ふと、会いたくなる木がある。この木はそんな木のうちの一本。
「魔女の木」と勝手に名付けたその木に出会ってから時々気になって会いに行っている。
周りの木に病気が発生し、次々と伐られているので、わたしは彼女の安否が心配なのだ。
寒波の前の冬晴れの森に出かけてみた。
遠くからでもあなたのことはすぐわかる。
変わらぬ姿で凛と立っていた。
よかったよかった。
まるで魔女に魔法をかけられて時間が止まったように見えるその姿。
この枯れた枝はいったいどうしたの。
それでも高い高い木のてっぺんにはフサフサと葉っぱを生やして鳥たちに居場所を与えてあげている。
そんなあなたがわたしはすきだよ。
ずっとそのまま元気でいてくださいな。