流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

アニメ雑記 2015/11/22 を語る

2015-11-22 15:35:31 | ■アニメレビューとか
●ガールズ&パンツァー 劇場版
見てきました。
凄く楽しみな作品で期待通りのものを見れて大満足な一作でした。
最近はあんこう祭り行ったりガルパンに触れる機会が多いので、
まだまだ楽しんでいきたいところです。

ガルパンはキャラが主に作画で、戦車は3DCGで描かれていて、
その分離具合が大きな作品のように思えていたんですが、
改めて見ると作画にブレがない分、表現にもブレがなくて、
故に安心して映像を楽しめる良さがあるのかなと思いました。
ガルパンのデザインはそんなに新しさは感じないんですが、
安定してるからこそ出てくる地力に有無を言わさないところというか、
凄みを感じちゃうかなと。
表現の妥協点として手法を選択するのではなくて、
ここはこういう風にやるっていうのをやり切るようなスタンスみたいな。
そんな感じのことを考えちゃったな。

今回美術監督が複数いらっしゃるのが見てて気になるところで。
今回はみほの実家の部屋だったり回想の草原のイメージだったり、
ちょっと背景のイメージが強いイメージが多数あって、
そういうのがどういう感じで出てきたのか気になったかな。

最後の決戦はTV版で不満だったセリフの応酬がなく、
戦車戦でほぼ見せ切る形で圧巻でしたが、
細かなところも3Dで表現されていてそういうところも凄みを感じたな。
振動で椅子が揺れるだとか本当に細かいカットを挟んでるのは、
後の動きが止まるシーンの伏線だと思いますが、
3Dでこれをやるのかっていう驚きというか。
ガルパン的に表現するとこうなるのかっていうところを示された感じで、
単に作画で3Dでというわけではない、
ガールズ&パンツァーの表現はこうだ!っていうのを見せられたような気分になったかなと。
恐らく単に戦闘シーンだからとか戦車だからという割り方だったら、
こんな見せ方は出てこないだろうなと思うからで。
そういう感動があった作品だったかなと思います。


まあ色々ネタバレしてるような気がしますが、以下ネタバレ感想。
最初のエキシビションマッチでTV版を踏襲しての見せ方をしていて、
導入からニヤリとさせてくれるのがまず楽しかったな。
ダージリンから始まり、西住たちが乗り越えていない壁としてのキャラとして描かれていて、
そういうキャラの立ち位置を再確認する意味でも楽しかったです。
プラウダのギガント関係の描写も目を引いたな。あの辺が橋本さんだったのかしら。
後半の巨大砲のあたりはどうなんだろう。

キャラクターは大洗のサブキャラは意外性を描きつつ、
他校のキャラが全面に出てくる感じでTV版のお約束からはやや距離をおいていたような印象。
そして1年生チームが結構目立ってたな。

あと絵的に青空だとか美術が印象的だったなと。
みほの回想シーンが印象的なのはもちろんですが、
合間のシーンで見せられる青空が戦闘とは違った意味でのキャラや戦車を描いてる風で、
結構多くのことを描いていたのかなとちょっと見てて思ったかな。
最後の学園艦のシーンはTV版OPの反転かなとか思いつつ、
帰る場所としての情緒感が強くて良い幕切だったなと思いました。
雨が降ったら雨具を着るだとか臨場感を意識させるシーンであり、
次の戦闘の伏線にもなるものでシーンの心情描写的でもあるなど、
天気一つでも多様な見せ方をしてるのも良かったな。
あと戦車内の見せ方も色々と凝っていたなと。
劇場版ならではなところは見ていて感激でした。

個人的にはやっぱ全員集合になるのが泣けてくるところで。
各校魅力的なキャラばかりなのでドリームチームはやっぱ嬉しいなと。
会長が相手の思惑を超えてくるところだったり西住母のサイン関係とか、
読ませるシーンもあって戦車戦以外のところも印象的だったな。

