしょうけど。
撮影処理などでぼかしたりとか光の加減を変えたりとかしてますが、
あくまでキャラクターは表情や仕草、構図で見せて、
作画で都合の良い影付けをしないっていうところでリアル感を狙ってるのかなと思ったり。



鏡の関係。
朝霧さんは右に向かってますが、川は左へと流れていく。
たまこの方へ向かいながら、
鏡の中の朝霧さんは左へと流されていっているという言わば逃げのある描写ですかね。

朝霧さんとたまこがメガネキャラで似ているっていうのは恐らく狙っている部分なんでしょうね。
銭湯から上がった後のやり取りで朝霧さんは返事ができなかったけど、
必死に鏡に向かって言う練習をしている。
それはたまこが投げかけた言葉にしっかり返せるように、反射できるようにするため、ですよね。



しかし逃げのあった朝霧さんのせいか、
たまこが朝霧さんが言葉を投げかけないことに先に反射して答えてしまう。



ここの表情付けは印象的。
堀口さんのラインとはまたちょっと違うような印象を受けますけど、どうなんでしょ。
朝霧さんの後ろ姿のうなじだとか髪処理が細かくて、
ああいう繊細な描写は個人的にはやっぱり好きな部分ですね。



そしてシンメトリーを意識した構図で2人が友達になると。
鏡の関係ではないですが、
お互いが通じ合うまでを鏡などで意識させながら、
こうしてシンメトリーで締めるっていうアイディアが面白いところだったように思います。
前回のみどり同様、たまこへの感情を描いた話でしたが、
その内実がまた全然違っていて新鮮だったかなと。



星空を見上げるシチュエーションも良いですが、
花で締めて商店街との出会いも印象付けるのもしっとりしてていいかなと。
桜に代表されるように出会いを印象付ける花が印象的でしたし。
考えてみれば鳥とも花屋で出会っているし、
そういう繋がりでもらしい〆方だったのかなという風に思います。

脚本:吉田玲子
絵コンテ・演出:小川太一
作画監督:丸木宣明

小川回。
氷菓から出てきた方ですが山田回とはまた一味違った回になっていて楽しかったです。
モブキャラが目立つのはやはり初演出回がああいう回だったためでしょうかね。
氷菓 12話 を語る

今回見てると喫茶店でのやり取りなどはほぼお約束化してる部分もあって気になる感じ。
各話のお約束っていうのは最近だとそこまで見ないのでできれば続けてほしいかな。
そういうのが懐かしいところでもありますし。
山田さんが作品にどういう展望を持っているのか私、気になります!
ということで次回も楽しみです。