hokutoのきまぐれ散歩

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白山付近の坂(3)

2018-04-03 05:00:49 | 坂道

『江戸の坂、東京の坂』その96。今回は以前に行きそびれた文京区白山付近の坂からスタート、小石川まで坂道巡りをしてみた。今回回るのは主に白山通りの東側、ただ、その前に東洋大学の北側の坂道から回る。
都営地下鉄三田線で白山駅で下車、白山神社に向かう道から東洋大学のキャンパスを回るようにして白山通りに出る。途中は箱根大雄山の別院などがある住宅地である。


白山通りを右に曲がり、東洋大学と京華女子高の間にある細い道(区の設置した旧町名・原町の看板を目安に曲がる)を右に曲がるとくの字を反対にしたような細い坂道になるが、これが『暗闇坂』である。


同じ名前の坂が麻布十番などにもあるが、いずれも細い急坂で、周りが少し高く見通しが悪い。昔は電灯もなく、周りに藪などある場所は暗闇で怖かったためつけられた名前であろう。


一旦、白山通りまで戻り、渡って左に曲がる。この辺りは古くから寺の多いところであり、右の路地に看板があるため行ってみると本念寺。そこには江戸中期の文筆家『大田南畝(蜀山人)』の墓がある。


白山通りに戻り、その先の道を右に曲がるとすぐにある坂道が『逸見坂(へんみざか)』である。名前の由来は坂の近辺に逸見某という幕士の屋敷があったためであると言われている。

白山通りの白山下交差点を右に上って行くのが『蓮華寺坂』だが、まずは先に進む。右に曲がり、指ヶ谷小学校の前を通る細い道にあるのが『伊賀坂』という緩い坂である。


この辺りは江戸時代と地形はあまり変わっていないが、坂道の名前の由来は伊賀者の同心衆の屋敷があったからだとも、真田伊賀守の屋敷があったためだとも言われている。


白山通りに戻り、蓮華寺の前を通過して左に曲がると『蓮華寺坂』という長い登りの坂道がある。現在も蓮華寺は立派な寺だが、室町時代1587年に高橋図書という人が開基した寺で塔頭が6つもあった寺である。


坂を登ると左側には教会、さらに左側には小石川植物園が出てくるがその塀に沿って下っていく坂道が『御殿坂』である。


元は五代将軍綱吉が館林侯の時代に白山御殿と呼ばれていたが、将軍就任後その後は薬草園、さらに1722年には小石川養生所が設けられたのである。その御殿をとって付けた坂の名前で住居表示の前は白山御殿町といった。(以下、次回は小石川植物園に足を向ける)