** 続き ** 「「そうだがぁなぁ」と哀歓の笑い。ちよっと淋しげに見えた。「みいぃんな遠いくて、ばあちゃんは行かれねぇから、来んのまってぇんのげ」と聞くと、「気ぃつけて来おぉよぉ-っていうんだぁ」です。「めえぇんごいの、なぁんで置いてきたんだぁ」というので、「おっぱい呑ませっから、えさ探しに来たんだっぺぇ、ばあちゃんは、見たのげぇ」って聞くと、「そこ」と指をさした。その先には、縁側のガラス戸。多分、訪問看護師さんが、ばあちゃんを車椅子に乗せて、外を眺めさせてもらった時のようだ。親は何歳になっても親。子供を思う心は失わないようだ。大きな声で「かあぁぁらあぁぁすうぅ--」つてやる時もあれば、物思い気に「かぁらぁすう---」って、淋しげに歌う時もある。今回は上品な、ばあちゃんの、一こま。往診をしていただいているお医者さま、訪問の看護師様、訪問のヘルパー様、訪問入浴サービスの方々には、感謝致しております。