流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

ガールズバンドクライ OPとか を語る

2024-05-11 22:00:53 | ■アニメレビューとか
TVアニメ『ガールズバンドクライ』ノンクレジットオープニング|トゲナシトゲアリ「雑踏、僕らの街」

OPが好きでよく見返しています。
また一生見返す系のOPがきたなという印象。

個人的に見ていて最初に引っかかった電気のイメージ。
街に降り立つところで電気的なエフェクトがかかるので、
3Dキャラとは電気というエネルギーがないと見れないもので、
最初に糸のようなものが繋がっているのはエヴァのアンビリカルケーブルで、
つまりは人造的なものであるということのメタファーかなと思ったんですよね。

物語でもスマホの電源が落ちたり、照明器具を破壊したり、
そういった電気的なものが3Dである彼女たちを示していて、
それが物語的な意味をはらんでいく、的なことを考えていました。

今も同様に感じている反面別のことも考えてしまいます。
このOPはバンドメンバーをアニメ化したものではないか、ということです。



タイトルが出る前にスクリーンに画面が表示されるのがまず1つ。



タイトル。
ここで5色の線と煌めく光が出てきますが、
これは2Dキャラと3Dキャラの重なり合いがある世界、
というロマンを語っているのではないかと感じる。

OP自体が物語の要約という側面を持っていますが、
ここはそれを表現するキャラクターたちの世界観の重なり合いというのかな、
そういうものに触れているのかなと思うんですよね。

文字の中のイラストやモノクロの画面で分割しての漫画的な表現、
そしてカラーへっていうのは降臨した5人によって色づくのはアニメ化の表現、
最後の煌めきは3Dの表現(現実、のメタファーかもしれませんが)かなと。



基本的に2Dアニメのキャラは基本カメラ目線。
人形でも同様で。

人形を引用するのはイノセンス的な魂のありかの話でもあり、
3Dキャラこそマリオネットではないか、
みたいな問いを感じる部分でもあり、
面白いとこをついてくるなと思わされる。



メンバーが並んだカットもカメラ目線。



街を飛び交う光とライブの光のイメージの類似性。
そして電気的なエフェクトで2Dキャラとのリンク性と、
やはり電気のイメージはあるのかなと思わされる。



ライブ中の3Dキャラはカメラを見ないけど、
2Dキャラはずっとこちらを見ている。
そんなキャラクターに導かれるように疾走していくライブ感。


そしてライブでもカメラを動かしまくって、イメージのリンクさせてる。
またリング状のスクリーンが本当はそこでこのオープニングを流しているのではないか、
今は3Dキャラのパートだからイメージだけだけど、
画面が切り替わらなければ、2Dキャラがそこに映っているのではないか、
と予感させられる感じもあり。



キャラクターの方向性を描く2Dキャラ。


そんなイメージに中指立てていく。
タイトルで煌めいていたのはここだとわかるという。

基本的に3Dキャラはライブ中心で、
2Dキャラはイメージ的な動かし方、見せ方が多い。
この関係は現実とアニメ、虚構と現実に通じる部分があって、
最後にその関係に中指立てているようであり。

表現の役割による分割表現だったはずの2Dと3Dそれぞれが、
自分が主役であることを主張しているようでもあり。

役割を与えながらそこを飛び越えていく飛躍こそが今作オープニングの味、
という気がします。


ラストカットはその飛躍を特に感じられる部分。
集合絵ってありきたりなイメージですが、
アニメ化したキャラ(虚構)がやっていたことを3Dキャラ(現実)がやる、
みたいな連続の中での役割の転換が凄くインパクトあるなと。

またライブ演奏をして音合わせで動いていたキャラがラストは演奏せず、
キメポーズで決めっていうのも物凄い飛躍ですよね。
私たちを導くようにカメラ目線なのも、強い。

オープニング初めが2Dキャラで終わりが3Dキャラというのも、
アニメの歴史の要約でもありそう。
そういう3Dキャラへの置き換えに野心的な表現を示すのも、
実に作品にマッチしていて素晴らしいですよね。
本当に集合絵に感動したのは今作が初めてではないかと錯覚するほど。

