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鉄道シリーズ その72。関東の私鉄には大師線が2つある。うち一つは前にブログでも紹介した東武鉄道大師線(西新井~大師前)、もう一つが今回紹介する京浜急行大師線である。大師線は京急川崎~小島新田の4.5kmを10分程度で結んでいる。しかし、この線こそ京浜急行のルーツであることはあまり知られていない。
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京浜急行のルーツは1899年に大師電気鉄道が川崎駅(その後、六郷橋駅、1949年廃止)~大師駅(現、川崎大師駅)間2kmの開業である。同年に京浜電気鉄道に改名、その後、1945年に今の終点より3.2km先の桜本駅まで延伸、大師線は全通した。しかし、1952年に塩浜~桜本を川崎市交通局に譲渡、1964年には塩浜駅を国鉄塩浜操駅建設のため、塩浜~小島新田を休止、今の路線になった。
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京急川崎駅は本線が2階、大師線が1階から出る形になっており、1階の2つのホームを使い、大師線は往復している。運転間隔はラッシュ時は5分おき、通常時は10分おきである。
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京急川崎駅を出ても、4両編成の2000系電車はあまりスピードを出さず、右に曲がって行く。暫くすると六郷橋(旧六郷橋駅跡)を通り、そのまま港町駅に到着。駅名は『みなとまち』でなく『みなとちょう』だが、港町13番地(歌・美空ひばり)の歌詞が書かれたオブジェがある。
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次は鈴木町駅、町の起源は付近に工場のある味の素の創業者 鈴木三郎助に由来する。この辺りは直線で駅間が1キロないため、隣に着いた電車が見える。
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次が川崎大師駅、両端の駅を除くと利用者は大師線で最大である。ここから川崎大師は歩いて10分、次の東門前駅も川崎大師からは近い。
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産業道路駅までは600mしかない。名前の通りすぐ脇に産業道路が通る。その先で一旦、単線となり、小島新田駅に到着、周辺は混雑解消のための地下化事業が進行中である。従来は工場地帯であったが、立地の良さから大規模開発がよていされており、今の風景は大きく変わる可能性が大きい。終点の小島新田駅は出来た当初は途中駅だったからか、あまり終着駅の趣きがない。
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大師線は各停のみが往復するのんびりした線ではあるが、意外に乗客数は多く、将来は地下化によりかなり変わるであろうが、線自体も工場労働者を運ぶ目的だったものが、ニュータウンの為の鉄道に変わりつつある。今のルート自体も見直される可能性もあり、このノンビリとしたはじからはじまで乗っても10分程度の支線も今のうちに見ておくべき路線なのかも知れない。
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