時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

「 天の町やなぎ通り 」

2009-08-26 | 本 のこと

数年前、小学校の保護者向け学級で、
盲目の女性の語り手による朗読会が行われた。
点字をたどりながら読んでくださった、
あまんきみこ作 「 天の町やなぎ通り 」

あらすじは。。。
郵便局に、たどたどしい文字で
「てんのまちやなぎどおり四ちょうめ十一ばん
しらはまなみこさま」
と書かれた手紙が何通も届く。
実在しない宛先に困った郵便局長が
差出の住所を訪ねると、そこには小さな男の子が。
父親に「お母ちゃんは天のまちやなぎ通りに引っ越したんだよ」と
教えられ、何通も手紙を書いてはポストに入れていた男の子。
二か月前に他界した母親に宛てた手紙だったのだ…。
それを知った局長さんは。。。

朗読を聞いた時、その女性の語りがあまりにすばらしく
情感が籠っていて、しかも奇しくも自分も母を
亡くした数ヶ月後だったこともあり、泣けて泣けて
涙が止まらなくて、周りに大勢人がいるのに、
声を上げて泣いてしまいそうで本当に困ったのを覚えている・・・

先日本屋さんで、絵本になって並んでいるのを見つけて購入した。
ほんわりとした絵が、せつない物語をやさしく包み込む。
小さい子どもにも読んでもらいたいお話だけれど、
自分が泣いちゃう率が高いので、読み聞かせにはご注意を。

あまんきみこさんの物語は、いつもどこか懐かしい香りがする。
オトナのひとにもおススメ


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