『東京の坂、日本の坂』その136。今回は東急大井町線大岡山駅で降りて高級住宅地にある坂道を歩く。大岡山駅は旗の台駅と自由が丘駅の真ん中あたりにある東京工業大学の最寄り駅である。駅前は整備されていて南北に道が伸びているが、今回は北口で降りる。
駅前から大岡山北口商店街が伸びている。3つ目の眼科医院を左に曲がるとすぐに商店街は切れ、住宅街に。坂は少し歩くと下り坂が現れる。
始めは大したことはないと思っていたが、急で長い坂『鶯坂』である。この通りは切り通しであり、ウグイスの声が聞こえてきた事からこの名前となった。坂のほぼ中間地点に石標と木製の標識がある。
坂を下り切ると道が細くなるが、左側に区立第十一中学のグラウンド、さらにその先は車の通れない呑川(のみかわ)緑道となっている。
呑川緑道は世田谷区深沢〜目黒区大岡山・緑ヶ丘駅南側は暗渠となっていて、その上部は緑道として整備されている。この辺りは比較的丈の低い桜の木が並んでおり、春は多分綺麗なのであろう。
緑道に沿ってしばらく歩き、消防署を左に曲がると『シェア畑』というサポート付き貸し農園、よく見ると唐辛子やトマトの苗が植え付けてあった。
次の道を右に曲がると上り坂、『鉄飛坂(てっぴさか)』という長くて急な坂道である。ヒイヒイ言いながら坂道を上り切ると古いお堂がある。
お堂の中には3基の庚申塔(鉄飛坂庚申塔群)などがあると説明板に書かれていた。鉄飛坂の由来はてっぺんから来たと言われている。
ただ、異説として①テッピョースというポルトガル人が住んでいた、②鉄砲鍛冶が住んでいたとも言われている。(以下次回)