あと最後の西住流VS島田流が良かったな。
ここぞとばかりにたっぷりと見れる戦闘シーンで満足度高かったです。
履帯が切れるのはお約束的な感じでしょうか。
姉との絡みはもう少し見たいところでもあったかな。

まだ話的には続けられる要素も出てきていたので今後はどうなっていくんでしょうか。
とりあえずまた見返しに行きたいですね。


アニメ雑記 2015/11/15 を語る

2015-11-15 20:37:02 | ■アニメレビューとか
●ハーモニー
伊藤計劃の劇場版作品第二弾。
原作既読でしたが細かな内容は覚えていなかったので、
ああこんな話だったっけと思い返しながら見てました。

個人的に見ててなんで思い切って全部3Dでやらなかったのかな、
というのを見てて思ったり。
作画と3Dの混ぜ合わさった画面が奇妙な感じで、
作品の内容的に調和の取れた画面ってどういうものなんだろうな、
とか妙なことを色々考えてしまいました。

以下引っかかった点などを。
最初に気になったのは冒頭の揺れるヒマワリとラクダに乗った人たちが、
トァンと違って揺れ動いたりしてる点。
最初はラクダに乗っているからっていうのを描いている風に思えたんですが、
トァンとの対比として描かれているニュアンスの方が強いのかなと。
後のユートピアとしての都市が高層ビルに有機的なものを取り入れたようなデザインだったので、
ヒマワリはそれとの対比でもあったのかなーとか。
安定した社会の中に存在する不安定なものっていうを描いてる風で気になりました。
揺れる画面など安定を許さない描写の仕方が各所にあって、
こういう尖り方ができる作品だったのかと驚かされた感じ。
螺旋監査官の会議シーンも終始アップデートされているという設定のようで、
あれも今思えばそこに属する描写なのかなと思えたり。

榊原良子のキャラが登場するや否や急に回りだしたりとか、
螺旋監察官という役職を描くために回ってるのかなと思いましたが、
キアンとの食事シーンでも大きく回り込む演出が取られていて、
この辺がなんなのかなっていうのはちょっと掴みかねたかな。
キアンの主張とトァンの主張、そしてそこに第三者が介入する、
っていうのを回転の向きで表現してる風には感じましたが。

ミァハの描写は太陽をメインにした描写が多く、
トァンにとってのミァハがどんな存在であったか触れられている風でしたし、
そういった光を使った演出が好きなので特に目を引かれました。
終盤に向かっていく間に日が落ち、
ミァハの存在を火で表現したりなど、
ミァハに近づくに連れトァン視点でのミァハの存在が小さくなっているのが気になる感じ。

トァンの描写は面白いところが多かったですね。
螺旋監査官としての制服があの世界では目立つことや、
赤という色を使った色の対比が鮮やかに感じられました。
世界に居場所がないように物思いにふける描写が多く、
浮いた存在であるっていうのを姿と精神の両方で強調されるのがわかりやすい感じ。
移動の多い話なので、乗り物の中の独特の描写や黄昏る描写が印象的でした。

トァンとミァハの対峙のシーンはそこまで積み重ねがあってのシーンで特に印象的でした。
ミァハがかつていた場所っていうのが血塗られた、忌み嫌われた場所、
っていうのを印象づけるのに赤い壁を背にやり取りが進行しますが、
ふとカメラが回りこむと反対側は青い壁になっている驚き。
トァンとミァハは世界が失ったものを目指していたはずだと思っていたのに、
ミァハは今はそうではなくなってしまったっていうのを印象づけていて驚かされました。
ミァハの衣装も白をメインにしたような格好で、
それまで出会ったキャラとトァンとの対比を踏襲している風なのと、
移動する度にアクセサリーの音なのかガラスがぶつかるような音がするのが
トァンの中のミァハが傷ついていくような気がしてくる印象でした。

