流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

アニメ雑記 2021/6/28 を語る

2021-06-28 00:51:07 | ■アニメレビューとか
●美少年探偵団 12話



いきなりリアル調になって驚いた。
妙になまめかしく新鮮な画で印象的でした。
別クレジットの方々なんだろか。名倉さん?
新房総監督っぽい色使い、キャラの変化だなと。


ちょっとテイスト変わって瞳の強調。
まつ毛からちょっと少女漫画の延長っぽい感。



この辺が渡辺さんなんですかね。
化物語を始め00年代初頭を思い出す新房作品っぽい絵柄にBL影。

新房演出で忘れがちですが、
新房さんが監督をやる=作画が重めな作品になる、
というのが90年代後半からシャフトにくる前後のスタイルだったので、
作画を見るついでに新房演出を見る、
という方は多かったんじゃないかなと思いますが、
00年代以降はスタジオ内マンパワーと、
やや流行から外れる人を取り込み確立したのがシャフトスタイル、
だったと思うので、急にこういうのが出るとテンション上がりますね。

コンテ修なのか監督が新房スタイルを取り入れた結果なのか気になる。
そういえばクビキリサイクルも後半は新房色強めでしたね。
1話のOPが新房さんだったのかどうかだけ気になる。
やたらインパクトが強かったので。

ただ後ろで姑息に恫喝してるだけの人間をここまで演出できるのは、
改めて凄いよなと思わされました。


●Vivy -Fluorite Eye's Song-


OPを見た回数なら今期1番の作品。
画面分割が他作品のOPと被ってるなと思ったんですが、
どの作品のOPか忘れてしまいました。
しかしなぜにセーラー服なのか。

第一印象はまた売れないGOZNO作品みたいなのが始まったな、
という感じでなぜWITは進撃蹴ってまで今作を?
と割とそういうところから意識していくような感じでした。

個人的にしっかり見ようと思ったのは3話辺りからですね。
自分の妹たちを抹殺する、
自分の歌を歌ってくれている、
語り継いでくれるはずの姉妹をVIVYが抹殺、
死をお届けしないといけない理由が何なのか気になったかなと。
別にVIVYが直接手を下したわけじゃない案件もありますが、
結果的にはそういう側面があるようなと。

AIなのにAIを抹殺しなければならないというのが理不尽で、
人間に都合がよすぎる感じで、なぜこれを肯定的に描けるのか割と違和感。
ドラえもんとか勇者とか、
AIは友達的な作品が自分の根底にあるからでしょうか。

あと自身の歌を否定するような一面を覗かせていて、
最後に同じ結論に至るのならば姉妹たちを助けるのが本道だと思ったので、
またタイムリープして姉妹たちを助けるんだろうなと思ったんですが、
全くそんなことにならず割とビックリしました。
姉妹殺しが無意味になったのなら、
なぜそれを実行しなかったのかと、割と本気で困惑しました。

自身の歌を歌ってくれる存在を尽く抹殺というのは、
つまりは自身の使命を盗られるのを恐れているようにも感じて、
なぜこういう構図を取らなければならなかったのか、と。
心を獲得するプロセスというのにも、割と懐疑的。


塔が象徴する終末と平和。
ゴジラSPと同じくAIが世界を救う話でしたが、
AIの反乱が起こる前ではなく起こった後に鎮静化させていて、
共存には争いという間が必要だという語り口がやや横暴に思えたな。
その場その時という必然性をあまり感じられなかったのが大きいのかな。


今期はハーモニーっぽいテイストの画からのアプローチが印象的な作品が多かった印象。情報量を増やすのに各社腐心しているという感じなんでしょうかね。


●異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω 

制作会社が変わって色々あった作品。
監督が五等分の花嫁から降板したら今度は別作品の新監督とか、
取った取られたが多すぎでちょっと怖いよーという感。
個人的に五等分が好きだったので、
今作が意外に楽しめたのはやっぱそこなのかなと思えたり。
しかし板垣監督といい、全話コンテやる監督最近増えてる感が。
その方がはっきりと作品のイメージが出る分良いのかもしれませんが、
素人目線でもスケジュール崩壊の要因の1つにも思えるので、
その辺うまくやれてたのかやや気になる感。


OP。
motsu作曲の曲ということで割とテンション高くて好きです。
アクセル・ワールドOPというかALTIMAの曲も好きでしたし。
画面分割で文字抜きの隙間から見えるキャラクターとか、
空をテーマにした演出がイントロと合わさって好みな空気感でした。