3D作品は正直肌に合わないなと思っているんですが、
こういう発想の転換が見え隠れする作品はやはり見ていて楽しいし、
物語でどう表現の考え方が示されていくのかが気になります。

物語に対する様々な予感を感じさせながら、
絵とは何であるのか、表現とは何だろうか、
みたいなものを摂取できるこのオープニングに病みつきにさせられる。
本編見る前にオープニング鬼リピしてしまうのがやっかいか。

あと偶然にも色んな再生機器で曲を聴いたのですが、
印象がだいぶ違っていて、音の体験ってこんなに差があるんだな、
というのも感じられたのも良かったです。

酒井監督はラブライブでも印象深かったので、
今後も監督作は楽しみにしていきたいな。

響け!ユーフォニアム3 第四回 を語る

2024-05-03 17:19:49 | <響け! ユーフォニアム3>

山村卓也演出回。
サンフェス回でしたが、終わってみればコントラバス回という形でしたね。
コントラバスの見せ方って割と1期から山村回で目を引いていて、
長い伏線のような形になった回でしたね。
EDに演奏シーンをかぶせられるのも、
今作EDを手掛けられたのが山村さんなのでED演出者特権を感じる形でもあったり?
また1期のように馴染深い曲(今回はエルガーの「愛の挨拶」)を演奏してるの含め、
ちょっと原点回帰的な雰囲気も感じたな。
またお姉ちゃん回でもあり、そういう繋がりも意識した、
THE山村回という印象でちょっとびっくりしてしまいました。
また撮影処理もちょっと抑え目な雰囲気で意外に感じたり。


麗奈のドラムメジャーアクション。
久々に京アニアクション見たなという気分になったな。


前話数からの引用という感じでちょっと気になった。
割と演出のアイディア的に前話数と互換性があるように思えて、
どういうやり取りがあって仕上がった話数なのか気になったな。
特に後半のタクシーのシーン、
前話数でも車両を夜景の中で見せるカットがあり、
伏線的に作用しているんですよね。
シーンの場所となるところあらかじめ選定していないと、
こうはならないと思うので、どのように詰めていったのか気になります。


奏の退場、そっぽむいての横移動に違和感がないのが面白いな。
普通だとただスライドでいなくるとか、
ちょっとギャグっぽくなる感じだと思うんですが、
体を少し向けてスッといなくなるように見せていてちょっと目を引いたかなと。
スライドでいなくなってるのにそう感じさせない妙が良いというか。
ちょっと深刻なシーンでそういうのを今作で堂々とやる良さみたいな。
奏の役どころとしても面白いな、と。




葉月のアクションで見せつつトントン拍子で下校を描き、
その中で月永一家のあれこれ憶測など、結構詰め込んでますね。
特に電車で内でみどりが一緒でないので、
それに気づかないと、
なぜみどりは話が次の日のランチまで飛んだ?など、
割とテンポ感優先で、キャラ間の事情はみんな知ってるし、
その辺はちゃんとしてるからわかるでしょうのスピード感があり、
結構巻きが入ってる回だったかなと。
ED削るくらいですからね。

今回の話数、サンフェスの演奏シーンがないことへの批判があるみたいですが、
シナリオ的な巻きがあったのは事実かなと思いますし、
流石に三好一郎、高橋博行の変わりはいなかった、
という事実でしかないと思うので受け止めるしかないと思っています。
2期のコンクールも三好回でしたしね。


サンフェス立夏。
まあ1期も考えてみれば立夏を一番楽しみにして削られていたしな、とか。
余分な思考は置いておいて。
手を挙げる描写、やや1期1話のあすか先輩を思い出すようではあるか。



梓編である立夏編も原作としてあって、
そちらで強烈な印象がある梓ですが、
その片鱗を描写してくれたかなと思います。
ようやく立夏が少し見れたなという満足感は少しあります。


北宇治ファイトー!は初代の小笠原部長が一番印象深いかな。
3期は奏とのやりとりがちょくちょく入るのもよいですね。


この編のPANの見せ方は目を引いたかな。
龍聖のきっちりした描写をしつつ、
先生方とのやり取りを葉月たち越しに見せる、と。
また北宇治の後のはずの相手校が先に着替えを済ませてるの、
きっちりしているなという感じがありますね。


