hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

いちょう雑感

2017-12-05 05:00:41 | 日記

今、まさに紅葉、特にイチョウの黄葉が真っ盛りである。事務所の隣にある公園のイチョウが次々と黄色くなり、さらに葉がハラハラと散り始めたところすらある。

イチョウは氷河時代以前からある数少ない樹木であるが、絶滅危惧種となっているものもある。では、イチョウは広葉樹であろうか、それとも針葉樹に属するのか?普通は葉が広いから広葉樹と思いがちだが、どちらかといえば針葉樹に近い種類である。確かに葉脈の形が通常の広葉樹とは異なることに気づく。

イチョウの歴史を紐解くと面白い。2億年前に誕生したのだが、1億5千万年前にピークとなり、地殻変動のためユーラシア大陸のほぼ全域と北米大陸からは姿を消した。しかし、ここからイチョウは巻き返す。細々と生き残った中国では保護され、これが800年ほど前に日本や韓国に広がった。

大気汚染や害虫に強いため、日本から西洋にもたらされるや全世界の街路樹として大いに繁栄していったのである。日本の街路樹のうち57万本はイチョウである。それだけ見るのだから東京都のシンボルマークになっているのだろう。また、木材としての利用も盛んで、身近なところではまな板などに使われている。

我が社の裏の公園にもイチョウの大木が数本あるが、一斉に黄色くなるのは壮観であり、写真を撮る人、写生をする人、皆それぞれに愛でている。

イチョウ並木といえばやはり神宮外苑と折角なので行ってみた。外苑前駅で降りて青山通りを曲がると絵画館まで330mの間に146本ものイチョウが並んでいる。



もう散りかけているのもあるが、そのため、歩道はイチョウの落ち葉で黄色く色づき、また、夕日にキラキラと輝き、ハラハラと散っている。

与謝野晶子の歌の『金色の小さき鳥の形して銀杏散るなり夕日の丘に』を思い出した。これが正月2日のラグビー大学選手権の頃になると全て散ってしまうのであろう。