
ホルン隊。
リアクション取らすにはまずホルンからなんだろうか。
とりあえず並べておこうみたいな印象を受ける。
OPでも謎ポーズしてるし?

ユーフォの穴には何がある?じゃないけど、
突飛な絵面にちょっと面食らいますよね。
音を出す場所っていうのを意識されているのかもしれないなーと思えたりなど。

動かないメトロノーム。
動かない時計、みぞれの止まった時間のメタファーですが、
ピアノの上にあるっぽいのが不吉感に拍車をかけているような。
ピアノって吹奏楽で使われないためか不穏な空気を作るものみたいになっている感。
何のためにいるのだろうか、という問いかけの一種かね、なんて。
今回は個々の音がどのように紡がれるのか、
という問いかけの形が点在していたのかなと思ったり。

凹む久美子。
窓枠に突っ伏すようなところに親近感湧くかなーみたいな。
倒れ込む机がないからそこに寄り掛かるしかないみたいな。
そういう凹み方が良いなと。

外で練習。
椅子と譜面台を持って移動っていう流れを印象的に見せていて目を引かれますね。
見慣れない芝居を真正面から描くところにカッコよさもあって思わずグッと来る感じ。
ぱっと切り替わるカット割りも動きの印象を強調しているので余計に。

フルート先輩はおっぱい担当なんだろうか。
久美子の練習風景がまた1期12話からの引用で三好回のインパクトを物語ってるよう。
アニメオリジナルだからこそっていうのもあるんでしょうかね。
フルート先輩の動きを追うように左右に回り込むようなPANなど、
ややトリッキーなところが目立ってくる部分もあってまた目を引かれます。

また穴。


向かう先輩と追う久美子。
左方向に円を描きながら向かっていく先輩を、
追う側の久美子は反対方向から大きく回り込んで向かっていくという円環状の繋ぎに躍動感があり、
ダッチアングルで不穏な空気感を煽っている感。
ブレるカメラから臨場感も出ていて良い感じもしますがもう少しキメる絵で見たかった気も。

今回は風景をシーンの合間にインサートしていましたが、
どういった背景で演奏しているのかというテーマに沿ったものだったのかなと思えたり。
絵面的にも学校から奥にまた街が広がっている風景とか見せ方がまた引っかかる感じ。

鎧塚みぞれがなぜ吹奏楽をやっているのか。
窓から何が見えているのか。
そういう謎を印象的に見せていた気がしたかな。
同時にその背景を描くことで鎧塚みぞれというキャラクターに寄った感じもしたかな。
廊下でのやり取りを真横からの舞台的な絵にしているので一際目立ちますね。
小川さんと言えば壁を突き破って動くカメラという印象でしたが、ここは武本さんに近いかも。

望遠の圧縮した絵が騒然となった廊下の感じ出ている感。


勇ましい優子先輩。
優子は色々な表情を見せてくれるキャラクターで好きですね。
それぞれの場面で優子に対する思い入れが画に出てきているようで。
恵まれたキャラクターだなぁと思います。

走り去るみぞれ。
走りに趣きを置いてるのも気になる感じだったかな。
上手くなりたいじゃないけど、何かに向き合う気持ちを作品上で描かれている感じがするので。
1期の麗奈とのやり取りや12話なんかは印象的でしたし。

ホースの透明感にしてやられるというか。

AIR 6話的な。
こういった人物視点動きの3Dってあまり好みじゃないんだけど、
やっぱ使いたくなるのかな。
狭いところに入り込むっていうのが小川回らしい場所の選択かなぁとか。
なんか人物も壁みたいに扱うことのある方だしなみたいな。
氷菓 19話 を語る

光が溢れ、背景を失う。
友の喪失が演奏にまで波及するという感じでしょうか。

アッチョンブリケ、ではなく。
今作では顔いじりがやたら多い印象を受けるんですがなぜなんでしょうね。

ゴールド金賞。
やめていった子に申し訳なかったっていうテーマはやや掘り下げ不足な気がしたな。
それぞれのキャラクターが抱える悩みはそういう観念的というか総体的なものではなくて、
もっと個々のパーソナリティに由来しているように描いているので、
ここでやめていった子ら、という言葉が出てきてもそれを受け取るのが難しい。
中学時代からのっていうのは優子が言うのはまだわかっても、
みぞれではそれに当てはまる人間は1人しかいないように思えない。
そういうキャラクター対キャラクターみたいなところをもっと取っ払ってもいい気もする。
コンクールとは、という問がその一端になるのかな。
それがどう描かれるか楽しみかな、みたいな。

白く飛んだ背景に再び音楽が宿る。


カメラの動きで言葉の勢いというか重みを伝えるのは新鮮だったかな。

そして新たな背景へ。
オッ…オレはッ!初めから何も動いていないッ!!じゃないけど、
3人のみぞれを巡るやり取りは結局フルート先輩1人に及ばず、
それぞれが別々の窓から外を見るように、
それぞれのみぞれへの心情を読ませるようだったな。
みんないい人たちなので、特にやめたことも告げずにフラフラしてたフルート先輩をいいヤツ、
みたいに言われるのもなんか違う気がするけど、それは描かれ方の問題かな。


今回の横顔、眼球の感じを出すリアル目なフォルムだったように思うんですが、
ここで夏紀が優子に顔を向けて目線を送るところで普段の眼力というか、
アニメ的な方向に戻ってくるのにどこか安心感があって印象的だったな。
誰かが言うかもしれない言葉を夏紀の言葉だと強調するような意味合いなのかな。
顔を向けて言うセリフじゃないけど、確かなことを伝えてる風なのがグッときますね。
遠くを見る夏紀っていう1期のイメージを踏襲しつつっていうところもポイントかな。
普段の姿勢ややり取りの中で見られる変化が新鮮で良いですよね。
こういう友情の描き方好きですね。
みぞれのフルート先輩への傾倒とは違って曖昧なことだけども、
っていう対比が良いというか。



優子の照れも好きですね。
みぞれの問題の本筋は実はこっちの繋がりを描くのにあったのかも、と思えるくらい。


全国、行こうね。
あすか先輩は捻くれてるのか何なのか。
それまでの普通のバストショットから高い位置のカメラアングルへ。
窓からの風景がまた印象的に見えるアングルなのが引っかかるかな。
今回で言えば、あすか先輩にある背景とは、みたいな問のあるショットだったのかな。


そして次の曲が始まるのです。
空を見せるのが2期のお約束かと思いきやフルートとオーボエに。
あすかの心情に触れるような紫の空からの変化はやや飛躍した印象を受けたかな。
ただ2人の関係を強調するように輝き変化する画面が綺麗で良かったな。
個人的に次のコンクールでの色々なやり取りがお気に入りなので、
どのような形になるのか今から楽しみです。
脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:小川太一
作画監督:植野千世子 丸木宣明
楽器作監:高橋博行
小川回。小川さんの回見たいとか思ってたら普通にきていた。
コンテ演出での久々の登板が嬉しいですね。
あともう1回はユーフォで見たいところです。