黒江真由。
戸松遥でママ描写見るとFGOしか思い浮かばないFate脳なので、
やっぱママなの?みたいな気分になる。


こういう何気ないやり取りに小物のデザインなど、
こういうのはやっぱ京アニ的な感じするなという感。



芝の描写が新鮮に感じられたな。
明らかにセルではなくハーモニーというか美術の上を歩いているのに、
靴に芝がついているような描写をしていて面白いなと。
あらかじめ靴を描くときに芝の部分だけ抜いて描いてるんですかね?
今まで気づかないだけでこういうのあったのかな。
ちょっと目を引かれました。


今回の沙里さん。
沙里の背が高いという描写、久美子の背が高い描写を引用している気がして、
時代部長の器をこういう風に描写するのかとグッと来たな。
頼もしさも同居していて、普通に憧れちゃうな。


高坂麗奈、後輩をねぎらう。
こういう厳しい麗奈の優しさもまた良し。


麗奈の後ろ姿にあすかを超えるものを見た、
という説得力が視聴者に伝わりづらいのが辛い部分か。
まあ久美子のそういう印象と視聴者の印象のずれ、
という不一致に触れた描写なのかもなとか。


アッチョンブリケ。
2期でのお返しみたいな。
ここでようやく山村回だったのかと気づいたワタクシ。


衝撃の事実で歪みや空白を強調する感。



このシーン、久美子の独白や久美子の言葉を受け取るみどりの表情など、
丁寧な印象があってよかったな。
特にみどりはメンタル的にすごく強い描写がシリーズで多かったので、
こういう年を重ねてしまったことに対して悩むみたいな意外な方向での描写が
特に効いたかなという感。
みどりも綺麗に描かれていて印象深いです。





求くんを月永呼びでわめく奏を諫める黒江真由。
前回の意趣返しかのよう。
久美子と真由が対奏で一体になるのも良い。
普通にいい子なんですよね黒江真由。


並ぶコントラバス。
メインになるカットが少ないので存在感が強いカットは反応しちゃいますね。


この辺も前話数意識しちゃうな。


下駄箱を閉める。
ここちゃんと下駄箱の扉がハーモニーになっていて、
時代は進んだなという感があります。
けいおん!で触れていたんですがキャプ消えてた。

みどりに気づかず声をかけて久美子が驚くの、面白い。


今度は求くんに驚く。
この辺は1期8話の秀一を思い出すかな。
しかしスマホが葉っぱのように薄い感。


川は3Dなんですかね。
結構いい感じ。



聞かせる相手の対比という感。
この外に向かって演奏しているというの、
1期5話の麗奈の演奏を思い出すと、麗奈の孤独を改めて印象付けられる感じ。
だから麗奈が後輩とやり取りしたりとか、
久美子とやり取りしていることっていうのが非常に際立つんですよね。
今の北宇治はそういう風にはならなかったんだ、という。




亡くなってしまった姉との対比としての演奏。


救いとしてのみどりの絵が良いのもグッとくるな。
1期Blu-ray3巻のジャケ絵を彷彿とさせられますね。
みどりがずっとひたむきな音楽好きっていうのをやってきたのが、
ここにきて炸裂していてGOOD。
芯の強いキャラクター像っていうのが年を重ねることで救いになる、
というのがシリーズを重ねてきた意義を感じさせられる。
これだけで3期見れて良かったなと思いました。感謝。




久美子言葉を印象付ける光。
それはたまたま当たる光かもしれないけど、
求にはどう見えただろうか、と。


久美子が姉を心配しちゃう感じ、良い。


楽器描写は少なめな3期ですが、
ユーフォの扱いだとか細かいところで触れてきてくれるの良いですね。
真由のシーンも後輩指導という形でユーフォ見せてくれて嬉しかったな。


みどりが外に向かって演奏していただろうという画。


からの求からのアタック。
こういう切り返し、良いですね。


求に対してどう対処していいかわからないところに、
向こうから来てくれた喜びから、
考えていたことを伝えるみたいな高揚感があってよい。
みどりがかわいくて良い。素晴らしい。