曲のリズムに合わせるようにステップ回転して決めポーズ。
この曲にノッてるようなリズム感とステップが楽しかったな。


両足ジャンプで回ってみたり。
曲の持つハイテンションさをあまり見かけないステップで見せてくれて、
そういう部分が楽しい感じでした。


サビは曲のテンションで流す感じでシメはプリキュアオールスターズ的。
こういうのを臆面もなくやれるのは逆に凄い気が。


●幼なじみが絶対に負けないラブコメ


凄いユーフォニアムの1カットを思い出す。
麗奈が久美子の手を取るところの縦PAN。
かなり強烈に印象に残っていたので。



だから氷菓かなと思っちゃった感じ。
自分はこの2人が好きかな。


左右反転、そんなのおかしいですよミサトさん!という印象のカット。
割と気づいていないだけで引用だらけのOPなのかもしれない。

影内作画とか割と志を持ってやってる作品っぽいし、
父にすがる対比とか、割と演出的にも攻めてる感じはするし、
夏の空の風景や幼馴染全員に好かれてるとかも好きなんですが、
今ひとつフックが弱い印象。


●究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら


ED曲が好き、かな。
妹の大好きな兄に裏切られて屈折した感じとか、
幼馴染ヒロインに命狙われるとか、
トラウマ的行為を肯定してくれる拷問官とか、
ゲームクリアしたら結婚しようとか言ってくる巨乳のお姉さんと、
濃いメンバーが揃ってるけどなんか聴き心地が良いなというか。

1つの失敗で人生棒に振ってる人間のメンタルの救済として、
結構見れるものがあるかなと思って見ていたので、
最後はメンタルで能力値上昇とか、
なんというかもうメチャクチャだなという印象になったのが残念。
要は気の持ちようだという話にしてもな、と。


●戦闘員、派遣します!



悪の女幹部が可愛かったな以上。
というのも寂しいので少し。

アリスが魔法の存在を信じないアンドロイドなので、
願いを叶える悪魔に願いを告げたところの反応で、
やはり世界を作るというのは星を生成するという考えなんだなとか、
ファンタジー世界の力学に触れてる感じが印象的でした。
ファンタジー世界って天動説の世界観で、
宇宙の成り立ちから何から全てが違っているのではないか?
みたいな疑問が昔からあったので、
そこに切り込んでくれるのがやや痛快という感じではあったかなと。
個人的に各社がなろう系作品作ってる中で大手であるJCが作ってるアニメがこれ?
という違和感というか危機感みたいなのを感じてしまったな。
JCの次回作以降に期待。

アニメ雑記 2021/6/27 を語る

2021-06-27 09:37:21 | ■アニメレビューとか
●ゴジラS.P<シンギュラポイント> 13話


古史羅ノ図。
最終話冒頭でペロ2とジェットジャガーの語りが入りますが、
なぜこの絵だったのかが若干定かではない。
原点とはいつなのか、誕生とはいつなのか、
50年前なのかこの絵が描かれたころなのか。

シン・ゴジラ以降人類を脅かす存在のゴジラが多いですね。
まあ元々がそうですが、シン・ゴジラ以前の作品は、
初代ゴジラ以降に出てくるゴジラというポジションで、
その有り様も様々です。
しかしシン・ゴジラ以降は初代ゴジラから解放されたような印象を受けます。
それは現実にある危機が具現化したため、
新しいゴジラ像が求められているんだと思うんですが、
今作のゴジラはまた一風変わった立ち位置ですよね。

今回はW主人公で、有川ユン、神野銘の2人から、
破局を回避するために動くわけですが、
破局の意味するところが不透明なせいか、
ゴジラの存在も定かになっていない印象です。

有川ユンサイドは過去からの未来からの暗号から、
ゴジラの頭上でオーソゴナル・ダイアゴナライザーを作動させるコードが届く関係から、ゴジラ=破局という図式を見出しやすいですが、神野銘サイドは
超時間計算機の計算結果、現実に破局が起こることは示唆できても具体的にどのような形で破局がもたらさせるかは不明で、形而上学的な粋を出ない印象が強い。

またゴジラを破局の中心と仮定すると、
ゴジラという個が何を目的として世界を破壊しているのか、
その意味が捉えづらいという感じがします。
今作を難しく感じるのは目的意識を見いだせない怪獣たち、
高次元存在の影たる怪獣たちが一体何を考えているのかわからない、高次元存在は何を目的として2030年の世界に破局をもたらそうとしているのか、ではないかと思います。

