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『東京の坂・江戸の坂』その84。渋谷周辺の坂の続き。スペイン坂を登り、パルコの跡の敷地に沿うような歩くと東急ハンズの脇に出てくるが、その前にあるのが『オルガン坂』である。
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その由来は音楽関係の店が集まっていたためとも、ハンズの前の階段がオルガンの鍵盤のように見えるからとも言われている。
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続いてオルガン坂を登りきり、山手教会の方に曲がる。この道も坂道だが、名前はない。
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坂を降りきり、ガードを越えて右に曲がると渋谷名物『のんべい横丁』。新しくなるばかりが目立つ渋谷のなかで昭和の雰囲気を色濃く残す店が軒を連ねている。まだ、日が高いので店は掃除する人がいる程度、なんとなく懐かしい家並みである。
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表通りまで出て左に曲がり、交差点の先が『宮益坂』である。この坂はかつては富士見坂と呼ばれていたが、坂の途中に御嶽権現にあやかり、江戸時代中期に渋谷宮益町としたのでこの名前を取り、現在の名前となった。
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坂の中腹、左側にはその御嶽神社が今もあり、階段を上ると立派な社殿がある。
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宮益坂を登りきると国道246号線にぶつかるが、向かって右手に降りて行く坂道(国道246号線)が金王坂である。名前は金王神社によるものだが、歩道橋に名前が付いているため見たこともある方が多いのではないか。
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渋谷はその通り、谷となっており、各方面に坂道が多いが、その名前は江戸時代からのものもあればまだ20年たらずの物もある。さらにかなりの人の往来があるのになもなき坂道も多い。さすが多様性の街だけあると感心した。