ED代わりに。
コントラバスが主になる演奏が意外で、
またそれが幸福な時間になっているのが実に良いですね。
もはや良いとしか言えません。



かつて演奏を聴いた場所は、いつの間にか学校になっていた、という。
久美子が聴きいってる姿もとても良いですね。

シリーズをまたいだ重厚な話数になっていて、
個人的には満足な回でした。
今後もこういう回が続いたら毎回号泣の嵐の予感という感。
次回も楽しみです。

響け! ユーフォニアム3 第三回 を語る

2024-05-03 12:21:41 | <響け! ユーフォニアム3>

沙里さん。
髪をかき上げるけど落ちてくる。
髪をいじる動作ってリズを思い出しますが、
今回は部室の鍵を開けること、髪の描写など、
ちょっとリズを下地にしたような印象がしたかな。
それにプラス手の描写か。
京アニ的な考え方のカット群だけど積み方が新鮮に感じられたな。


神社の朝の雰囲気も良かったですが、
この辺の光の反射を含めた朝の静謐な空気感みたいなのがいいかな。


反射というのが至る所に出てきて3期はこの方向なのかと、
ちょっと霹靂とさせられる部分でもあるかな。
やや過剰に感じる。
進路を語るところで机を並べて見せて自身の映り込みを見せるとか、
まあ割と絵で語ろうという意識が強いのかなという感。



個人的に引っかかったシーン。
すずめがよく動く、っていうのは2話でもやられていて、
今回の話数は特に力が入ってますけど、
このシーンは撮影のフィルターがやや薄めに感じて目を引いたなと。
割とバリバリ撮影効果を載せた画面を1話からやってきているので、
沙里さんの髪のハイライトを色味で見せようとしてる感じというか、
あまり撮影効果が載ってない感じがやや引っかかる感じ。

特にハイライトは頭が回ってもくっついて回るので、
少しそういう部分も強く意識してしまう感じ。



この娘、ノリノリだなと思っていると、



急に寄って被写界深度浅めの画面。
なんというかこういう描写はけいおん!の頃の山田演出的な考え方かなと。
そこまでは普通に日常的な動きを見せつつも、
繊細な部分にスポットを当てる時はアップで意識をピックアップするように。
今回の話は1話完結型で見せやすかったためか、
従来のTVアニメ演出を意識させられる回で、
ゲストキャラを扱いやすい回だったのでできたのかもなと思ったり。
2話で前フリはできてますしね。

演出は似西芽衣さん。
このシーンの感じを見ていて、たぶん今まで見たことない人だな、
という気がしていたのでちょっとワクワクしてしまっていました。


時間経過の演出で兼用カットありましたが、
どれも新鮮に感じたな。見上げる仰角の絵だからかな。


この辺は三好さんっぽさを感じたな。
ローアングルからの楽器なめだからかな。
意図としてはやや薄目な印象。


からの引きの絵。


×印の否定の感じはやっぱ狙ってるのかな。
黒髪ロング演出を引き継いでいるという絵かなと思ったりなど。
リコリコはだいぶ黒髪長髪キャラの化身みたいな印象だったので、
つい意識してしまう。


衣装合わせ。
服のフィット感を確かめるように服を触って裏地を見せるような描写、
服を見せるっていうのが珍しいので新鮮に感じられたな。
これが次のシーンの伏線的な意味合いを持つのも楽しい。
肉体的成長という意味では原点回帰的な一連かもしれませんね。
あと奏か真由かだったら自分は奏派のベクトルですかね。



大人って大変そう、という久美子の失言も原点回帰的。



滝先生の机周りの描写も新鮮感あったかな。
カップを取る俯瞰の絵とかノートを曲げて閉じる動作とか、
こういうのを見せたいという感じが新鮮に映るかなと。
ここも机への反射を描いていたりするんですよね。
どういう工程でカット内容を決めているのか気になる感。