そういう積み重ねがあってか、
世界がミァハの狙い通りの世界、青い世界に包まれるのを待つ中で、
赤い世界にいたトァンがミァハを撃つというのが非常にドラマチックに感じました。
青空っていうのをそれまでの描写の中で大事にしている風でもあったので、
誤読かもですが同じ青でも違う青があるという風な印象がしてそこが気になったかな。

個人的に想像以上に面白い作品になっていて良かったです。
スタジオ的にもっと作画アニメな感じになるのかなと思っていたので、
そういうところでも意外性を感じたかなーと。

虐殺器官の制作続行のアナウンスが出たので最後の一作も楽しみです。




雑記 2015/11/1 を語る

2015-11-01 21:41:24 | ■京都アニメーション
第2回京アニ&Do ファン感謝イベントに2日間行ってきました。
ステージイベントに原画や資料の展示など盛りだくさんでとても満足度の高いイベントでした。
ユーフォニアム 12話の上手くなりたい!
のシーンの原画は一連の内容がほとんど見れる形で展示されていて良かったです。
5話の麗奈の髪上げのシーンも原画とその上に重ねて作監修正が展示されており両方が見れるようになってましたが、触ってもいいのかわからなかったので何度も見返すのはちょっと勇気が入りました。

展示では紙の色が照明でわかりづらい感じだったような気がします。
自分の目が悪いせいか、この紙の 色は薄いのか濃いのかとか、
ピンクの修正紙とかがパッと見て認識できなかったので、
照明を手で遮って色を確認したりとか不審者めいたことをしてしまいました。
ただその甲斐があってか色々気づきがあって面白かったです。
境界の彼方の演出修は、ユーフォの上手くなりたい!並に展示が多くあって、
拘りが見えるシーンでそこも何度も見に行っちゃってました。
あと何気に会場にメインスタッフの方とかも結構いて驚きました。
ステージで見た方がスタッフブースで作業されてたとか、
あの方が撮影監督だったのか!とか。
某監督とお話出来たのも嬉しかったです。
スタッフブース等で話しかけて気さくに答えていただいたのも有りがたかったです。

貴重な話もステージイベントで聞けたりしましたが、
中でも飛び抜けて面白かったのが撮影トークイベントのステージ。
自分も一番の目玉イベントだと思っていたので第一希望で申し込んで楽しみにしてたんですが、
開幕のPVで世界の根幹を見せられた感じで凄くドキドキして、
中上さんのハイテンションな司会進行が楽しくて素晴らしいステージでした。
特に驚かされたのが3Dキャラのシーン。



マーチングのキャラは3D。



この辺のキャラも3Dとのこと。
考えてみればキャラのモデリングはAIRの頃からやっていて驚くところでもない気がしますが、
見ていたとき3Dキャラだと露ほども意識してなくて、
せいぜい3Dレイアウトや参考があるのかなとか思ってただけだったので、キャラも!?と驚かされた感じ。
言われてみれば、ってなりますけど自分は京アニなら意地でも作画でやるのではと、
ちょっと思い込み過ぎてたなと目からうろこでした。

8話の大吉山の麗奈のバックの背景が凄く緻密に描かれてるのに、
これでもかっと光らせた処理をさせて、背景見えなくなってるのとか、
この贅沢さや思い切りが撮影の裁量に入ってるっていうのが一番衝撃だったかも。
雨や光の処理の仕方がアドリブだったり。
心情に沿った演出など意識されてるところがスタッフのかた1人1人にあって、
それをされてるっていう自由度の高さがあって、それが凄いなと。
撮影でこれだけの意味合いを描こうとしてるのかっていう拘り方が聞けたのが良かったですね。
原画や演出の指定じゃないんだっていう。

色々あって本当に楽しいイベントでした。
スタッフブースで新作の制作現場を見てるのが新鮮で、
これがどういうシーンになるのかと今から放送が楽しみです。