たまにどうしても食べたくなるものがある。人形町では『そよいち』のメンチカツ、この時期はご近所にはカキフライの『三友』や黒天丼の『中山』のように列ができる店が多いため、混んでいることが多い。しかし、そばまで行くと空き席が外から見えたため、入店する。
白木のカウンターのみ、『キラク』の伝統を受け継ぐお母さんがメイン料理の全ての調理を1人で受け持ち、厨房の中でもう1人が豚汁やご飯の配膳を担当、フロアの2人がお客さんの注文や会計をこなすという見事な連携プレイでお客さんを長く待たせない。
私の注文はもちろん『メンチカツ』(1150円)、始めて来た頃は900円だったが、この程度の値上げはやむを得ないだろう。
厨房の大きな油がたっぷり入ったフライパンを見ているとつぎあがる料理が分かる。『メンチ1』とお母さんが叫ぶと豚汁とライスを用意する。大盛りは最初のオーダーの時に入っている。
すぐに揚げたてメンチカツと豚汁、ご飯が運ばれてくる。まずはそのままで頂くが、肉汁が溢れ出し、塩胡椒で味付けられたタネはいい味。次にウスターソースと辛子。
(爪楊枝の奥が辛子)
この店の辛子はたっぷり瓶に入っていて(小分けサイズで毎回切り口を切って出さなければならない店が多い)付けることができるが、辛味が凄く、つけすぎには注意。ソースは2種類、ウスターと中濃があるが私はいつもウスター、甘くない方が旨味が引き立つ。
添えられた刻みキャベツとマカロニサラダも美味い。しっかり濃いめの味付けはおかずにもなる。
また、豚汁には一味を振って頂く。甘みを抑えた味噌はまさに江戸っ子の好きそうな味である。ゆっくり食べようと思いながらもあっという間に完食。
いつも『牛カツハーフ』を食べようとは思うがメンチカツの魅力に負けてしまう私である。ご馳走さまでした。
そよいち
中央区日本橋人形町1ー9ー6
0336669993