ただそれらは考えるだけ無駄で、
より高位の存在が何を考えているのかはわからないという前提があり、
目の前の私達が一体何をできるのか、
という点を見るべき作品だったのかなと思います。






シヴァ、超時間計算機の末路を考えると、
サルンガに破壊されたことでシヴァは破局を迎えたとも言えるのか。
計算機の計算結果は自己の存在の計算だったみたいな。



現実に起こる破局。
結末だけを見ると紅塵によって世界が包まれ、
ゴジラほか怪獣が跋扈する世界になり、
破局を迎えるという形だったんでしょうか。
ゴジラの火を吹く周囲に輪がかかっていますが、
魔法陣とか今回ならペロ2のタイムトラベル的なイメージですよね。
ゴジラによる破壊は破壊する以上のものを持っていたのかもしれない。



さよならを告げるジェットジャガー。
キャラクターのセリフとしてはさようならが最後のセリフなんですよね。
有川ユン、神野銘はそれぞれのパートナーの名が最後のセリフ。
最後が別れで終わる、そこがどこかしんみりしてしまうところですが、
ゴジラによるジェットジャガーの破壊は非常に美しいので、
その破壊の見事さに惚れ惚れしてしまいます。
これだけ長く熱線を吐いた、浴びたというのも珍しいのではないでしょうか。
熱線を浴びること自体がプログラムされたことなのか、
それは神のみぞ知るという感じでしょうか。

ゴジラの熱線によって全てにケリがつくというのも展開として美しい。
最も盛り上がる部分が終末というのが個人的に好きなのもあり、大満足でした。




ひたすらに青い。ED曲名も青。
ゴジラの熱線も青だしジェットジャガーの目も青。
全てが終わったところでどこまでも青い世界というのが、
どこかもの悲しくも素晴らしい世界というのを描き出しているように感じます。
きっとこの青さからしてペロ3は青い体を手に入れてしまうのではないかと思ってしまうほど。

ここのペロ2とジェットジャガーの語りは幾度も誕生を繰り返した「ワタシ」、
なんでしょうが、中の人達の演技が好き過ぎてもう何度も繰り返し見てしまいます。

原点のジェットジャガーは意思を得てゴジラと共闘しますが、
今回は敵対する関係でしたね。
ただ熱線をくらって世界を救ったことでゴジラという相手が、
ジェットジャガーには不可分なんだと見せてくれたのが良かったのかなと思います。



EDも本編とは一味違った重厚さで個人的に好きで何度も見てしまいます。
次はどの作品で見られるんでしょうか。



キレイに終わってほんと良かったな謎が謎を呼んだなー、
とか思って浸っていたらCパートでひっくり返されてビックリしました。



最後の最後でメカゴジラ登場で驚きまくりで、
悪顔の人たちがマジで悪人っぽい感じでしたが、
破局無視してなんでメカゴジラ作ってるの?という感。

破局何だったの?みたいなシナリオ上のどんでん返しでもあり、
続き作ってくれなかったら残念無念というほかない感じで楽しみなので、
2期楽しみに待ってます。

アニメ雑記 2021/6/15 を語る

2021-06-14 21:55:56 | ■アニメレビューとか
●SSSS.DYNAZENON 10話


怪獣に存在を食われて過去に飛ぶ。
過去を見せながら存在をゆっくり消化する怪獣なんですかね。
ダイナレックスほか各アイテムでキャラクターの繋がりを描いているのが良かったな。
ロボットアニメらしく、正しくそれが絆の証ですからね。
蓬以外みんな女絡みというのがちょっと気にかかる。
恋が現在進行中だからこそ、
という展開の仕方はグリッドマンでもやられてましたけど、
今回は本人だからこその味、なんだろうか。


思わず隠れる夢芽。
電柱に背を預けてしゃがんだような感じにランドセルがズレてるの、グッときます。





位相、画面分割と相手と見えない壁がある見せ方は気になったな。
画面越しというのはグリッドマン的な発想で、
それを意識しているだろう構図もあったり。
実存的なんだけど、相手に触れようとしてできないとか。
今回なぜ壁を突破できたのかっていうのは玩具同士が反応した結果、
という感じなので、
ダイナゼノンの存在を通して2人は繋がっている、
というのを再度強調されている感じ。
こう書くと心の繋がりを意識してないようにも感じるけど、
蓬が夢芽のために動いたことで力を発揮したとも思えるので、
そういうことではないのかな。

画面分割はEDでも使われていて、相手の領域に足を踏み入れること、
というのを繰り返し描いている風でもあるので、
そこに踏み入ろうとするところに価値を今作は見出しているのかなという感。
割と作品の中の演出の決算的な話数になってる感があって興味深いですね。
監督ではなく五十嵐さんに託しているのも。


