【本予告】「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア」
10.30公開
見てきました。
SAOは以前書いたとおり個人的な引っ掛かりがあって、
あまり作品にのめりこめない部分があったのですが、
アスナを主人公に据えて構成しなおした結果、
自分も楽しめる作品になったのではないかと感じられる作品でした。
以下ネタバレ感想。
アスナ視点での再構成ということで新キャラが入ったりしてますが、
大筋はTVシリーズと同じなので懐かしさを感じながらの鑑賞だったかな。
個人的に旧作ではこういう引っ掛かりがありました。
過去の感想から。
要はTVシリーズはアスナがヒロインのはずだけど、
剣の物語としてはリズの姿がチラついてしまって、
ちょっとズレてしまっているんじゃないか、みたいに思っていたんですよね。
ただ今作はアスナが新キャラの友人であるミトから剣を受け取る辺りで、
剣の物語であることを示されたことでこの意識から解放された気がしたな。
というのも剣の鍔の部分の色が緑で、
また親友がアスナのために取ってくれたくれた剣でゲームクリアを目指す、
という意味合いで描かれていたので、
TVシリーズでリズに作ってもらった剣が緑だったことを思い出すと、
今回のアスナの剣に親友の剣という意味合いが付加されたことで、
TVシリーズも受け取りやすくなったかなと思うんですよね。
そして今作は緑というのがアスナの変化を描いているようでもあり。
アスナが死の淵に立たされたのは植物系のモンスターで、
それが原因なのか外ではなく迷宮という屋内で、
そこに引きこもって戦っていたので、
自然の緑というのがアスナにとってちょっと避けてるような印象があったんですよね。
それがキリトとの出会いで緩和され、
文句を言いつつも森林の中を通ってボス部屋まで移動、
そして親友から受け取った剣は緑、
そこでフードから顔を出し、決意新たなアスナの誕生と。
そしてTVシリーズ2話では追いかけなかったキリトと共に新たな扉へと続いていく。
ポイントポイントで緑がよく挿入されるなという感というか。
アスナがボス部屋に移動するときにこの世界を日常にすることへの辛さ、
というのを語りますが、それが緑に囲まれたところだった、
ていうのはちょっと引っかかっていて、
やはり植物に抵抗あるのかな、と思ったんですが、
そこから新しい剣を手にするところで、
裏切られたと思っていた親友は、緑は、アスナを決して裏切ってはいない、
という意味合いを感じて色々納得させられたなという感じ。
また剣を受け取ってアスナの頭からフードが降りるところ前後が田中宏紀さんっぽく、
最近プリキュア5を見返している自分はこの頃の田中イズムを一瞬感じて、
自分のSAOに関する引っ掛かりとこういう作画がみたいという欲が解消されて、
一気にテンション上がりました。
バトルが終わってキリトと新たな階層へ行ったところの景色がTVシリーズ7話のようであり、
またこの世界の緑、自然というのをアスナが克服し、
クリアを目指すことで日常へと向かう空気もあり、
アスナの変化を語られているようで印象的でした。
緑とはアスナにとっては死と隣り合わせのものという意味合いかなと思ったので、
それを受け入れるところにグッとくる感じがあったのかな。
世界を肯定する意味での緑の美しさがある世界という風でもあったかな。
今作は正直監督も変わって、新しいSAOに対する期待感はあまりなかったのですが、
意外に自分が気にしていたところに触れている感じだったので、
今後が楽しみな作品になりました。
ようやく自分の中のSAOが始まった。
そんな気さえします。
次回作は準備中のようなので、次回もぜひ見たいところです。