火事は、何も残してはくれない

大牟田市には、いまのところ公の映画館がありません。
映画鑑賞は、主に市の文化会館で上映されています。
先日は「剣岳」を観てきました。
終了後、ロビーで ”ことばの森” というコーナーが設けてあるのに目がとまりました。
思い思いの言葉を、紙に書いて貼り付けてある大きなボード板が
数枚展示してあり、よく読んでいると、とても気にかかる数点をみつけました。

某記事より拝借いたしました。
去る3月1日(日)から3月7日(土)までの一週間にわたり、
春季全国火災予防運動が実施されましたが
この運動は、火災が発生しやすい時季を迎えるにあたり、
火災予防思想をたかめるための行事でした。
特に一枚のカードに強い印象がのこりました。
左
のカードにご注目ください。
「家が火事にならないように・・・ヒメッチ」
もしかしたら、不幸にもこの子の家が火事で焼けてしまったのか、
それとも近くで火事があったので、恐怖をいだいたのかもしれない。
幼い心を痛めて火災がおきないようにと、
祈りをこめて書いたのだろうなぁ・・・
ちょっぴり重い心を抱いて、自転車に乗り、
ペダルを踏んでの帰り道、ちょうど消防署の前を通りかかった時です。
なにか、ピリッとした空気が走り、
自転車のブレーキに思わず力がはいりました。
緊張した消防署員が数人、バタバタと目の前の消防自動車に乗り込み、
今にも発車寸前のところに、わたしが通りかったのです。
緊張した一人の消防署員に目が合ってしまいました


消防自動車が3台、救急車1台がわたしの目の前を勢いよく発車、
鐘をカンカンカン、サイレンを、ウ~ウ~と鳴らして火災現場へと
力強く、出走していきました。
自転車のハンドルを握ったまま呆然として、
消防自動車のあとを目でいつまでも見送っていました。

今、火災現場が地獄と化しているかもしれない、
家人は無事だろうか?
延焼は食い止められるだろうか?
色々と思いながら
「火の用心、火の用心」
繰り返しながら家路を急ぎました・・・