姉。髪のなびきいいですね。デコ萌え。
カット割るんじゃなくてPANで追うの、
その瞬間の時間を味わう感じで使ってる感があったかな。



成長した夢芽の存在に戸惑う姉。
想定線超えての描写。
そして今作定番の夢芽の髪いじり。
割と今作は夢芽の髪目当てで見てる感あるので嬉しい。


夢芽を見ない構図。
2人の姿を見ずに通信でやりあってるの、
夢芽を見続けてきて、
夢芽の言葉を反芻してきた蓬だからこそのシーンかなという気がする。
大事な場面で間に入らないことの大切さ。
しかしいつの間に通信機器になっていたのか。
見落としていた。


他のみんなを助けに行く場面、
明らかに巨大化のイメージを使っているので、
ここで蓬がようやくヒーローになった感ありましたね。
まあ巨大化とか変身とかできないんでこうなるか、
みたいな納得感はある感。






他男衆のそれぞれ。
なんというか3人とも蓬みたいに画面越しにさせられていて、
その間にいたのかな、みたいに思えるような描写だなと。
3人とも過去の世界を見ていて、
そこに見たかったものを見出そうとしていたのかなという感があるなと。

ガウマだけは玩具が攻撃するような勢いで飛んできたので、
死にそうになっているガウマには何かあるのかなという感がありましたね。
本編でもそこは引っ張っていましたし。
夢芽の話が終わったので、ガウマで今度は引っ張っていくのかな。

ナイトはもう完全にグリッドマンで完成している感じなので、
過去をいくら見つめても何も出てこなそうですが、
本人は何かあったのではないかと期待しているように見えるのが引っかかる感じかな。


夢芽のわだかまりが取れたところで、知恵の輪も解ける。
静止した時間がこの先にいてはいけないことを示唆してる感じだったのかな。
その表情に絶望の色を感じさせないところに、
夢芽の求めるものがあったのかなという感。


メガネレンズ作画今までもやっていたのかな。
意識してなかった。


だったら怪獣やっつけて!
セリフがシンクロして、同じ方向を向いているのがグッときますね。
互いを見ずに同じ方向を見ることの連帯感。
互いに救った救われたからこそなのかな。
せっかく壁を壊したのにまた壁があるような見せ方をあえてやってるの、
何でなんだろうなと思ったんですが、
気持ちの向きが揃うところを見せたかったのかなと。
またダイナゼノンを通して1つだという意識の繰り返しでもあるのかな、とか。


カイゼルグリッドナイトが全員を1つにする合体なので、
そこに向かう意識づけとも思えますが。
やはり合体は心の合体なんですよみたいな。
カイゼルグリッドナイト、
月に向かって合体したら暁の光に照らされるのめっちゃ良いですね。
夜と朝の同居は夕日と夜の同居という、
今石作品からのイメージの繋がりを意識しちゃうかな。

しかし月をバックにしていたはずなのに月に向かうバンクに繋がる、
こういう映像の繋げ方にどこか懐かしさを覚えてグッと来てしまったな。
かっこいい映像を繋げるならそこに矛盾が生じてもノープロブレム。
なぜならカッコいいから、
というかっこよさに対する絶対的自信に対する安堵感かもしれない。

今作がどう着地するのか楽しみです。


あと今回グリッドマンの玩具色々見ていて知ったんですが、
グリッドマンとマイトガインって同じ年に放映していて、
玩具は両方タカラから出ていたんですね。
マイトガインがタカラなのは知っていましたがグリッドマンもだったとは。
どう見ても肩のやつグレートマイトガインパーフェクトモードなんですが、
と思っていたので当時グリッドマンで同じような玩具が出ていたのはそういうことだったのかと。
妙に勇者的なのそれだったかとちょっとした引っ掛かりが氷解した感じ。

あと当時の戦隊はダイレンジャーだったらしく、
バズーカがドラゴンなの被ってる感あるなと。

しかし93年当時マイトガイン見てダイレン見てグリッドマン見てセーラームーン見てドラゴンボール見てetcとか思うとなんか自分の好きな作品がいっぱいあって思い返すと凄いとか思ってしまうな。まあそれ考えたら毎年凄いのかもしれない。生きているだけで凄いものが見れてしまうの凄い。

アニメ雑記 2021/6/8 を語る

2021-06-08 21:44:24 | ■アニメレビューとか
●蜘蛛ですが、なにか?

