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切手シリーズ その32。第3次新昭和切手が出されたのは1948年1月からだが、その発行の理由は戦後のインフレによるところが大きい。
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第1次新昭和切手が出された1946年7月は封書(20gまで)が30銭、ハガキが15銭だったが、1947年4月にはいきなり封書が1円20銭、ハガキが50銭と約3倍に引き上げられ、それに対応して第2次新昭和切手が発行された。
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さらに1948年1月に新郵便法が施行され、逓信省が郵政省になったが、7月には封書が5円、ハガキが2円と約4倍に引き上げられ、この時点で第3次新昭和切手が発行された。その内容はハガキの値上げ分である1円50銭、ハガキ用の2円、封書の値上げ分である3円80銭、さらに10円と4種類である。
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このうち1円50銭と3円80銭は第2次新昭和切手の35銭(ハガキ15銭→50銭)、45銭(ハガキ5銭→50銭、封書30銭→2枚で1円20銭)と同様にこれは不足分を貼付するのにわかりやすくしたため、額面が図案の切手である。(台湾数字切手を除き、いままで額面だけが図案の切手はこの4枚だけである。)しかし、実際にはあまり使われた例は多くなく、エンタイア(実際に使用された例)は高値で取引されている。
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また、第3次新昭和切手からは日本郵便が左書きになり、菊の紋章も消えて戦後らしい切手となった。しかし、その寿命は短く、1948年11月からは産業図案切手にとって変わられることになる。
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また、インフレもなかなか落ち着かず、1949年5月には封書が8円、1951年11月には封書が10円となり、ようやく安定することになる。そのあたりはまた次回。
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