冬から春に変わるこの時期は数日前はなかなかぶらりと散歩に行きづらかったことが嘘のように外を歩きたくなる。以前はそれでも花粉症がネックとなっていたが、最近は年をとったのか、薬がうまく効いているのか、あまり気にもならない。東京もソメイヨシノの開花宣言が出たこともあり、神田川沿いをぶらり吉祥寺まで歩いてみた。
我が家から三鷹台駅を越えるまでは線路沿いを歩くが辛夷の白い花やレンギョウの黄色い花がいくつも見つけられる。神田川沿いには早咲きの桜や花桃などがしっかりと花を咲かせ始めていて気分が軽くなる。
その先にはユキヤナギ、白い花が泡のように細い枝に絡まって全くヤナギとは遠い種類だが、何となくその名前を付けた気持ちがわかる。三鷹台〜井の頭公園の中間にある源平桃はまだ蕾が膨らんだ程度、満開にはまだ時間がかかりそうである。
井の頭池はかいぼりがようやく終わり、在来種の魚やエビなどは池に戻されたようである。その影響か、川の水は少ないが透明で水質もよく、かいぼり効果が実感できる。ただ、まだ池の周りには囲いがあって池のそばまでは行けない。ソメイヨシノの中でも池に向かって生えている先の方の枝にはもう数輪開花した花を見つけることができる。やはり、池の反射光の影響もあるのであろう。
池の周りを歩くとソメイヨシノの咲きっぷりを見ようと人が多い。七井橋から池を見るとまだボートがないため、静かな池に少し鳥が泳いでいて、反対側にはヤナギが芽を出して黄緑色がたなびいているのが美しい。
もう10日もすれば花見客で異常に混雑する公園もまだまだ静けさが残っていた。しかし、吉祥寺駅に向かうと有名な焼き鳥屋には長蛇の列、Hanakoの吉祥寺特集が出るとやはり人が増えるのは、毎年恒例である。