この辺、麗奈の髪の感じが気になるかな。
冨岡さんみたいな印象があるというか。
毛先が印象的だからですかね。



雨の日の影の質感。
日に落ちる実影と床に反射してる像とを分けて描いてるとか。
こういうのも新鮮ですね。


で、沙里の反射と久美子の影が重なるとか、
複雑な見せ方を見せている。
部長に話がある1年生の図、というのをこう見せるかと印象深い。


ポン寄りでいって表情をじっくり見せたり。
この一連は冒頭との差異もあって目を引きますね。
特に髪の色味や顔への髪の影落としかなども違うので。
髪の描写は影でも作れるというのは今までも意識していましたけど、
あんまり触れてこなかったなという反省をさせられる気がしたな。

というのも、ここなんでカット割ったのかなみたいに思っていたんですが、
寄ったときの髪のかかり方が凄く絵になってる感があるんですよね。
上の動作のちょっと前を紹介すると、



前髪の影の落ち方のわずかなニュアンスで全然違うなと感じて。
より寄ったことで見えるものが違ってくる、
みたいなところに切実さが感じられるのにグッとくるというか。


手のニュアンスも冒頭のところとは違いますしね。
こういう意識の向け方がわかりやすく良いですね。
しかし麗奈と二人きりになるのはどういう拒否ニュアンスだったのかななど。



定点カメラっぽい感じからまた違った絵で、
またすずめの動きを見せるのが新鮮だけど、
深刻さと相反していて何があるんだろう前フリ感を強く感じる一連。


ボイコットふり。



間違えて素材の写真を載せてしまったかのような写実性でビックリしてしまったな。


ノートに書く。
麗奈と秀一とのノート、滝先生のノートなど、
音楽をまとめるためにノートに記載していましたが、
ここでは何も書けなくなっているの図。
具体的な案を講じるより、久美子の思いを優先するような感じ、
久美子自身への才、というのを印象付ける感じだったのかななど。



回想挟んでの寄り方、ここは回想のカット割りに順じた感あるかな。
影の中のやり取りで、暗い雰囲気を引っ張りつつも、
明るい天気に前向きな雰囲気を感じ、
久美子が奮い立つ姿を後押ししてる感。



黒江真由、発動。
たかが部活、とか言う過激な発言など。
手のニュアンスは読ませられるところかも。
というかこのあとの沙里の描写とも通じる感があるので。



神社の描写も新鮮で良かったですね。
玄関への入り方とか、普通正面から見せそうなところを横からとか、
神社の非日常感と合わせて新鮮に映ったな。
木漏れ日などの描写もぐっとくる。


狭い部屋にピアノがドン!とあり、鍵盤楽器は不吉が頭をよぎるけど、
そこを吹き飛ばす久美子パワー発動という感。




髪をかき上げるけど落ちるニュアンス、
沙里が結局どの場面に心を影を落としているのか、
というその場面へとPANダウンで見せてるあたり新鮮な透過の見せ方かなと。
心の動きとカメラのとらえるものの動きがマッチしているのにグッとくる感じ。
彼女が冒頭で何を祈っていたかにも通じるところがあるのもGOOD。



星にすがる絵、っていうのをやれるのは凄いなと思う。
ヒトデかもしれないけど。


小さい社が隣にあるを見せてるのもポイントかな。


ここでの力強いありがとう!の返し、強い。
沙里と同じように悩んできた久美子だからこその返しでもあり。
久美子の語りの中で初心者の子が成長しているのは、
久美子や麗奈や秀一がそういう姿を見ているから
っていう部長の目を意識させられるなと。

その中で見えてなかったことを、
ありがとう!で伝えられているのは良いなと。


沙里の中で芽生えた感情の波紋。


それがみんなの目標へと通じる。



目指しているものは同じだから。
1話に通じるところでもあるかな。
みんなで目標にしてたからこそ、部長として引っ張っていく、と。
1年生から見た3年生への頼もしさにグッとくる感。

ここが話的に一番盛り上がるところなので、
光のニュアンスを綺麗に散りばめていて良いですね。
後半に向けて前半は撮影効果も抑え目に、
だんだん変化をつけていって、というのが話として見やすくて良いなと。

しかし、たかが部活、という言葉に久美子が批判的なこと、
目標を決めたときに黒江真由がいなかったことから、
久美子の中で黒江真由への反発心が一定あることが読み取れるやり取りでもあったかな。



