OP。
スタッフクレジット縦字だとちょっと鉄血を思い出すかな。
ガンダムに流れる血のように赤い発色や、
パイロットを利用しているという点でも鉄血っぽく、
男所帯な鉄血に対して女所帯の水星になるのかどうなのか。
以前にも触れましたが、ガンダムという栄誉を取り戻す、
という流れでは鉄血の流れを踏んでいる気がするんですよね。
度々入るスレッタの映り込みが何を意味するのか。
魔女の意味するところやプロローグと繋がってこないキャラ性など、
空白の時間に謎が多く気になりますね。
個人的にスレッタの救助活動から始まった物語は結構好印象で、
戦争ばかりしていたモビルスーツをそう使うのか、
という出だしでグッと来ていました。
ED。
謎の宝石の中に囚われるスレッタとミオリネ。
回転する中で宝石の中にガンダム。
そしてコクピットを思わす表示にその中で眠るスレッタの図。
どのような空間にいたのかわからなかったスレッタが、
ガンダムを通すことで宇宙にいたことがわかるというのがちょっと気になる。
ミオリネもまた不思議空間に囚われているけど、
まだ緑とかも含まれていて、コロニー内のガーデンを思わせられる。
それぞれの居場所に囚われている感じというか。
個人的に曲名と歌詞と絵を合わせた演出は好きで、
近年増えてる気がしてましたが、
ついにこういうストレートなEDが出てきたかというのもあってグッときたな。
最近はずっとこの前後を無限リピートしてしまっています。
個人的に気高いスレッタの意味するところは結構気になるところ。
そもそもスレッタのいた赤い世界からどうやって出てきたのか、という。
どうしてその決意が出来たのか、というドラマに触れていない。
ただスレッタが描かれる向きはそれまでのカメラ位置とは違っていて、
キャラクターの配置、素朴なレイアウトの変化が印象的で、
なぜこの手法で、イマジナリーラインを超えるような形で、
スレッタを見せる必要があったのか。
その点が非常に気になる感じですね。
そもそも赤い世界がガンダムの中なら、
スレッタがガンダムを捨てる話になるんですよね。
ガンダムの栄誉を取り戻すような物語構造になっているのに、
スレッタはガンダムを捨てないといけない、
ガンダムというゆりかごから出ないいけないように語っているように思え、
ガンダムをめぐる物語でこういう語り口ができるのも女性キャラゆえに、
なのかなとかちょっと思ってしまいますね。
ただ服的にホルダーであるっぽいのでガンダムの全てを捨てているわけではない、
というのもポイントなのかな。
スレッタの気高さがどのように描かれるのかという期待感で今は胸がいっぱいです。
ラフっぽい形からミオリネの世界へと入る。
序盤はスレッタへミオリネが手を伸ばす形でしたが、
なぜ最初からこの形にならなかったのかとか、色々気になりますね。
本編。
噂する生徒たちが壁側で孤独なスレッタは窓側と、
暗く描きつつも割とガラスという透明感のあるイメージを持たせている感。
特にOPでバックでモビルスーツが動いている絵があるので、
スレッタのイメージのリフレインが描かれているのが3話という気がします。
まあ2話がミオリネ中心の世相を描く話数だったので、
またスレッタに戻ってきたという感じかなとか。
影踏みじゃないけど、一番光側にいるのに影踏んでるっぽいの、
ちょっとした対比感あるかな。
スレッタの芝居はどのカットも好きですね。
ニカが手を振る辺りも指の広げ方がこの形を作るのかな?
と思ったら外す感じとかちょっと意外に感じる部分もあったり。
お辞儀したり隠れたりと、割とスレッタはだいぶ動きを入れていて、
これは前期の『リコリス・リコイル』みたいに、
主役を際立たせる手法としてやっているのかなという感じが強いです。
まあ今までもやられている感がありますが、割と印象がダブる気がします。
背中叩きながら奥へ行くミオリネだけど、
いつの間にか近くにいたっていう意外性を狙ったシーンでしたが、
直後にミオリネのアップがあったり、
レイアウト内でそれほど距離が縮まっている感もなく、
ちょっと外したような印象がしましたが、
ミオリネ自身の反応がまだよくわからない、という意味で正道なのかなとか。
エレベーターの映り込み。
エレベーターで生徒会的な組織のところに行くのウテナっぽいな、
とか思いましたが、扉という割れるものにスレッタが移り込むの、
これもまた何かを暗示しているようで気になる。
これもOPのリフレインっぽい演出ですよね。
ウテナを引用するなら
「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。我らが雛で、卵は世界だ。世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ。世界を革命するために。 」
なので、スレッタは世界を革命する形になるのだろうか。
エレベーターと言えばミオリネがスレッタを助けに行くのにも使っていて、
その辺の上下の動きは意識した方がいいのかどうなのか。
エレベーターという世界を通ったことで、グエルの心情に触れる。
触れたのはグエル自身だけどきっかけはスレッタの語りで。
そういう他人の心情を変えてしまう片鱗を感じさせる場面で、
スレッタは映り込んだ自分を割っていた、というのが気になるというか。
スレッタ自身は何もしていないけど、周囲がそうしている、
そういう作為性をエレベーターに移り込む姿からは感じる、かなぁ。
冒頭の廊下ではスレッタは影を踏むように走り去っていったけど、
ここではグエルが影の中にいてそのまま去る。
スレッタ自身がグエルの光になったのがここだったのかなぁとか。
しかしロケットパンチやら何やら体バラバラにするのターンXか、
って感じなので割とその流れは意識していそうですよね。
1話のシールド作るところの構図でエヴァ破思い浮かべたので、
割といろんな作品を思い浮かべてしまうかな。
棺っぽい倉庫が移動してきて発進するの、
ちょっとエヴァっぽい感じですし。
負け戦だと思っているときは見る気もないけど、
勝ちが見えてきたところで燃えるのいいですね。
人間、現金なものです。
角が生えたロボットが機能停止するのエヴァっぽいとか。
再起動して相手を押し戻すとかもちょっとそれっぽいかもな、と。
最初は平野部で戦っているような形だったので、
ダッチアングルでグエル側がスレッタを押し戻しているように描くの、
個人的にグッときたな。
アンカーで掴んでエアリアルを吹っ飛ばすの、
周囲の環境というか山を越えるように見せて、
空間を大きく見せるようにしているけどあと一歩欲しかったかなという感。
グエル機のキメポーズINもちょっとわかりづらくて、
血界戦線1話の中村パートみたいなのってやっぱ難しいよなぁと思ったり。
今回はバトル地域の特性を意識させるような描写、
ビームの減衰だとか、を含めてバトルも結構楽しめました。
スマホばっかり使ってる割には空間にビジョンが出てきたりと、
学園内で金をかけているところが違うのかと思ったり。
勝利時には虹が見えていましたが、このカットでは見えず。
スレッタ越しに光が差し込んでいるのがミソなのかな。
割と急展開なのはコードギアスを思い出すので、
ここからどうシリアスに持っていくのかな。
そういえばギアスも両親はダメなキャラばっかりだった気がするので、
本作もその延長になるのかな。楽しみです。