『切手シリーズ』その70。3月の花はツバキである。最初に切手の図案となったのはやはり1961年3月の花シリーズ第三弾としてピンクのツバキの花の登場である。このシリーズは不思議で1〜6月まで毎月80万枚(7月以降は100万枚)発売されたのにもかかわらず、カタログ価格は月が進むに連れてだんだん下がっていくのである。
そこから11年後の1972年5月発行の国土緑化運動切手に雪椿が採用された。第23回植樹祭として新潟で開催されたもので、記念として新潟県木が使われたものである。
次にツバキが切手となったのは封書が60円に値上げされた1980年シリーズの30円通常切手として青地に赤いツバキのデザインが採用された。このシリーズは消費税により封書が62円となった1989年シリーズまで発行された。
地方切手としては2001年6月の東京の四季の花第2弾としてサクラなどとともに赤いツバキがつかわれている。やはり伊豆大島の名物としての登場である。ほかにも2006年6月の九州7県の花シリーズで熊本県のツバキと天草五橋の切手などが発行されている。
最近では2015年11月に地方自治法60周年を記念したふるさと切手長崎県の図案として『大浦天主堂とツバキ』が発行された。
ツバキの切手は思うほど多くはないが、これはほぼ日本全国にある花であるため、特にその地区独特のものとして知られているのが『東京・伊豆大島』くらいしかないためであろうか。