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滋賀・京都・奈良と歩いた古寺巡礼の旅の締めくくりは東寺(教王護国寺)である。今回の旅行は墓参りもしたが、寺巡りだけでも湖東三山、千本観音堂、即成院、當麻寺、白毫寺、興福寺、円成寺、浄瑠璃寺、宇治平等院の11の寺院にお参りし、東寺で12寺目である。
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東寺は京都駅南部、近鉄で一つ目と京都駅〜戻る際には至便な位置にある。元は弘法大師が中国から密教を持ち帰り、その布教の中心としてしつらえた官制寺院である。しかし、小生がいつも訪れるのは寺の格が高いからでも、京都駅から便利な位置にあるからでもなく、講堂にある立体曼荼羅を目に焼き付けたいその一心で訪れる、いわば小生が大好きな寺と仏像がある寺院なのである。
今回は宇治方面から高速道路を利用して着いたわけだが、気温が37℃ととても歩いて回りたくないほどの気候。しかし、東寺には立派な駐車場が境内にあり、そこに駐めてわずかな距離を歩き、参拝することが叶った。
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雲ひとつない中でまずは立体曼荼羅がある講堂に入る。とにかくこの中には曼荼羅図が仏像で並べてある豪華版。やや中は薄暗いがその中に大日如来を中心に入口近くが菩薩部(五大菩薩)、中心が如来部(五智如来)、奥が明王部(五大明王)分かれている。さらに菩薩の前には多聞天・持国天・梵天の3体。また、明王の後ろには帝釈天・広目天・増長天の3体の天が配置されている。
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その目鼻立ちの素晴らしさから帝釈天が人気があるが、小生は梵天の方が良いと思う。これだけで国宝が15体、重文が6体の21体がある。
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次いで金堂に入るがこちらには桃山時代の仏師康正作である薬師三尊像(薬師如来、日光菩薩、月光菩薩)が祀られている。さらに薬師如来の台座には如来を守る十二神将が配されている。この建物も豊臣秀頼が建てたものでその造りも素晴らしい。
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さらに東寺といえば五重塔。今の塔は5代目で1644年に徳川家光が再建したものだが、小生は毎年京都に帰る際にこの塔を見ると京都に着いたことを実感した。
これだけのありがたい仏像をゆっくりと観ることができた旅行の最後を締める素晴らしい東寺である。まだまだ、行きたい寺社は幾らもあるが、また仏像との再会を楽しみに新幹線に乗った。