時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

根っこのジブン

2024-02-05 | essay

大阪からの転校生だった9歳のわたしが一番最初に仲良くなったともだちは、
同じように背が小さくておちゃめでカワイイみんなの妹分的なN子。
彼女の小悪魔的なワガママに振り回されながらもわたしは彼女がだいすきになったんだ。
同じ2月生まれだったので、子どもの頃毎年「ふたりだけのバースデーパーティ」をどちらかの家で計画したものだ。
あれからなんと、もうすぐ半世紀が経つのか。。

去年父が亡くなって少し経った頃、めちゃくちゃ会いたくなったのは彼女だった。

生活リズムの違う彼女とは近年なかなかゆっくり会うこともないままコロナ禍も過ぎ、一体何年ぶり?かに待ち合わせた。

ちょっとお茶して喋ろうってはずが積もる話に気がついたら夕やけ間近。

人生で一番長いともだちだもの。べったりな関係ではなくとも互いの初恋も失恋も彼女の離婚劇も再婚も人生の節目にはそばにいたように思う。

近年会わないうちに互いにたいせつなひとを次々亡くし、そして新しい家族も増え、彼女はなんと去年おばあちゃんになった。

歳を重ねるということは
こども時代のジブンを知る大人がいなくなっていくということなんだ。。
こども時代を共に過ごした彼女は互いの生き証人ということね。

最早ともだちというよりイトコみたいな関係の彼女、奇遇にも再婚した相手はわたしの嫁いだ姓と同じ。
子ども時代よく似てると云われていたわたしたちふたり、今は同じ姓を名乗る。
フシギなものだ。

「久しぶりに家族以外と話をしたよ!」と彼女。。。

いつでも会えるって思ってないで、時間作ってもっと会おうよね。
長い年月に様々なことがわたしたちの上に積み重なっていったけれど、
目をみて笑って喋るうちに根っこの部分の子どもだったあのことあたしが浮き彫りになってくる。

ともだちのありがたさが本当にわかるのって、うんとオトナになってからなんだな。
と近頃実感する。

ありがたいことです。
互いにがんばって健康でいよう!







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