冒頭では朝の絵だけど夕景からの変化で、
新しい朝を迎えるようにしているのがまた良いかな。


リズは音楽室の鍵を開ける工程の話、というのがあったので、
またそれがリフレインされることで、
部活ものというのが繰り返されるところでもあるかな。

そしてそれはアニメ制作も同様であるように思える、というか。
いろんな含みを感じた話数でした。
似西さんのほかの演出回がまた楽しみです。

響け! ユーフォニアム3 第二回 を語る

2024-05-02 15:30:22 | <響け! ユーフォニアム3>

OP。
くみれい色が強い印象。
音楽の風を浴びる出だしが印象的でしたが、
憂いにみちた表情を見るとちょい引っかかる感じ。



春夏秋冬の写実的な風景から淡い形へ。
こういった表現はユーフォだとあまり見かけないので、
OPは全体的に目を引かれますね。
麗奈の瞳からでる星がカラフルなのも。




冬が終わり春が来る。
冒頭からの青い風景の中にいた久美子は冬の中にいたのか。
季節が巡る中で眠ってしまった麗奈が目覚める、
というのは原作読んでるといろいろ意識してしまう部分かも。


瞳の中の光は白く。
1期OPとは逆の瞳で麗奈とは違う星を宿しているのがわかる。
1期OPとは逆の教壇側なのが示唆的な感。
割と自分の中でハルヒと地続きだと感じているので、
実質ハルヒのアニメ最終作だという位置づけで見ています。
まあこれは個人的裏テーマ鑑賞みたいなものですが。


1期1話的な感じで集まってるぞという感じ。



からの久美子が離れてる絵。
黒江真由が久美子の牙城を崩しにかかっているような印象、
という風に誤認させるような読ませるような絵。
実際はつばめの位置が久美子の位置っぽいので、
そういう意味でもちゃんと外しているという感。
でも状況はそうではない、みたいな。

原作読んでると久美子が追い込まれるところはちょっと気にしてしまう感。
いやーしかし黒江さん、
楽しく吹きたいのに巧くないとダメって意識高すぎない?という感。



何気ないおっぱい比べとか。
自分は肉付きが少ない方が好きですね。


お、首切りレイアウト珍しいみたいな。
2期最終話でもやっていたけど、また違う文脈かな。
黒江さんの楽しい演奏とは真逆の厳しい口調?の麗奈みたいなフリ。
そもそも1期で滝先生が楽しく演奏するか高い目標を掲げて厳しくするか、
みたいな二者択一を迫ったわけですが、
黒江真由は楽しくて巧い演奏をしたいわけで、
この辺で引っかかりを覚えるわけですね。



ここでもどことない疎外感。
今回は久美子を部員から引き離す絵が多い感じ。




鍵盤楽器を見せる時は不穏な空気の時、
というのが1期のときからの印象ですが、
真俯瞰で見せるのとか1期でやったのに触れてきたな感あって、
ちょい気になったな。
映り込みは今回は凝っていこうという趣向なのかな。
足見せるのとか、ちょいちょい意識してしまいますね。


葉月が指導してるの、なかなかハラハラする感。
美鈴がちゃんと指導してるのを聞いているのは信頼関係の形としてグッとくるかな。
ただつばめ妹の成長度合いを意識するとハラハラしてしまう。


これは逆Aフレーム、つまり∀フレームってこと?
∀ということは今作は実質∀ガンダム!?みたいなボケた見方。

おっぱい比べとかこういう微エロをやるあたりに石原節を感じるとかある。


このカット、光の感じもいいですが、
カーテンのなびきはどういう処理なんでしょうね。
個人的にはもっとカーテンの主張が強いくらいが好きですが、
あくまでユーフォニアムが主役だから控えめなのかな。
しかし次のカットのカーテンの揺らぎによる反射の変化など、
一連が綺麗な描写で良いですね。
BGMもややポップな印象で深刻度はあまり感じさせない感じだけど、
聞いてるだんだんそうでもない感じか。