最初は板垣監督&悠木碧らしい作品だなと思いながら見てました。
もうステータス画面が見えるとかすげーバカっていう風な、
やっつけ感のある文字の見せ方とか、
次回予告のファミコン音源っぽさとか、
そういうイメージでいいのかなと思いつつ、
板垣コンテと悠木碧でどんどん先に進行していく感じが楽しいという感じ。
EDなんかは正にその極地という感じですよね。


魔王アリエルパートは第三者視点だからか、
作品をかき乱すのにかなり有効に使われている感じがしますね。
蜘蛛子が地竜に抱いた感情はそのようなものなのかもしれないとか、
主人公とアリエルを重ねる描写が巧みだなと。
作品の謎が心情描写へと繋がる一面が描けるのは、
モンスターという主人公との血の繋がりが為せる技なのか、という感。

板垣監督と悠木碧アニメというところで油断してたところに、
思いのほか新鮮な展開がきて新鮮でした。正にしてやられたという感。
原作が割とミスリードを誘う作風っぽいので、
そこなぞった感じなのかな。
アニメが原作をどう料理したのか知りたいので原作にも触れたいですね。

12話のアリエルのシーンから繋いでの2クール目で、
一気に作品を見る目も変わりましたし、
盛り上がりも見せているので最後どういう形でまとめるのか楽しみです。


●イジらないで、長瀞さん


MADBOXの撮影処理を楽しむ作品なのかな、みたいな感が。
ワンパンマンのときに雨いいなと思ったので、
雨いいなと思ったらMADBOXかなと思うようになってしまっている感。
長瀞さんの髪もグラデというかハーモニー処理っぽい感じとか、
凝った処理が多いなという感。


こういうのとか。
ただ今作の作画での髪のハイライトの入れ方がちょっと不可解な感じ。
通常のざっくりハイライトの上に丸いハイライトがついてるの、
これどっちかだけでよくないかなぁとか思ってしまうし。
原作でそうなってるのかなと思ったけどそういうわけではないっぽい。
個人的に見ててやや過剰な感じが画面から感じられるかなぁと。



このレンズフレアを滲ませたようなやつを毎回画面に入れてるのとか。
ピンポイントで使うんじゃなくて屋外だと常になので、
独特な感じにはなってるけど、みたいな。
そういうところがちょいちょい気になる作品という感。


●86―エイティシックス― 8話





おじさんとの会話は毎回こんなニュアンスがついて回ってる感じ。
女神像や国家を意味する旗を背負う意味、
その逆転と現実とみたいな。
国家の現実と理想の相対化みたいな。
レーナが認めたくない国家、レーナが抱える理想、
その両方を像に仮託しているような感じ。
今回は壁がより一層厚いことを強調されてる感じだったかな。
こういうレーナとおじとのギャップを描く絵は、
凝りつつも同じことを繰り返し描かれている気がしてちょっとつらい。


おじ、友人、シンと3人の関係からレーナの動きを見せてきていて、
今回はまた一層深く突き放されるわけですが、
そういう中で、なべて世は事もなし、
という具合に外の様相を反射で描いているところとか、
ちょっとしたところの凝り方が目を引いたかな。


シンの祈りのような言葉を強調するように室内の光が強めに描写される。


次の瞬間にはその光は消えている。
言葉の一瞬を強調する感じがやっぱ印象的かなと。
画面分割と光は割とシリーズでよく使われていたなという気がします。


この辺の並んだ絵で、この作品ってこんなにグッとくる作品だったっけ、
みたいなことを思ってしまったな。
そこまでが凝りつつも少し既視感を覚える形だったので新鮮に映ったのかな。
今回はキャラクターのアップが印象的な画が多かったかな。


てるてる坊主の意味する5人の生贄。
レーナの心を晴らす意味合いを含めているようで目を引いたな。
初日くらい晴れてほしい、という願いなんでしょうが、
レーナは雨の降る絶望の中にいる描写だったので、
願いという共通項からそういう風にも見えるのかなと。
5人の死を持ってこのわだかまった世界からの解放を、
という形に見えて非常に鮮烈に思えたなと。



シンの兄。
この辺の主観も次の話数とかけて印象的な感じでしたね。
割と個々のキャラの演出プランができていて、
その中でどういう絵を見せられるか、という形だったのかなと思います。
レーナが花火を送ったり名前を聞いたり、
外にいるとき、同じ空気を吸ってるときは歩み寄って、
部屋にいるときは分断が強調されるとか。
まあ大雑把ですが。
どういうところに着地するのか楽しみです。