『メトロに乗って』その63。前回に続き、目黒駅周辺を歩く。雅叙園を出て、左にまっすぐ歩くと目黒川につきあたる。
この辺りには桜が植えられており、春には楽しませてくれる。右に曲がると目黒通りが交差するが、架けられているのが目黒新橋である。
川沿いの道からは数段の石段を登るようになっており、橋はアーチ型の石橋である。川面に映るとちょうど円形のようになるはず。(太陽光が弱く、確認できず。)
江戸時代初期からこの位置にあったことは確認されており、昭和8年にアーチ橋と架けられた。現在の橋は平成8年に原形を復元した形で作られたものである。
目黒通りを渡り、権之助坂を登る。この坂は元禄時代に作られた新坂で行人坂が急坂のため、荷を運ぶのに民衆は苦労をしていた。そのため、名主であった菅沼権之助がこの坂を開いたとも言われている。(百姓の年貢軽減を嘆願して罪に問われ、死罪となったが、その功績か、坂に名を残したとの説もある。)
権之助坂は確かに勾配は緩く、坂の途中にはアーケードもあり、商店街となっている。もちろん、日用品を扱うみせもあるが、とにかくラーメン屋が多いのには驚かされる。
また、坂の途中、左手にまた坂を下りると日の出学園(かつての日の出女子学園)があるが、我々の年代には山口百恵の母校という印象が強い。
そのまま坂を登ると目黒駅西口に出るが、その直前に『品川区』の看板がある。やはり、目黒駅は上大崎にある。