矛と盾かという感じのせめぎ合いを感じるような。


ここ、印象が2期最終回のアイキャッチのあすか先輩っぽいんですよね。
銀のユーフォニアム奏者ということで意識してる感。
あのアイキャッチはかなりインパクトがあったので、
似たようなカットを持ってくるのが強いと感じるかな。


部長には話しかけるけど黒江真由には特に話さない滝先生、という図。
兼用の絵だけどアップでそのままいって、またこの絵を挟む必要ないよね、
という気がするところがポイントなのかなという感。
今回は予兆というか静かな煽りの回という印象が強いです。


電車内の描写、映り込みと窓から見える景色の変化でおなか一杯という感。
割とこの話の肝だからか力入ってるなという感。

駅の俯瞰の絵やコンビニの絵なんかは今までになく新鮮かな。


麗奈の存在感を強く意識してしまったかな。



電車の使い方がまたこれまでとも違った感じ。
あまり秀一に響いていなさそうな感じの使い方とも思える。


せっかく久美子のためを思っていろいろやっているのに、
秀一が全然答えないの図、
だけど男子に優しくされてちょい嬉しい、
みたいなアンニュイな印象もあって新鮮だったかな。

この一連エピソードは2期8話へのアンサーとして印象的かなと。
この時は久美子の問題を麗奈は秀一を通して知ってしまったので、
秀一の久美子を思いやらない態度を責めるのがこのときの意趣返し、
ではないけど、麗奈の歯がゆさ、みたいなのが意識させられるかなと。
秀一は久美子とずっと深く関わってきたのに、みたいな。
そういう久美子を思う気持ちが秀一を通して強く出たので、
やっぱ2期のここかなと感じたというか。

あとイヤフォンを通じて二人で曲を聴くのとか、ああ正に、という感じで。
そういう意味で積み重ねた時間に感じ入るところがありました。


手前に物を置いてキャラを奥に、とか、
奥行きを作ろうという手間を意識させられるのは気になったかな。




曲を選ぶことと将来を選ぶことのダブルミーニング。
あまり物語として主張してないけど徐々に触れていく感じなのかな。


ここもAパート終わりと似たような意識かな。


クラリネット練習。
八重歯ってなのはA'sの時にメチャクチャいちゃもんつけてるコメントを見てからそわそわしてしまうので実に罪深い。


男子バレーボール。
スパイクに合わせて求くんが怒るの、カミーユっぽい気がしたな。
俺は男だよ!主張がスパイクに乗ってる感じが。




部長として離れてる絵と黒江真由。
学校に、部活に染まらないという意味で制服が違う感。
本人曰くズボラなだけ、ということですが。
やんわりと拒否している後輩奏ちゃんかわいいというシーンでもあり。


いろんな描写にハラハラさせられる話数でしたが、
一番ハラハラしたのはここかもしれない。
タラップ降りるの危なくない?みたいな。
アングルがよりそれを伝えてる感ある。
リアリティの追及としてわかるけど、ここは見せなくても、
という気分になってしまったな。
新鮮でいい絵なんですが。


やや長尺での芝居とかが目立つ一連だったかな。


一難去って。
久美子のつかれて雨で濡れたベンチに座る精神に共感するところあるかな。
いつものところにいたい、みたいな精神とか。


川の流れ。
流れてくる葉なんかが示唆的かなと。
映り込みを含め贅沢な絵のように感じられたな。



入射光からの影の変化が合わさって綺麗ですよね。
スマホの淵に反射する光も良い。
クラリネットが久美子のイメージでしたけど、
そういえば音合わせもクラリネットからやっていたっけと思い出す。

曲を聴くというシーンは1期1話の滝先生を思い出すかな。
あのシーンは久美子が過去に思いを馳せるシーンでしたが、
ここは未来への思いが描かれていて、
対になるシーンかもなと思えたりも。
そういう意味ではちょっと演奏シーンを見たいポイントではあったかな。



麗奈。
差し込む光の厚みが感じれるようでグッと来たな。
肝心のクラリネット1年がやや乗り気でない感じとか、
OPの春っていうイメージはこれか、
など答え合わせ的だったり不穏だったりなどいろいろ混じりつつ、次回へ。


今回はちょっと貯めてしまったので、
GW中に追いついていきたいかな。