hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

プロ野球解説の楽しみ方

2014-08-13 05:18:39 | 日記

夏はやはり野球の季節、特に阪神タイガースの躍進があるとついつい野球中継に見入ってしまう。そんな中でプロ野球中継を聴いているとごく普通に聞こえる表現も改めてじっくり考えると不思議な表現も多いことに改めて気がつく。そんなのを少し集めて見ると、

(1)足の速い選手を1、2番に据えているチーム、例えば1番赤星、2番藤本の場合(少し古い?)に『この1、2番はなんでもできるんですよ』という解説者。だけど、何でもできるのならば、HRの連発だって、連打だって出来るはず、と切り返されたらどうなるの?

(2)さらに『この選手は足がありますからピッチャーは要注意です。』と解説者、そりゃ足がなけりゃ走れないよ。あとよくあるのが、『今の打球は気力だけで打ったものですね。』だが、バットがなけりゃ打てはしない。

(3)アナウンサー『この試合先制点が重要なポイントになりそうです。』解説者『こういう時はエラーかホームランが試合を決めることが多いんです。』まあ、接戦の場合でなくとも、常に先制点は大事だし、エラーやホームランは大量点に繋がりやすいからポイントというのは当たり前の話。

(4)解説者『この投手はスピードはないけど、キレが抜群なので簡単には崩れません。』だけど、この”キレ”をまともに解説したのは今まで聴いた中では桑田だけだ。ちなみにキレとは回転数と回転軸のことらしい。

(5)(デッドボールが出ると決まって)アナウンサー『この場面、当たった選手も痛いですが、ピッチャーはもっと痛いはずです。』 なるほどの表現だが、そりゃ当たり前? 

(6)解説者『(終盤になり1点差、無死1塁で)この場面は自分も生きようとするバントをする場面ではないはずですが。』自分が死ぬ位よく球を殺したバントに専念しろと言いたいらしい。だけどバントが上手くて共に生きるケースやセイフティバントしか得意でない選手(オリックス・平野佳選手など)だってあるのに、セオリーとやらに拘る解説者が多い。
と少し考えただけでもこれだけよく耳にする放送だけでも変な表現が次々と浮かぶ。

同じように野球特有の表現で語源もわからず使い続けられるものも多い。例えば先日のブログで『ボーン ヘッド』の語源について書いたように。

続け様にピッチャーがヒットを打たれることを『釣瓶打ち』というが、この語源を知る人は少ないのでは?『釣瓶』とは加賀千代女の句にある『朝顔に 釣瓶取られて もらい水』や『秋の日は釣瓶落とし』のように使われる井戸から水を汲む際に使われるいわば紐の付いたバケツのようなものだが、これはストンと落ちる表現によく使われる。しかし、どうも『続け様に』というのとは結びつかない。よく調べると、実はこの『釣瓶』は音が同じ『連べ』の当て字にしたもので、井戸の釣瓶とは何の関係ない。つまり、戦国時代に鉄砲隊が続け様に弾を撃つ様を『連べ撃ち』と言ったのが語源である。なる~ほど。それなら分かるな。野球も日本に入ってから100年を越す歴史があるが、その表現を調べて見ても面白い。