2012.9.1(土)曇、雨
昼食を終え、祖母谷川に沿って登って行く、右岸に地蔵さまや神社などが続いている。道が左岸に移り、若狭道の三国岳トンネルが近づいた頃右上に「蛇切岩伝説」の看板がある。蛇切岩伝説とは黒部と与保呂にまたがるいわゆる蛇伝説だが、この看板の地図に翻弄されることになる。
蛇切岩伝説の立て看板。
とりあえず最奥まで行って見るべく登ってみる。トンネルがすぐそばに見えるところまで登る。道は若狭道をくぐって、祖母谷川の源流に続いているが、黒部川に向かう坪峠(黒部峠)に向かう道は手前の沢を詰めるようだ。しかし防獣柵に囲われていて、峠道らしきものも見当たらない。若狭道の手前にしっかりした道があり、これが峠に向かう道なのか単なる作業道なのか解らない。
黒部の最奥、若狭道はすぐそばにある。
手前に山道があるのだが、果たして峠への道だろうか。
胡麻峠から下りてくる道の周辺が小字胡麻であろうと思い探しに行く。先程の地図からみると、胡麻峠取り付きは随分下になる。どんどん下って行き、出会った人に道を訪ねる。
「胡麻というところを探しているのですが」
「そんなところは無い」
「多分山の小字なんでしょうねえ、胡麻峠に行く道ぶちにあると思うんですが」
「それならあの道やけど、えらいで」
「行けるとこまでいってみますわ」
というような会話をして、言われた道を登って行く。高速のガードをくぐり、封鎖されているフェンスを開け進む。この辺で地図を広げてびっくり、看板の地図だとこのあたりなんだが、国土地理院の地図だと随分下になる。多門院のお寺の対岸にあるはっきりした道を辿っており、このままだと舞鶴PAの下に続いている。これは違うと気づき元の道に戻る。地元の年配の方にも解らなくなるほど、胡麻峠への道が現在いかに使われていないかと言うことだ。
今度は地図を見比べながら、祖母谷沿いの道を登って行く。舞鶴PAの建物も見え地形も確かめながら、胡麻峠取り付きを探すが、どう考えても先程の看板のある道となってしまうのだ。しかしこの地図の示す現在地は全然違う。
これは後ほど解ったことだが、この地図は伝説を説明するためのもので道案内、地理案内としてはすこぶる不親切なものである。一般に地図が載っていれば、それはその地域の地理を示すものだという概念がある。少なくともこの地図はこの地をよく知っている人、伝説の地理的状況を知っている人にしか理解できない。案内看板としては非常に不適切なものである。
そんなわけで随分彷徨したが、この地を知るということでは意味があった。つづく
【晴徨雨読】32日目(2006.9.1)新発田市~村上市
この日の最大の出来事はゆうちょカードが期限切れで現金を引き出すことが出来なかったことである。内容はブログバックナンバーを読んで頂ければ良いのだが
考えてみればクレジットカードと共用になっていたことがいけなかった。貯金のカードなら有効期限なんてないからだ。
日常生活では何でも無いことが旅先だと大問題になるのである。
電信為替で現金を送ってもらって、瀬波温泉に泊まる。
ここは夕日百選の地で、本当に素晴らしい夕日に出合った。
今日のじょん:先日の「えーこえ」がアップロードできたぞ。どうもYouTubeにアップロードしてから時間がかかるようだ。とくとご覧あれ。
YouTube: えーこえ