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このところ、居酒屋のレポは再訪が増えているが、今回はお盆期間ということもあり、店に幾つか振られたことも一つの要因。ただ、神保町の『嘉門』に行ったのはお盆の休みも取らずに頑張って営業して事に加え、”夏のあて”を楽しみに再訪。前に伺ったのが3月末、今回はほぼ1年に1回飲んでいるA氏を誘って伺った。
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まず、店はよく冷房が効いてホッとする。昔ながらの扇風機だけというのも風情はあるが、京の町家でもあるまいに東京のコンクリの建物はクーラーはこの時期必須であり、逆にこの時期に小生は汗をだらだら流すのが苦手で避ける店すらある。
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親父さんに挨拶して、席に付くと生ビールで乾杯。最初のつまみは『蛸ぶつ』、茹でた蛸の足を塩とスダチで食べる。なかなか爽やかである。
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つぎは『イワシクジラの刺身』、赤身を生姜醤油でいただくが、甘みのある身とキリッとした醤油がよく合う。この辺でお酒に移るが、始めは『屋守』(おくのかみ・東京)、これを”やもり”と読んではいけない。アッサリした辛口の酒、スタートにはいい。
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ここで『アナゴの天ぷら』、一本あげしたものだが、塩も天つゆもいい。個人的にはアナゴだけは天つゆが好きだが。ここで『日高見』(宮城県石巻市)、震災から復興した蔵だが、昔と同じようにキレが良く、奥の深い酒である。
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続いて『アサリの酒蒸し』、決め手の味付けのコツは分からないが、大振りの身がとにかくうまい。思わずツユまで飲み干す。酒は『雪の茅舎』(山形県)、大好きな酒で親父さんについつい”美酒の設計”の話をしてしまう。
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さらに『マグロのぬた』、味噌と酒は大変よく合う。酒は『杉勇』(山形県)、酒米は雄町で、生酛作り、厚みのある芳醇な酒、これに『塩ウニと半熟玉子』を合わせる。定番だが、酒もツマミももったいないほど美味い。
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つぎは『出羽桜』(山形県)安定感がある。ただ、ここでふとどうも今日は山形県の酒が多い気がする、まあ、好きだけどね。
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次のあては珍しく親父さんが自信なさげに『ホヤの酢の物』を出してくる。小生はあまりホヤは得意でないが、自分としては磯臭くなく美味いと感じる。ただ、親父さん曰く、ホヤは磯臭くないと駄目だそうだ。
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この辺で親父さんと酒談義。カストリ焼酎の話をしていたら、すかさず日本のワイナリーのグラッパ登場。よく冷えて美味くラッキー、ただ、足を取られそうな予感がする。このあたりでもう飲めず、食えず、後ろ髪を引かれながら、お会計。また、違う季節に来たい店。A氏とも再開を誓い、お盆の飲み会はお開きとなった。
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嘉門
千代田区神田神保町3ー1ー19
0332883960