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切手シリーズ その33。今回は産業図案シリーズを取り上げる。前回取り上げた第三次新昭和切手が発行されて半年、1948年11月から順次新たな普通切手の産業図案シリーズとして発行された。
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このシリーズは戦後復興途上の発行であったこともあり、色々な産業を取り上げた図案で、その生き生きとした点に共感を覚える。全部で12種類発行されたが、16円の穂高岳の切手以外11種類は働く市井の人々を扱った戦後らしさが感じられる。また、その時代の主力な産業を表しているとも言えよう。
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農業水産業が2円農婦、3円捕鯨、5円茶摘み、20円植林の4種類、鉱工業が5円・8円炭鉱夫、6円印刷女工、15円紡績女工、100円電気炉、500円機関車製造の6種類と30円の郵便配達以外は全て農林水産業と鉱工業である。
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見方を変えると、2円・5円茶摘み・6円・15円の4種類は図案に女性が描かれている。これは新憲法発布以降の男女平等の風潮を表しているものか。
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それにしても『20円の植林』で植えた杉が30年の時を経て花粉症を起こすとか、『3円の捕鯨』が海外からの圧力で風前の灯火になるなどとてもこの時代には想像できなかったであう。
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郵政省は最初のシリーズは昭和すかし入りの切手を発行したが、印刷効果向上と印刷技術確立によるニセものの発行が難しいとの判断から1950年11月からは透かしなしの切手に変更した。しかし、すぐに第1次動植物国宝シリーズが始まったこともあり、いわゆる『昭和すかしなし切手』はいずれも切手・エンタイアとも高額なものが多い。
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