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『江戸の坂・東京の坂』シリーズ その8。前回に続いて根津・弥生の坂。
言問通りを東大キャンパスに沿って弥生坂を登りきると鋭角に左に坂がある。これが暗闇坂。
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この坂、江戸時代は加賀屋敷と片側寺町の間の薄暗い坂であったため、この名前が付いたが、同じ名前の坂は結構ある。右に東大工学部の建物を見ながら下るが、距離も長く緩やかな坂。
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東大弥生門あたりはまだ坂だが、竹久夢二美術館(弥生美術館)あたりからは殆ど勾配もなくなる。
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さらに行くと東大池之端門の前を通り、右手に境稲荷神社が出てくる。その先を行くと台東区との境を歩くことになる。
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岩崎弥太郎旧邸宅を右に曲がると無縁坂になる。左に石垣があり、風情がある。元々、坂の上に無縁寺があったため、江戸時代よりこの名前が付いたが、森鴎外の『雁』の主人公岡田青年の散歩道ということで世に知られた。また、さだまさしの歌にもあり、帰去来というLPのジャケットにも使われた。
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坂をのぼり、左に曲がると三菱資料館が静かに立っている。更にその先の切通公園に沿って右に曲がると春日通りにぶつかり、左折して湯島天神の前を通ると地下鉄千代田線湯島駅は目の前に現れる。
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ただ、これだけ坂を登り、降るとさすがに膝にきて、もう湯島天神の男坂を登る気力は残っていなかった。
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