見終わった。放送当時は見れなくて地団駄踏みましたが、一気に見れて良かった、とも思いました。
1クールだとサクッと全話見れるのでなんとなく充実して見れてる気がするんですよねぇ。
1クールでいいのか?と言われることもよくありますが、
この見返すときにサクッと見れるのはある意味強いよなぁ、と思ったり。
単に作品チェックするときに短い方が楽だからというのもあるけど。
9話。戦闘がかなり良かったです。特に龍麻とラスボスのトコ。
剣を拳で折るところのタイミングが特にいいですねぇ。重みがよく伝わってくるなと。
なんか気になる。
この作品は群集劇と同時に学園賛歌を歌うアニメだったのかなぁ、と思います。
社会に出てる人、学園の外に出ている「世間から外れた人々」は、
それぞれわかりあえるものたちが集まる集団を形成しています。
元いじめられっ子、ホームレス、オカマetc。
そうした集団に入ることで、自分自身を保つ、生きていくことができることを主眼に置いてるかと。
また集団との交わりがあっても価値観の置き方ですれ違いがおきることも描いています。
その象徴が朱雀の器であるあのロリ娘かな。
龍麻にしか依存していなかった彼女は最後に依存する先を失って孤独死してしまう。
光を失ってしまった姿というのはその暗喩でしょうか。
朱雀という役割からか水と絡めて死を暗示させてるところなんかはかなり痛々しい。
そうした人をどこかで気にしてる人がいる、という一面を見せるのも痛かったなぁ。
こうした容赦の無いところがこの作品の魅力だとも思いますが。
そうした世間の厳しさ、社会の厳しさの対比として学園があるのかなぁ、と。
主人公たち4人はそれぞれ違った悩みや考えをもっています。
共通するのは特別な力をもつということでしょうか。
他の人々がその力を個人の思惑で使ってるのと、他社を拒絶してるのを見ると、
主人公たちの存在がそうした人々の対比、
または「他集団との和解と共存」を体現する希望、
という意味合いを持っていたのではないか、と。
その集団が形成される場所として学校が選ばれてるのは、
学校という場所に人々は希望を置いているということなのか、と考えると面白かったです。
あと基本的に一般から外れた人々が主題ということで、
所謂「一般人」の描写がその他大勢なのが少し気になりました。
一応主人公の両親がそうなのかもしれませんが「特別な星に生まれた人」
という説明が入るので、うーん、どうなんだ?と。
街の人間が洗脳されてしまってる描写などを考えると一般人=愚か者、邪魔者とも取れる。
それを助けてやってるんだぜ、道を外れた俺たちが、とも思えるのはどうなのかなぁ、とちょっと思う。
これは考えすぎかもしれませんが。
しかし、今どき東京崩壊とか破滅とか、21世紀に入ってやることなのかなぁ、
と思いましたが、最近の地震の多発なんかを見ると案外時代性を帯びてる作品なのかも。
エヴァも劇場版で帰ってきちゃったし。前も似たようなこと書いたような。
最後に京一にすがる葵の描写。
ここで彼女が戦えなくなった、というのには色々な意味合いがあるのかな、と。
彼女自身の特別な力が目に怪我をしたことで失われてしまったのか、
はたまた京一を引き止めるための狂言だったのか。色々と推察できます。
上に挙げた学園と絡めた説明をするなら、彼女自身の主張が学園内にいたことで、
仲間がいたことでしか成り立たなくなってしまったというのがあるんだと思います。
学園の外に出たときに果たして学生のときのように自分の理想を掲げ続けられるのか?
これは一般的にも当てはまる事柄ではないかな、とちょっと興味深いところでもあります。
学園という場所、学生という身分に自分自身が守られていたことに気づくのはショックでかいし。
そうした自分自身だけで立ってられない葵の期待に応える京一。
二人の絡みは一期から描かれていましたが、
ただのラブコメとして処理されていないことに感激しました。個人的に一押しのシーンですねぇ。
ここは9話で死者と交わる人々と葵の対比にもなってるのかな。
一体誰に依存していたのか?という。なんか甘い響きを感じるのでこの辺で。
つーかここセリフ、凄い殺し文句だよなぁ。冷静に葵に向き合ってる京一がカッコいいです。
この辺の人間関係も大いに語りたいところではありますが、まあ、どうでもいいのでこの辺で。