人形町もいい町だが、少し範囲を広げて最近は門前仲町や森下、清澄白河といった街の居酒屋にも足を向けることが増えてきた。今回は東京メトロ半蔵門線清澄白河駅から歩いてすぐのところにある『紺青』というお店にお邪魔した。
昼間はともかく、夜はこのあたりはしずかで新大橋通りから路地を曲がると灯も少なくなる。店といっても並びにこの店しかないので路地さえ間違えなければ迷うことはない。
店はカウンターと4人がけのボックス一つ。中には2人店の人がいて切り盛りしている。寒くはなってきたが、まずは生ビールで乾杯、比較的明るい店内は清潔感溢れている。
お通しがないのですぐにオーダー、まずは『ズワイガニにおひたし』。食用菊の黄色が目に鮮やか、蟹の身もたっぷり、酢は抑えめで最初に頼むのにはいい一品。
すぐに『刺身盛り合わせ』が登場。カンパチ、平目、マグロの赤身、トロ、煮凝りとなっていてそれぞれに味がついて(例えば平目は昆布締め、マグロは醤油がはけてある)ので醤油はツマのワカメとミョウガのため、とのこと。すぐに日本酒、まずは昇龍蓬莱(神奈川県)の秋上がりから。サラッと喉越しの良い酒である。
次に『海老の蓑揚げ』、さいまき海老の周りに細く切ったジャガイモを巻いてからって揚げたもの。透けて見える赤、枝豆の緑がよく映える。カリッとしたジャガイモとしっとりした海老、作り手の工夫がよくわかる。
『白身魚の揚げだし』、定番だが、食べ応えあり。酒は永寳屋(福島県)は会津中将と同じ鶴乃江酒造、辛口でシャープなお酒である。
続いて『穴子のけんちん蒸し』、豆腐を穴子で巻き、タレをかけて蒸したもの。味がよく染みた豆腐が穴子の旨味を吸って美味い。酒は太田和彦風に豊盃(青森県)純米をぬる燗で。やはり寒くなると少し暖かいのもいい。
『牛すじ煮込み』『胡麻豆腐の揚げ出し』をいただき、1軒目は終了。揚げ出しがかぶったが、いずれも美味い酒肴を戴くことができた。この後はご近所の『だるま』で二次会を行いました。
紺青
江東区白河1ー3ー21
05055715576